SCP 現実逃避の本
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは常に30cm×30cm×30cmの透明なガラスの箱の中に入れられ、SCP-XXX-JP-01を発症していない人1名、および監視カメラによって常に監視されている必要があります。SCP-XXX-JPへの接触は許可なしには行うことは禁じられています。

SCP-XXX-JP-01の発症を確認した場合は発症者を早急に拘束し、個室へ連れていき、SCP-XXX-JPの責任者に連絡をしてください

説明: SCP-XXX-JPは148mm×210mmの黒い表紙・背表紙をもつ本で、認識する人間によって厚さ、および表紙の金色で書かれた題名は異なります。厚さは数ページの場合から文庫本ほどの場合まであり、題名は「解脱の書」「ログアウトボタン」「新世界への扉」など様々で、認識者のわかる言語で書かれてあります。SCP-XXX-JPはカメラや写真、映像などのいかなる記録にも姿は映らず、動物などにも認識されていないと現時点では判断されています。SCP-XXX-JPが燃える、破れる、などの破損を受けても、人間がSCP-XXX-JPを認識した瞬間、瞬時に破損前の状態に戻ります。

SCP-XXX-JPを認識する、見る、触る、などのあらゆる接触、および題名の認識や読み上げでは人間には全く影響がありません。SCP-XXX-JPの中身を読むことによって初めてある症状が出ます。この症状がSCP-XXX-JP-01です。SCP-XXX-JP-01発症者は架空の世界を認識し、自分や架空世界、現実世界について、様々な解釈をします。SCP-XXX-JP-01の特徴は以下です

 ・自分の本体は現実世界にはいないと認識する
 ・現実世界より架空世界をより現実味のあるものとして認識する
 ・架空の世界にはどのような場合にも時間、あるいはそれに似た概念が存在する

SCP-XXX-JP-01を発症するといろいろな変化が現れます。例として、現実世界が虚構である証拠を求めて矛盾やバグを発見するべく研究に協力的になる、自らの死を恐れず常に笑顔で生活する、とにかく無気力になる、といったことが確認されています。また、時間に個人差はありますが、時間経過とともに暴力的になっていき、他人、時には自分自身を傷つけ始めます。

補遺1: SCP-XXX-JP-01発症者の認識した架空世界の例

・自分はゲームのプレイヤーであり、現実は3次元、物理法則、数字や時間をルールとしてプログラムされたゲームである。自分は13次元世界の存在である
・自分は本の中の登場人物であり、現実は変えようもない物語である。自分は架空世界の本のただの文字である。
・自分は想像上の存在であり、現実もまた想像上の世界である。この世界を想像している人物が架空の世界にはいる。
・自分は夢を見ていて、この現実世界は夢である。架空の世界こそ現実であり、起きるとこの世界のことは大半忘れる。