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- 画面の中の私
- 夢に生命を
- 夢現の別れ
- 過去改変協力者
- 子供騙しな予知夢
- 鳥たちの警告
- 彼女たちの地獄
- まじょのほうき
- これは夢だ!
- 秘密のサイン
- 欲望の立方体(投稿済み)
- 没用メモ
- コンセプト
- GOIアイデア
- アイデア集
- 没集
- テンプレ
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の収容コンテナ内に不透明なシートで覆った状態で保管されます。担当職員は定期的にDクラス職員を用いて、SCP-XXX-JPの点検・確認および曝露実験を実施して下さい。
説明: SCP-XXX-JPは20██年に発売された███社製の19インチ光沢液晶ディスプレイです。その異常特性を除き、同型の液晶ディスプレイと外見/構造上の差異はありません。
SCP-XXX-JPは自身が電源に接続され、その液晶画面に黒い/暗い部分1が存在している場合に異常特性を発揮します。この状態のSCP-XXX-JPの液晶画面を見た人物(以下、被験者)は、本来なら液晶画面の黒い/暗い部分に反射して映るはずの自分自身の顔が、全く異なった別人の顔に置換されていることに気付きます2。複数の被験者が同時に液晶画面を見た場合でも、それぞれの被験者は自分自身の顔が別人の顔に置換されていることを報告する一方で、自分以外の被験者の顔は一切変化していないと報告しています。
液晶画面に映る置換された顔は、被験者の表情の変化に同期する形で表情を変化させます。また、置換される顔はSCP-XXX-JPに曝された被験者によって異なり、明らかに被験者とは性別が異なる人物の顔が確認された事例も存在します。これらの顔について、全ての被験者が「知らない人物の顔である」という旨の報告をしています。
個人差はあるものの、置換された顔を累計で1~10分間目視し続けた場合、被験者はSCP-XXX-JPに映し出された別人の顔を本来の自分の顔であると認識するようになります。この認識は記憶処理を用いた場合でも取り除くことができません。この状態の被験者をSCP-XXX-JP-Aと呼称します。SCP-XXX-JP-Aは鏡などの反射物や写真/映像に映る本来の自分の顔に対して、多くが違和感や嫌悪感といった感情を抱きます。これらの要因から、SCP-XXX-JP-Aは重篤な不安障害やカプグラ症候群3などの精神疾患に陥る傾向にあり、SCP-XXX-JPを除くあらゆる反射物を避け、可能であれば布などで覆う/破壊するなどを試みます。1ヶ月足らずでSCP-XXX-JP-Aはディスプレイ電源の切れたSCP-XXX-JPを1日中眺めながら生活するようになり、最終的にその大半が脱水症状または飢餓を原因に死亡します。
SCP-XXX-JPの異常特性は以下の場合、周辺に存在するランダムなディスプレイに転移します。現在確認されている転移先の最大距離はおよそ1kmです。また、転移先にはグレア/光沢液晶4ディスプレイが優先される傾向にあります。
- 何らかの要因によってSCP-XXX-JPが損傷/故障し、液晶画面が点灯しなくなった場合
- 1週間以上の期間、被験者がSCP-XXX-JPの液晶画面に映る置換された顔を目視5しなかった場合
- SCP-XXX-JP-AがSCP-XXX-JPから、およそ半径3m範囲内で死亡した場合
SCP-XXX-JPは20██/██/██に███大学の学生寮で発生した、脱水症状に起因する██ ███氏(以下、SCP-XXX-JP-A-1)の不可解な死亡事故を調査した際に発見・回収されました。調査中、エージェント・██はSCP-XXX-JP-A-1と同じ寮生である███ ██氏(以下、SCP-XXX-JP-A-2)が数日前から不可解な言動および行動を繰り返しているという情報から、自室でSCP-XXX-JPを放心状態で眺め続けているSCP-XXX-JP-A-2を発見しました。SCP-XXX-JPおよびSCP-XXX-JP-A-2はともに回収され、カバーストーリー「勉強疲れによる集団ヒステリー」が適用されました。衰弱が激しかったこともあり、SCP-XXX-JP-A-2へのインタビューは成功しませんでした。
補遺: 以下の音声記録はSCP-XXX-JP-A-1が死亡する██時間前に、自身の友人へと向けて送ったボイスメールです。
音声記録XXX-JP - 日付 20██/██/██
対象: SCP-XXX-JP-A-1(女性 21歳)
<再生開始>
SCP-XXX-JP-A-1: 何度も連絡くれたのに、出れなくて、ごめん。私……今は、誰とも会いたくないの[嗚咽]みんなが……まるで別人みたいに見える[嗚咽]最近になって気付いた、私も……みんなみたいに別人になりかけているんだって[判別不能]
[すすり泣く声]
SCP-XXX-JP-A-1: いつも私を見ている女……私が頬をつねると、その女も頬をつねる。[嗚咽]あの女は私と……私と成り替わろうとしている。いつも私と同じ格好をして、いつも私の真似をして……。みんなみたいに……まったくの別人に……いや[何かが割れる音]
[17秒間沈黙]
SCP-XXX-JP-A-1: ごめん、変なこと言って……でも、違うの、変に思わないで……ただ、私は、別人になりたくない……。
[以下、嗚咽とすすり泣く声が26秒間続く]
<再生終了>
※こちらは改稿前の補遺です。
補遺: 以下の音声記録はSCP-XXX-JP-A-1が死亡する██時間ほど前に、自身の友人へと向けて送ったボイスメールです。
音声記録XXX-JP - 日付 20██/██/██
対象: SCP-XXX-JP-A-1(女性 21歳)
<再生開始>
SCP-XXX-JP-A-1: [判別不能]……何度も連絡くれたのに、出れなくて、ごめん。私……外に出るのが怖いの[嗚咽]いつも同じ誰かに見られてる……ストーカーなんかじゃなくて、もっと気持ち悪い誰か……。どこにでもいる[判別不能]一体誰なの……[嗚咽]
[17秒間沈黙]
SCP-XXX-JP-A-1: ごめん、変なこと言っちゃって……心配してくれてありがとう……それじゃあ、またね。
[すすり泣く声]
SCP-XXX-JP-A-1: なんでなの……[嗚咽]なんで私、笑ってるの……。こんなに苦しくて[嗚咽]私は笑ってないのに……なんで笑ってるのよ……。
[以下、嗚咽とすすり泣く声が26秒間続く]
<再生終了>
メモ: 音声記録からは、SCP-XXX-JPに映る置換された顔がSCP-XXX-JP-A-1の表情に同期することなく、自立的に変化したとも取れます。しかし、複数の実験において、置換された顔が自立して変化したケースは存在しません。録音時のSCP-XXX-JP-A-1の状態を考えれば、単なる勘違いや見間違いともとれますが、検証時に考慮するべきでしょう。 - ██博士
画像は以下のTILImAX10 氏の"Monitor"を改変して使用しています。
また、"Monitor"には 「CC BY 2.0」(表示) が適用されています。
https://www.flickr.com/photos/116675141@N02/12354275815/in/photolist-jPGTMr-5THp6W-7FG4q6-rSmbuc-7MNXyb-rv77d9-9yRaR4-5bsnvN-42g8hw-5KWjsg-wazkH6-q5ew5m-4C7Vjn-59vx2g-5dnTAn-4HYkhk-4NNZmR-7AiRbe-7N69dM-6pZ8Kd-2TBUL2-4Cbum5-5xs5tM-kHgQXA-74SikE-4GMo5i-8FcUNy-fPzmQg-6Y1Rbx-5EqV3b-9eYiQi-5zXtUQ-7SrnWv-8pmRLD-mhzNQf-6AhRCC-rikxJc-g64Gnk-8XRvW5-ant83o-7t3bAy-86wy7X-h3JxBC-6gk9Hj-84vU4q-7HNhrf-4dNUFq-9HVgCW-6m9ege-dCkVr8
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の収容ロッカー内に保管されます。通常の実験時には、文章XXX-JP-4を参考にサウスウィック覚醒機-B型を併用して下さい。実験後に担当者が必要と判断した場合に限り、被験者に対する心理カウンセリング、または投薬が許可されます。
説明: SCP-XXX-JPは複数の改造を受けた████社製ヘッドマウントディスプレイです。特筆すべき改造として、ディスプレイ画面の完全な除去とコード先端のプラグ部分がACアダプタ(6V/500mA)に置き換えられている点が挙げられます。上記の改造のため、映像や音声をSCP-XXX-JPから出力することは不可能です。
ACアダプタを電源に接続した上で、被験者が通常のヘッドマウントディスプレイ同様にSCP-XXX-JPを装着して睡眠を行った場合、被験者は睡眠と同時にレム睡眠状態へと移行します。その睡眠中、被験者はノンレム睡眠状態へと移行しなくなり6、外部刺激に対して非常に鈍くなります7。この睡眠状態は強制的に起こされない限り、被験者の健康/身体状態に拘わらず最低でも3時間以上継続します。
睡眠を開始してから3時間経過した時点で被験者の夢は「明晰夢8」となり、それと同時にSCP-XXX-A-JPに指定される存在が被験者の夢の中に出現します。SCP-XXX-A-JPの姿形は不定であり、多くは人型や何らかのマスコットキャラクターを模した姿で出現します。特殊な例では「姿形はなく、空から声だけで被験者に語りかける存在」「スマートフォン内にナビゲーションアプリとして存在」などのケースが報告されています。SCP-XXX-A-JPは自らが被験者の夢の中に居ることを理解しており、全ての場合で被験者が目覚めないように妨害を行います。その手段は基本的に攻撃的な方法ではなく、以下のような手段で被験者を懐柔することにより、被験者自身の意思で夢に留まり続けるよう仕向けます。
- 豪勢な食事や贈り物で被験者をもてなす
- 召使いを出現させて被験者の身の回りの世話・奉仕を行う
- 被験者の望むことを全て叶えてみせる
- 現実が如何につまらなく、夢の中が如何に素晴らしいかを語る
- まだ夢の中に居てくれと泣いて懇願する
上記の手段を行う際、SCP-XXX-A-JPは手段に適した人物・物体を適宜出現させます。SCP-XXX-A-JPを含め、出現する存在は被験者の趣味嗜好を反映した姿形・性質になる傾向があります。また、被験者は強力な外部刺激による覚醒以外に、夢の中で「目覚めたいと強く念じる」か「何らかの方法で死亡する」ことによって夢からの覚醒が可能です。しかし、被験者が目覚めたいと考え始めた場合、もしくは被験者が死にたいと考え始めた場合、SCP-XXX-A-JPが用いる手段およびその内容は非常に過剰/過激なものになります。これらの手段は多くの場合、被験者の精神に強い悪影響9を与える可能性があります。そのため、実験時には被験者を強制的/瞬間的に目覚めさせるためにサウスウィック覚醒機-B型10の使用が推奨されます。
補遺1: SCP-XXX-JPは20██/██/██に京都府██郡████で発生した██氏の不審な自殺事件を調査した際に、[編集済]同氏の友人である███氏の自宅から段ボール箱に入った状態で発見・回収されました。███氏へのインタビューにより、同氏は事件の数日前にSCP-XXX-JPを「良い夢が見られる催眠装置」として██氏から借り受けたこと、同氏は1度だけSCP-XXX-JPを使用していたことが判明しましたが、SCP-XXX-JPの製作者および出自は判明しませんでした。以下は███氏に行われたインタビュー記録の抜粋です。
インタビュー記録XXX-JP
対象: █████ ███氏
インタビュアー: エージェント・███
<録音開始, 20██/██/██>
[途中省略]エージェント: ███さん、大丈夫ですか? ずいぶん顔色がすぐれませんが。
███氏: え、ああ……大丈夫です、お気になさらず。あの装置(SCP-XXX-JP)を使ってから、いつもこの調子なので。エージェント: 差支えがなければですが、装置を使用して見た夢について、お聞きしても?
███氏: [8秒沈黙]エージェント: ███さん?
███氏: え? あ、夢ですね。夢。大丈夫、別にええ、大丈夫ですよ。えっと……確か[11秒沈黙]ああ、そうだ、気が付くと見覚えのない建物の中、エントランスホールみたいな場所に立っていたんですよ。そこでわけも分からずボーっとしていたらエレベータが降りてきて、その中から彼女が歩いてきたんだった……かな。エージェント: 「彼女」とは?
███氏: 彼女は……現実では見たこともないほどに美しい女性でした。見た目は20代くらいで……その[6秒沈黙]███高校の制服に似た服をを着ていたと思い……いえ、着ていました。エージェント: 結構です。続けてください。
███氏: はい……彼女は私の手を引くと、出てきたエレベーターの中に私を招き入れました。混乱する私に、彼女は「ここは貴方の夢の中です」って。それを聞いたら、なぜだか分かりませんが「ああ、そうなんだ」って納得してしまったんです。それからエレベーターは最上階に着き、エレベーターから出た私が見たのは高級ホテルの大広間みたいな場所、そこに集まった着飾った大勢の人たち、並べられた豪勢なフルコースでした。みんな、私のことを拍手と黄色い声で出迎えてくれて……[微笑]まるでスーパースターにでもなった気分でしたよ。現実じゃ食べたこともないフォアグラやキャビアも食べて、どんな味だったかは良く覚えてないですけど、ただただ美味しかったと思ったことは覚えています。エージェント: まさに夢見心地だったわけですね。それからどうなりましたか?
███氏: 満腹になるまで食べた後、彼女に別の部屋へと連れて行かれました。[重要度の低い内容のため編集済]。[6秒沈黙]……最高の夢でした、そこまでは。エージェント: 「そこまでは」?
███氏: 十分に楽しんだので……そろそろ目覚めたいと思ったんです。そうしたら、彼女たちは「もっと楽しみましょう」ってすり寄ってきて……それでも無視して友達に言われた通り「目覚めたい」って念じていたら[5秒沈黙]急に彼女たち、泣いて私にしがみ付いてきました。彼女たち口々に「行かないで」「見捨てないで」「助けて」って叫んでて……怖く、怖くなって部屋を飛び出たら……出たら[荒い呼吸]
エージェント: ███さん、少し呼吸を整え[███氏が遮る]
███氏: さっきまで広間にいた人たち、全員が私、私に群がって……全員がまた口々に「助けて」「殺さないで」って! 私のためならなんでもするって叫びながら、[削除済]! 掻き分けて、逃げて、逃げて屋上に着いた私は……私は建物から飛び降りて、目を覚ま、覚ましました。
エージェント: ……███さん? 大丈夫ですか?
███氏: ああ、すいません……。大丈夫……いえ、大丈夫じゃないですね。目が覚めた後も、ときおり思い出すんです。彼女たちの声、叫びが。そのたびに、なぜか分からないんですが罪悪感というか……感情が高ぶってしまって。[5秒沈黙]一体いつになったら、こんな嫌な夢から覚められるんでしょうね……。
エージェント: でしたら、心理カウンセラーをご紹介しましょう。一刻も早く、███さんが元の暮らしに戻るためには、それが一番でしょうから。
███氏: そうですね……ありがとうございます。
<録音終了>
終了報告書: インタビュー終了後、███氏には記憶処理が施され、経過観察を行うため財団管轄下の精神病院に収監されました。
補遺2: SCP-XXX-JPが収められていた段ボール箱の底部から、経年劣化した紙に書かれた以下の文章が発見されました。調査の結果、インクや紙は一般に広く流通しているものであり、記述者の特定には至りませんでした。
『Breathe Life into the DreamTM』
貴方の夢に命を吹き込むグッドなマシーン!
完璧にリアルな人格を持った"夢ちゃん/夢くん"が
貴方をサイコーに満足させてくれることでしょう!
- 夢に命を吹き込むのに、毎回およそ3時間が必要です。
- 一度でも目覚めると、その夢は死んでしまいますのでご注意ください。
- 本商品の使用の際には、弊社より好評発売中の『THE WAKERTM』(別売り)のご利用をお勧めします。
- お子様の使用は精神的健康・発育に悪影響を及ぼすおそれがあります。必ずお子様の手の届かない場所に保存・保管してください。
- 本商品の使用に起因する事故・事件に関して、弊社は一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。
※以下は使用を検討中の部分です。(入れるなら補遺1の次?)
補遺3: 20██/██/██、見回りの看護師が裂いたシーツを使い首を吊っている███氏を発見しました。病室からは███氏の遺書が発見されており、その内容は一貫してSCP-XXX-JP-Aを含む夢に出現した人物たちに向けた謝罪文でした。
記憶処理によってSCP-XXX-JPに関するあらゆる記憶を取り除いたと診断されたにも拘わらず、███氏が夢の記憶を取り戻した要因は不明です。長期の再現実験では、わずか2例のみが記憶処理後に見た夢の記憶を取り戻すに至りました。
インタビュー記録構想中
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██のパスワード付き書類保管用ロッカーに保管します。持ち出し・実験の実施にはクリアランスレベル3以上の職員の許可が必要です。また、SCP-XXX-JPの閲覧はDクラス職員のみに限定されます。
SCP-XXX-JP-Aの外見的特徴を明確にし、イベントXXX-JP発生日を予測するため、被験者には「夢日記」を記述するように指示を行って下さい。イベントXXX-JP予測日の3日前までに、プロトコル"現での逢瀬"に従って被験者を特別収容房に隔離し、SCP-XXX-JP-Aの外見的特徴と適合するDクラス職員3人以上を特別収容房を囲うように設置した収容室内に配備して下さい。
イベントXXX-JPで発生したSCP-XXX-JP-Bは一時的に標準的人型収容セル内へ収容して下さい。各記録終了後、被験者及びSCP-XXX-JP-Bには記録処理が行われ、Dクラス職員として再利用されます。
説明: SCP-XXX-JPはR█████社製の縦横14.8cm×10.5cmのメモ帳です。表紙には「Diary」の文字と発行年が印字されており、通常のメモ帳と同様の経年劣化による損傷やページの黄ばみが確認できます。SCP-XXX-JPの全120ページの内、48ページには筆者が見た51日分の夢が記述されており、残りの72ページは白紙になっています。なお、記述される夢の内容は以下の通りです。SCP-XXX-JP複写の閲覧を希望する場合は███研究員に申請を行って下さい。
記述範囲 | 主な内容 |
---|---|
01~39日分 | 筆者が夢の中で出会った女性と恋愛し、親密な関係を築いていく様子が記述される。 |
40~45日分 | 筆者と女性が1日に数時間しか逢えないことに、苦悩する様子が記述される。 |
46~49日分 | 夢の中から女性が姿を消したと記述されるだけで、他には何も書かれていない。 |
50~51日分 | 筆者と女性が再会を果たし、二人が婚約を交わす場面で記述が終わっている。 |
使用言語を理解した上でSCP-XXX-JPを3ページ以上閲覧した場合、被験者は睡眠状態から覚醒した際に、見た夢の内容を鮮明に記憶できるようになります。また、全ての被験者がSCP-XXX-JP曝露後から最初に見た夢についてインタビューを行った際に「夢の中で魅力的/理想的な人物(以下、SCP-XXX-JP-Aと指定)に出会った」と報告しています。SCP-XXX-JP-Aの外見・年齢・性別・人種は被験者ごとに異なりますが、多くは被験者が恋人や婚約者に抱く理想像や性的嗜好を反映する傾向にあると推測されます。
SCP-XXX-JP曝露以降、被験者が夢を見る度にSCP-XXX-JP-Aと被験者の関係は(一般的に恋愛とされる形で)親密なものになります。一定期間が経つと被験者及びSCP-XXX-JP-Aは、自分たちが睡眠中しか会えないことに強い苦悶を示すようになります。この傾向が現れてから3~6回目のレム睡眠時、被験者の夢にSCP-XXX-JP-Aが出現しなくなります。その後、数日以内にイベントXXX-JPが発生します。
イベントXXX-JPは被験者の覚醒と同時に発生し、被験者から最も近くに存在する、SCP-XXX-JP-Aと外見的特徴が80%以上近似する人物(以下、SCP-XXX-JP-Bと指定)の人格をSCP-XXX-JP-Aとされる人物の人格で上書きします。SCP-XXX-JP-Bは自身をSCP-XXX-JP-Aであると完全に認識しており、SCP-XXX-JP-Aとしての詳細な記憶も持ち合わせています。SCP-XXX-JP-Bに対する記憶処理によってSCP-XXX-JP-Aとしての人格を消去することは可能ですが、SCP-XXX-JP-B本来の人格が戻ることはありません。また、複数の検証実験において、被験者がSCP-XXX-JP-BをSCP-XXX-JP-Aであると認識することはありませんでした。
SCP-XXX-JPは19██/██/██に滋賀県████町で発生した奇妙な無理心中事件を調査した際に、事件現場である███氏の自宅から発見されました。警察の発表より、死亡した███氏と█████氏には一切の面識がなかったと判明しており、███氏または█████氏のどちらかがSCP-XXX-JP-Bに置き代わっていたと推論されます。なお、███氏または█████氏がSCP-XXX-JPを入手した経路については、現在も継続して調査を行なっています。
インタビュー記録XXX-JP-1
対象: SCP-XXX-JP-B-1(D-XXX-11), 29歳 日本人女性
インタビュアー: ████研究員
付記: このインタビューは初めて観察下で発生したSCP-XXX-JP-B出現事例の際に行われました。<記録開始 , 19██/04/19>
████研究員: まず、名前をお願いします。
SCP-XXX-JP-B-1: あ、はい……████ ████(D-XXX-11の本名とは異なる)といいます。あの……どうして私、こんな尋問みたいなことを……? 別に私は何も[████研究員が遮る]
████研究員: まずはこちらの質問に答えて下さい。貴方のご出身は?
SCP-XXX-JP-B-1: [5秒間沈黙]イワカワ県のイワカワ町というところです。████研究員: 地図上で、その町はどのあたりですか?
SCP-XXX-JP-B-1: ここです[日本地図上の████県南部の山中を指差す]。
████研究員: ずいぶんと遠くですね。なぜ、こちらまで?
SCP-XXX-JP-B-1: 私の彼氏……いえ、婚約者に会うために来ました。ここで働いていると彼に聞いていたので。
████研究員: こちらの男性で間違いありませんね?[被験者の写真を見せる]
SCP-XXX-JP-B-1: はい、間違いありません。████研究員: そうですか。ところで████さん、貴方が████(サイト-81██の所在地)まで、どのような道順で辿り着いたのか、説明していただくことはできますか?
SCP-XXX-JP-B-1: イワムラ町から████線の電車に乗って████駅で降り、後は████駅発の夜行バスに乗って来ました。[5秒間沈黙]その……乗ってきた来たはずです。████研究員: 「乗って来たはず」?
SCP-XXX-JP-B-1: あの……私、バスの中で寝てしまって……それで目が覚めたら、ここにいたんです。服は変わっているし、荷物までなくなっていて[4秒間沈黙]今も私、自分が夢を見ているじゃないかって。████研究員: 分かりました。では、こちらの写真を見ていただけますか?
[SCP-XXX-JP-B-1にD-XXX-11の証明写真を手渡す]SCP-XXX-JP-B-1: え?[5秒沈黙]私の写真?
████研究員: その写真に、何か違和感はありませんか?SCP-XXX-JP-B-1: 撮った覚えのない写真です。でも、それ以外に違和感と言われても……。
████研究員: それでしたら結構です。最後に、何か質問はありますか?
SCP-XXX-JP-B-1: あの……彼とはいつ会えるんでしょうか?████研究員: なるべく早く会えるよう、こちらも手配します。
<記録終了 , 19██/04/19>
終了報告:
インタビュー記録XXX-JP-5
対象: D-XXX-38, 31歳 男性
インタビュアー: ████研究員
付記: このインタビューはイベントXXX-JP発生後に、被験者が自身の夢にSCP-XXX-JP-Aが再出現したことを報告した初めてのケースです。
<録音開始 , 19██/11/27>████研究員:
D-XXX-38:████研究員:
D-XXX-38:████研究員:
D-XXX-38:████研究員:
D-XXX-38:████研究員:
D-XXX-38:████研究員:
D-XXX-38:<録音終了 , 19██/11/27>
メモ:
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Neutralized
特別収容プロトコル: 現在、SCP-XXX-JPはサイト-81██の低危険度物品保管室に保管されています。担当者は定期的にSCP-XXX-JPの異常特性について、再評価を行なって下さい。
説明: SCP-XXX-JPは██████社によって運営されていた19██年製のデジタル公衆電話です。同型の公衆電話と外見上/構造上の差異はなく、通常通りの手順で通話を行うことが可能です。また、SCP-XXX-JPを収納している電話ボックス内部には1枚の紙が張られており、そこには「変えてほしい方はこちらまで」という文章とともに11桁の電話番号11が書かれています。
SCP-XXX-JPに上記の電話番号を入力した場合、電話はSCP-XXX-JP-Aと指定される特定の人物へと繋がります。SCP-XXX-JP-Aと通話を行った者(以下、被験者)はSCP-XXX-JP-Aの声を男性のものと報告しています。また、被験者との通話にSCP-XXX-JP-Aは日本語のみを使用し、被験者が日本語以外を用いた場合やSCP-XXX-JP-Aとの会話を試みた場合は全て無視します。
通話開始とともに、SCP-XXX-JP-Aは被験者に対して「変えたい事柄は何だ」と尋ねます。この問いに被験者が「〇〇を××に変えてほしい」という形で回答を行うと数秒から数分間の沈黙の後、SCP-XXX-JP-Aは「それは変えられない」もしくは「分かった」とだけ言って通話を終了します。返答結果が前者だった場合、SCP-XXX-JPの異常特性は発揮されません。一方で返答結果が後者だった場合、通話終了と同時に被験者が回答した通りの「〇〇を××に変える」という形で現実改変が行われます。この現実改変について、被験者以外の人物が変化に気付くことはなく、違和感を抱くこともありません。
この現実改変事象後、現実改変を受けた事柄の過去について調査を行うと、その事柄に不明な男性(以下、SCP-XXX-JP-B)が関与していたことが必ず明らかになります。同時に、SCP-XXX-JP-Bがその当時に取った何らかの行為の結果として、全ての事柄が現在の形として変化・再決定されていたことも判明しています。以上のことから、SCP-XXX-JPによる現実改変事象は、SCP-XXX-JP-Bが行なった過去改変の結果としてもたらされていると考えられています。なお、目撃者の証言やSCP-XXX-JP-Bを直接記録した映像から、SCP-XXX-JP-Bの外見はスーツを着た30代ほどの日本人男性であることが確認されており、一部ではSCP-XXX-JP-AとSCP-XXX-JP-Bを同一視する意見も挙がっています。20██/01/18現在、SCP-XXX-JP-AとSCP-XXX-JP-Bについての調査は継続中です。調査は終了しました。
SCP-XXX-JPは20██/09/21に京都府██市███で回収されました。調査により、SCP-XXX-JPが19██/07/06に当該地区に設置したとする記録が発見されています。しかし、設置当時には特性や張り紙が存在しなかったことから、最近になって異常特性が付与されたものと推定して調査を継続しています。
付録: 以下はSCP-XXX-JP実験記録の抜粋です。なお、実験記録XXX-JP-6以前の過去の調査結果は、過去改変の可能性が初めて示唆された実験記録XXX-JP-7と同時期に行われました。
実験記録XXX-JP-1 - 日付20██/██/██
被験者: ██ ███(地元の少年)
実験概要: 収容外で発生した改変事象。██ ███は「いじめられない自分になりたい」と回答。
実験結果: SCP-XXX-JP-Aは数分の沈黙の後で「分かった」と返答。通話終了とともに、██ ███は自身の身体の異常な変化と見に覚えのない複数の傷跡を見つけた。また、地元の空手大会で優勝を収めたという経歴の出現及び、それを観戦したと主張する多数の知人の存在も確認できた。
分析: SCP-XXX-JPによる初の現実改変事象。身体だけでなく、歴史や認識まで改変可能のようだ。20██/██/██追記
過去調査: ██ ███の母親は、██ ███が熱心な"空手の先生"に教わったことで大会で優勝できたと証言。この証言及び、"空手の先生"について██ ███は「知らない」と回答。調査の結果、空手の先生とされた男性はSCP-XXX-JP-Bであったことが確認される。なお、母親は"空手の先生"についての詳細な情報を思い出すことができなかった。
実験記録XXX-JP-3 - 日付20██/██/██
被験者: D-3791
実験概要: 「自身の性別を女にしてくれ」と回答するように指示。
実験結果: SCP-XXX-JP-Aは即座に「それは変えられない」と返答し、通話を終了。現実改変は確認できなかった。
分析: 実験記録XXX-JP-1からも分かるように、SCP-XXX-JPは人体も改変可能なはずだ。どうやら、SCP-XXX-JPが改変可能な事柄にも、何らかの制限があるようだ。20██/██/██追記
過去調査: 現実改変は確認されなかったために行われていない。
実験記録XXX-JP-5 - 日付20██/██/██
被験者: D-3791
実験概要: 「D-3799を死体にしてくれ」と回答するように指示。
実験結果: SCP-XXX-JP-Aは数秒の沈黙の後で「それは変えられない」と返答し、通話を終了。通話終了後もD-3799は生存していた。上記と同じく現実改変は確認できなかった。
分析: SCP-XXX-JP-Aは何らかの行動原理・思想の元、改変の可否を決定しているのだろうか?20██/██/██追記
過去調査: 現実改変は確認されなかったために行われていない。
実験記録XXX-JP-7 - 日付20██/██/██
被験者: D-3791
実験概要: 「実験担当者の██博士の服の色を変えてくれ」と回答するように指示。
実験結果: SCP-XXX-JP-Aは数秒の沈黙の後で「分かった」と返答。通話終了とともに、D-3791は██博士の白衣が黒のシャツに変わっていることに気付いて報告した。██博士は自身の服が変わったことに違和感を抱いておらず、「白衣が見つからなかったのでこれを着て来た」と証言。
分析: 服の色だけでなく、██博士の記憶まで辻褄が合うように改変されているのはなぜだ? あるいは過去改変の結果として、現在の██博士の服が変化ということだろうか? 要調査。20██/██/██追記
過去調査: サイト内の監視映像には、██博士の自室に忍び込む不明な男性(SCP-XXX-JP-Bと推定)の姿が残されていた。監視を行なっていた警備員に対して、このことを指摘すると「今まで気付かなかった」と証言した。
実験記録XXX-JP-9 - 日付20██/██/██
被験者: D-3791
実験概要: 「第██収容室の切れた電球を新しく変えてほしい」と回答するように指示。SCP-XXX-JP-Bの観測及び、可能であれば確保を試みる。
実験結果: SCP-XXX-JP-Aは即座に「分かった」と返答。通話終了とともにD-3791に確認させたところ、第██収容室の電球は新品に取り替えられていた。また、SCP-XXX-JP-Bは確保できていなかった。
過去調査: 第██収容室に設置したカメラには、電球が切れると同時にSCP-XXX-JP-Bが入室し、新品と取り替える様子が記録されていた。同室に待機していた全ての職員は、全員がSCP-XXX-JP-Bを完全に認識し、またSCP-XXX-JP-Bについて事前に説明を受けていたにも関わらず、なぜか確保を行なっていなかった。このことについて、全員が正確な理由を説明できなかった。
分析: これでSCP-XXX-JP-Bが物理的に過去を改変していることが分かった。ただ、誰もがSCP-XXX-JP-Bを正確に認識できていないのはどういうことだ?
事案: 20██/██/██に実施された実験において、D-3791は事前に指示されていた文章ではなく、SCP-XXX-JP-Aに対して「俺を自由にしてくれ」と回答を行いました。D-3791は即座に拘束されたものの、その騒動の際にSCP-XXX-JP-Aとの通話が途切れてしまい、現実改変の有無を確認できませんでした。その後、D-3791に見た目上の変化が見られず、D-3791自身がSCP-XXX-JP-Aと通話を行なったことを記憶していたことから、SCP-XXX-JP-AがD-3791の回答を了承しなかったものと一時的に判断されました。
実験は別のDクラス職員を用いて再開されました。しかし、SCP-XXX-JPに上記の電話番号を入力しても、SCP-XXX-JP-Aへと接続されず、入力した電話番号が存在しないことを知らせる機械音声が流れるだけであることが報告されました。その後に行われた検証実験から、SCP-XXX-JPの異常特性が完全に消失したものと判断され、再分類が行われました。
追記: 事案後、D-3791自体が記憶ごと他者と入れ代わっている可能性も示唆されたことから、D-3791の経歴について詳細な調査が行われました。その際、D-3791は自身の前科・犯罪歴の中に、見に覚えのない殺人罪が追加されていることを報告しました。当時の供述書によると、D-3791が初めて行なった強盗事件の際、突然見知らぬスーツの男が家屋に上がり込んできて揉み合いとなり、その時に持っていたナイフで男を殺害したという内容でした。また、強盗被害者の証言書には、スーツの男はしきりに「悪いことは止めるんだ」「考えなおせ」「まだ間に合う」などの言葉をD-3791に投げ掛けていたと記述されていました。
上記の殺害された男性は身元不明人として扱われ、19██/██/██に地元自治体によって行旅死亡人として処理されました。現在、男性とSCP-XXX-JPについての関連調査は継続中であり、男性の身元調査の一環として遺体掘り起こしも検討されています。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の標準的な人型実体収容セルに収容されます。定期的な身体/心理検査に加え、必要に応じてカウンセリングを実施して下さい。また、SCP-XXX-JPには毎日3~5時間程度の義務教育学習を受けさせることが推奨されます。上記以外の事柄については、一般人間型取扱規定を参照して給仕/教育/研究を行って下さい。
教育担当の職員はSCP-XXX-JPに対して、許可した場合を除いて自身が見た夢の内容を第三者に説明しないよう指導を徹底して下さい。また、異常特性作用の消失が確認された夢の内容は記録を行い、分析担当の職員へと提出して下さい。
説明: SCP-XXX-JPは██ ███として知られていた█才の日本人の男児です。異常特性を有する点を除けば、身体能力や思考能力などのあらゆる点で通常の同年代の男児との差異は見られません。
SCP-XXX-JPが連続的に3時間以上の睡眠を行った場合、覚醒とともにSCP-XXX-JPは周囲の人間に対して話す/絵を描く/ジェスチャーを行うなどの手段を用いて、自身が見た夢の内容を説明しようと試みます12。この行為自体はSCP-XXX-JPの異常特性と直接的な関連性はなく、収容以前の生活環境に起因する年相応の振舞いであると分析官は診断しています。そのため、SCP-XXX-JPに対して「自身が見た夢の内容の説明をしてはならない」と指導/警告するなどの単純な方法で、容易にこの行為を止めさせることが可能です。
SCP-XXX-JPの異常特性は、SCP-XXX-JPが見た夢の内容を知った/理解した人間(以下、被験者)に対して発揮されます。影響を受けた被験者は、自身が第三者に直接監視されていない場合、無意識的に夢の内容を実現させようと行動を取ってしまいます。この情報拡散性の高さから、被験者が複数体発生することも珍しくなく、その場合は各被験者が夢を実現させようと試みます。以下はその一例です13。
夢の内容 | 被験者による実現方法 |
---|---|
何匹もの犬や猫などの動物と一緒に遊ぶ。 | 被験者(██研究員)は工作用の粘土で作成した1/10スケールほどの犬と猫の人形25体をサイト中庭のベンチ上に設置した。 |
合体ロボットが倒される(詳細は不明)。 | 被験者(エージェント・██)はロビーが無人であることを確認すると、持ち寄った機械の破損部品を常設されている自動販売機に取り付けてロボットの姿に模した。 |
怖いドラゴンに襲われる(詳細は不明)。 | 被験者(██博士)は無断で実験用動物の飼育室に立ち入ると、グリーンイグアナ(Iguana iguana)の背に印刷紙で作った翼を張り付けて通路に放した後で退室した。 |
この異常特性は夢の内容だけでなく、その夢が「SCP-XXX-JPが見た夢」であることを被験者が知らなければ発揮されません。SCP-XXX-JPが実際に見た夢でなくても同様です14。また、SCP-XXX-JPが睡眠を行って新たな夢を見た場合、前回の夢に関しての異常特性作用が全て消失15することが確認されています。
SCP-XXX-JPは20██/██/██、██県██郡███で「予知夢を見る少年」の噂を調査した際に発見・回収されました。収容後、検証実験において不自然かつ不可解な形での予知夢の的中が相次いだことから追加検証が行われ、SCP-XXX-JP本来の異常特性が判明、現在の特別収容プロトコルが確立されるに至りました。その潜在的危険性を考慮した結果、実験時を除いて自身が見た夢の内容を第三者に伝えることのないよう、SCP-XXX-JPには細心の注意が払われています。
今まで、人的被害の出ない形でのみ夢が実現していたのは奇跡的なことです。しかし、次にSCP-XXX-JPの異常特性が発揮された時、被験者が致死的な実体へのアクセス権を持つ職員であったとすれば、彼/彼女が夢を実現させるためにその実体を収容から解き放たないと言い切れはしません。我々はあれに夢を語らせるべきではありません。 - ██博士
付録: 以下は実験記録XXX-JP-2群からの抜粋です。SCP-XXX-JP本来の異常特性が判明する以前に行われた実験記録XXX-JP-1群については、別紙XXX-JP-Cを参照して下さい。
各実験時には、安全のために以下の実験手順が設けられています。
- 最初に分析官1人がSCP-XXX-JPから夢の内容を聴取し、重大/致死的な内容でないか危険性の有無を判断する。
- 危険性が確認された場合、SCP-XXX-JPには睡眠導入剤が投与され、異常特性の無力化処置が取られる。
- 比較的に安全な内容であった場合、被験者となるDクラス職員に対して分析官が夢の内容を説明する。
- 実験中、分析官は拘束または継続的な監視下に置かれる。
- 夢の内容の二次曝露を防ぐため、被験者の様子は監視カメラで撮影・保存し、翌日に視聴を行う。
実験記録XXX-JP-2-██ - 日付20██/██/██(実現手法の違いを見るため、Aには道具を与え、Bには道具を与えない)
被験者: D-81XXX201, D-81XXX202
実験方法: 夢の内容をSCP-XXX-JPが口頭で説明している録音音声を両被験者に聞かせる。その後、独房に隔離して自動監視を行う。
夢の内容:
結果: D-81XXX201は独房内を忙しなく歩き回っていたが、夢を実現させようとはしなかった。
分析: 独房内に、夢を実現させるための道具や手段がなかったことが原因だろうか。
実験記録XXX-JP-2-██ - 日付20██/██/██(又聞きさせる、一人は夢の内容だけ、一人は嘘の内容、後で誰の夢かを知らせる)
被験者: D-81XXX201, D-81XXX202, D-81XXX203
実験方法: Dクラス職員の居住区内を自由に行動させる。前半は実験記録XXX-JP-2-1と同じ。
夢の内容:
結果:
分析:
実験記録XXX-JP-2-██ - 日付20██/██/██
被験者: N/A
実験方法: N/A
夢の内容: SCP-XXX-JP担当職員の1人である██博士が死亡する。原因や死因は不明。
結果: 危険性を考慮し、実験は中止。
分析: 最近ではSCP-XXX-JPの見る夢に、人の死に関わる内容や恐ろしい怪物が出現するといった傾向が多く確認されている。これは、収容環境や実験時の無力化処置が原因であると考えられる。各担当者との議論の上、カウンセリング時間の延長や実験頻度を減らすことも考慮する必要がある。
20██/██/██以降、SCP-XXX-JP実験は一時的に中止されています。詳細は事案XXX-JPを参照して下さい。
事案XXX-JP: 20██/██/██、SCP-XXX-JP担当職員の1人であった██博士がSCP-███-JPの収容違反に巻き込まれ死亡しました。同日に行われていたSCP-XXX-JP実験内容との関連性が指摘されましたが、██博士の死亡とSCP-XXX-JPの因果関係を示唆する証拠は得られませんでした。そのため議論は、本件とSCP-XXX-JPの因果関係の有無が確認されるまでの間、SCP-XXX-JP実験を一時的に中止するという暫定的な結論に至りました。
追記1: SCP-XXX-JP実験の中止以降、サイト-81██を中心とした████km範囲での超常現象や異常なオブジェクト、収容違反を含む事件・事故の発生件数が増加傾向にあるというデータが得られています16。発生件数の内、██件がSCP-XXX-JPの見た夢の内容に酷似していることが確認されています。一方で実験の中止以降、異常特性作用が消失した夢の内容を除き、SCP-XXX-JPが見た夢の内容に被験者および職員が曝露されたという報告はありません。
多くの研究員は「SCP-XXX-JPが説明する夢の内容は曖昧かつ断片的なものであり、発生した事件・事案がSCP-XXX-JPの見た夢と同一であると判断するには性急であり、信憑性に欠く」と評価する一方で、増加傾向の要因がSCP-XXX-JPにある可能性も視野にいれ、20██/██/██現在も慎重に議論が行われています。
追記2: 看得研究員による覚書
なぜいつも、SCP-XXX-JPの夢は子供騙しな形でのみ実現されていたのか。なぜ影響を受けた者が夢を実現する際に、重大/致死的な手段を取らなかったのか。ドラゴンが暴れる夢を実現させたいならば、イグアナに作り物の翼を貼り付けたりなどせず、このサイトで収容中のSCP-███-JPを解放した方が早かったはずだ。もしかすると、彼らはSCP-XXX-JPの夢を子供騙しな形で実現させることで、真の夢の実現を防ぎたかったのではないだろうか?いや、考えすぎだろうか……。 - 看得研究員
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 全てのSCP-XXX-JPはサイト-81██の生物用防音ドーム内にて収容・飼育されます。ドーム内へ立ち入る職員には、遮音機能を備えたヘッドフォンの装備が義務付けられます。また、SCP-XXX-JPの飼育担当者は文章XXX-JP-3を参照して下さい。サイト外部でSCP-XXX-JPが発見された場合、機動部隊ラムダ-4("野鳥観察")に通達を行って下さい。
変異中のSCP-XXX-JPの死骸及び生成されたSCP-XXX-JP-Aはサイト-81██の標準保管室防音設備を施した保管室にまとめて収容されます。
説明: SCP-XXX-JPは異常な外見・特性を有するハト科鳥類(Columbidae, 以下「ハト」と省略)の集団です。SCP-XXX-JPの皮膚下からは大小様々な工業用ファスナー[17]が突き出ており、生体解剖では一個体平均12本の工業用ファスナーがSCP-XXX-JPの体組織内から摘出されました。この異常性にも拘わらず、生殖行為を一切行わない点を除けばSCP-XXX-JPの行動は通常のハトと変わりなく、苦痛を感じている様子も見られません。
SCP-XXX-JPは一律して「警報機や報知器のような音」と例えられる「ジリリリリ……」という甲高い鳴き声のみを発します。この鳴き声には、聴覚を有する脊椎動物に対する精神作用を含むことが判明しています。録音・直接を問わず、鳴き声を耳にした被験者は極度の緊張と不安感を報告しました。1時間にわたって聞き続けた被験者の場合、眩暈や吐き気、頭痛などの症状を訴え、最終的に錯乱した様子で実験室から自身を出すよう要求しました。動物実験においても同様であり、被験動物は多くの場合が音源からなるべく遠ざかろうとするか、実験室からの逃走を試みました。
通常のハトが上記の鳴き声を累計5分以上聞き続けた場合、それらハトはSCP-XXX-JPの鳴き声を真似るようになると同時に、鳴き声が持つ精神作用に対する耐性を獲得します。その後、約15日間掛けて影響を受けたハトの体組織内に工業用ファスナーが成形、皮膚下から隆起し、SCP-XXX-JPと全く同様の外見・特性を持つようになります。SCP-XXX-JPが一切の生殖行為を取らないことから、上記のプロセスが唯一の繁殖方法ではないかと推論されています。
また、体長45cmを超える大型のSCP-XXX-JPが何らかの理由で死亡した場合、その死骸は72時間以内にSCP-XXX-JP-Aと指定される存在に変異します[18]。SCP-XXX-JP-Aの変異過程については文章XXX-5を参照して下さい。
SCP-XXX-JP-Aは外見上、19██年代に製造・販売されたものと同型の箱型テレビのように見えます。電源コードを持たず、コンセントへの接続なしに主電源を入れることが可能なことを除けば、構成する素材に異常性はありません。しかし、一切の電波を受信できず、チャンネルを変えても画面に映る砂嵐/スノーノイズとともに、耳障りなノイズ音が再生されるだけです。また、解体調査の結果、SCP-XXX-JP-A内部は大部分が空洞となっており、その空洞はSCP-XXX-JPのものと同じ工業用ファスナーで満たされていることが判明しています。なお、解体後に組み直されたSCP-XXX-JP-Aは異常性を消失し、主電源を入れても映像、音声の再生を行わなくなりました。
SCP-XXX-JPは19██/08/13、██県南部市街地への野生動物の相次ぐ出没事案を調査した際に発見されました。収容以前、SCP-XXX-JPは██県南部の山中に生息しており、その鳴き声から逃れるために多くの野生動物が市街地へと出没したと推測されます。また、SCP-XXX-JP回収時、██台のSCP-XXX-JP-Aも回収されました。19██/08/03を境に野生動物の市街地出没が報告され始めたことから、少なくとも数日前にSCP-XXX-JPが発生したと考えられます。しかし、鳴き声による感染以外にSCP-XXX-JPが生成されるプロセスは依然として不明のままです。
事案XXX-JP-A: 19██/12/18、全てのSCP-XXX-JPが直前までの動作を突然中止し、ドーム内に設置されている1本の止まり木に集まりました。そして、その5分後、全てのSCP-XXX-JPが一斉に鳴き始めました。この事案による収容設備や職員への影響はなかったものの、ドーム内の計測機器は事案中の鳴き声の周波数を通常時より少ない████Hzと記録しました。この事案は下記の事案XXX-JP-Bが終了するまで継続し、各SCP-XXX-JPは事案終了とともに中止していた直前の行動を再開しました。
事案XXX-JP-B: 19██/12/18、事案XXX-JP-A発生から5分後、保管室内の全てのSCP-XXX-JP-Aの主電源が自動的に起動しました。この際にSCP-XXX-JP-Aは普段の砂嵐とノイズ音ではなく、不明なスタジオで撮影された、マイクに向かう1匹のルリコンゴウインコ(Ara ararauna, 以下SCP-XXX-JP-Bと呼称)に酷似した鳥類の鮮明な映像とともにSCP-XXX-JPの鳴き声を再生しました。また、映像の内容はSCP-XXX-JP-Bが日本語を含む11ヵ国語で、同じ内容の文章を1時間程度掛け読み上げるというものでした。
<記録開始>
[SCP-XXX-JP-Aの主電源が自動的につき、スピーカーからSCP-XXX-JPの鳴き声が再生される]
[中国語/英語/ヒンディー語/スペイン語/アラビア語/ベンガル語/ポルトガル語/ロシア語の順で文章が読み上げられる]
SCP-XXX-JP-B: ここで臨時速報です。午後██時██分頃、[サイト-81██の位置座標]で"エフオー"(FO?)の発生が計測されました。現地住民の皆さんは、ボランティアスタッフの指示に従い、ただちに当該地域からの避難を開始して下さい。えー、繰り返します。午後██時██分頃、[サイト-81██の位置座標]で"エフオー"の発生が観測されました。現地住民の皆さんは、ボランティアスタッフの指示に従い、ただちに当該地域からの避難を開始して下さい。
[SCP-XXX-JP-Bが嘴で原稿を手繰り寄せる]
SCP-XXX-JP-B: えー、情報によりますと、"エフオー"の発生による二次災害の心配は現在のところないとのことです。ですが、現地住民の皆さんは当該地域に近づかないよう、十分に気を付けるようにして下さい。また、ボランティアスタッフの皆さんは、アンテナに受信される最新の情報を常時確認し、現地住民に対して適宜避難指示を行って下さい。以上、SNP通信社がお送りしました。
["Sora no Negura Press"とロゴが書かれた一枚絵が映される]
SCP-XXX-JP-B: 現在、SNP通信社はボランティアスタッフを募集しています。在籍スタッフの声を聞き、私どもの活動に参加したいと感じた貴方。私どもは貴方のような、賢明で勇気溢れるスタッフを求めています。どうか恐れず、"エフオー"へと共に立ち向かいましょう。
[ドイツ語/フランス語の順で文章が読み上げられる]
[SCP-XXX-JP-Aの画面の映像が砂嵐に変わり、SCP-XXX-JPの鳴き声もノイズ音に変わる]
<記録終了>
終了報告: この事案により、複数の職員がSCP-XXX-JP-Aから再生されたSCP-XXX-JPの鳴き声に曝されました。その影響により6人の職員が重軽傷を負ったものの、重大な収容違反の発生は未然に防がれました。この事案を受け、SCP-XXX-JP-Aの特別収容プロトコルが改正されました。また、"SNP通信社"を自称する団体についても調査が継続中ですが、依然として詳細な情報はつかめていません。
追記: 追跡調査により、事案XXX-A/-Bが発生した午後██時██分、サイト-81██内の格納庫で[削除済]の試験運転が行われていたことが判明しました。その後の検証実験において事案XXX-A/-Bの再現に成功したことから、[削除済]の作動が事案XXX-A/-Bの誘発因子である"エフオー"と判断されました。しかし、[削除済]に対するSCP-XXX-JPの反応の原因は依然として不明です。
※下書き時での権利表記
1つ目の画像は以下のTudor Barker 氏のものを改変して使用しています。
また画像はCC-BY-NC-SA「表示-非営利-継承」です。
https://www.flickr.com/photos/tudedude/4680454382/in/photolist-88Ay2m-7Gbv6B-7FKByg-5Pznm8-8XrmN8-foTGjN-mThje-8FPqFB-7LkvVc-7teTxb-6KGKu7-cCVUr5-cCVUfo-cCVU3m-cCVTWw-cCVTL9-cCKTLy-5NNFQh-cE7Knw-cCVTSb-cCKTEy-cCVU9W-fspn3K-5Xe69H-7PBFzM-iJ5JPY-cE7Ky3-52M3GX-7vNVMs-gHg6us-mGRsKk-cE7Kbd-cE7K39-cE7JQ1-mv26tc-52RpM1-52Rpuu-52Rphw-52Rp5f-52RoMG-52Royf-52Robd-52M8L6-52M8oi-52M7WT-52RmxN-52RmmL-52M73c-52Rkw9-52Rkgd
2つ目の画像は以下のPetar 氏のものを改変して使用しています。
また画像はCC-BY-SA「表示-継承」です。
https://www.flickr.com/photos/ceklic_petar/1014294046/in/photolist-2xCwho-hgcih-8ZPXUW-8ZLSuZ-8ZPXPL-8ZPXzA-8ZPXys-8ZLSRV-8ZPXB1-8ZLScx-8ZLShr-8ZLSVR-8ZLSQi-8ZPXJd-8ZLSt8-8ZLSjK-8ZLSJa-8ZLSTn-8ZLSBH-8ZLSFX-8ZPXuC-8ZPXSm-8ZLSbg-8ZLSzR-8ZLSMi-8ZPXHf-8ZPXpL-8ZPXsb-8ZPXCy-8ZPXXs-8ZPXxs-8ZLSf2-RbzQa-5Zk4eD-4FJvnv-79WijU-8w6BS5-asYJV-gznwPa-smQmNN-6robm-6vYGhE-9moxrU-ou6Qgg-asYJU-2TBUL2-4Q6qBM-oaEFP9-8YmU1P-7sEdP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: エリアXXX-JPは土地開発を理由に一般人の立ち入りを制限されます。当該エリアへ繋がる道路は主要道路から分断され、地図上からも削除されます。当該エリアへ侵入を試みる人物に対しては、工事関係者に偽装した職員によって当該エリアからの退去を指示して下さい。また、Dクラス職員以外の女性職員が当該エリアへ侵入することは禁止されます。実験外で生じたSCP-XXX-JP-1群は即座に終了して下さい。
説明: エリアXXX-JPは長崎県██市██町北部に広がる██km2範囲の森林地帯です。かつては当該エリアを分断する形で県道██号線が開通していましたが、現在は特別収容プロトコルに従い閉鎖されています。
SCP-XXX-JPはエリアXXX-JPに出現・徘徊する6体の人型霊的存在です。全個体の外見は10~20代の日本人女性であり、薄汚れた小袖を着用しています。各個体は地上から0.1~2mほど浮上/沈降しつつ、あらゆる物体を透過して移動可能です。また、その際の移動速度は一般的な成人男性の走行速度とほぼ同程度です。ときおり発声を行いますが、こちらの問い掛けに対しては一切の反応を示さず、下記の「憑依」を行うために憑依対象を誘い出す目的で発声していると推定されます。
各SCP-XXX-JPが見た目上で10~20代程度の女性を視認した場合、ただちに「憑依」を試みます。この「憑依」とは、1体のSCP-XXX-JPが憑依対象に30~60秒の間、部分的にでも"重なり続ける"ことで達成されます。この「憑依」プロセスの際中、被験者は「寒気がする」とだけ報告しています。「憑依」の達成とともにSCP-XXX-JPは不可視になり、「憑依」を受けた女性はSCP-XXX-JP-1と指定される存在になります。
SCP-XXX-JP-1の外見および身体能力は、「憑依」を受けた元の女性のものと同一です。しかし、加齢による老化は観測されず、致死的な身体への外傷/欠損にも拘わらず活動を続けることが可能です。四肢の欠損などの方法で行動不能にする/頭部を完全に破壊するなどの手段で無力化可能ですが、無力化から数分以内に「憑依」を行っていたSCP-XXX-JPがエリアXXX-JPのランダムな地点に再出現します。観測上、SCP-XXX-JP-1がSCP-XXX-JPによる「憑依」から解放されたケースは存在しません。また、SCP-XXX-JP-1をエリアXXX-JPの範囲外へと移動させる試みは、[編集済]被験者が死亡するという結果に終わるため成功していません。なお、SCP-XXX-JP-1に元の女性の意識/感覚が保持されているかは不明です。
基本的に各SCP-XXX-JP/SCP-XXX-JP-1は、上記の条件を満たさない人物を避ける傾向にあります。しかし、敵対的と判断される行動を取った場合や「憑依」のプロセスを何らかの形で妨害しようとした場合に限り、SCP-XXX-JP-1からの攻撃を受けます。
全てのSCP-XXX-JPが「憑依」を達成し、6体のSCP-XXX-JP-1が生成された場合、即座に全実体はその場から消失します(以下、イベントXXX-JPと呼称)。その後、全実体はSCP-XXX-JP-2と指定される人型実体が存在する、エリアXXX-JP内の不明な地点に転移します。被験者に装備させた小型カメラから、SCP-XXX-JP-2の外見は20代の日本人女性と確認されていますが、その他の詳細は以前不明のままです。6体のSCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JP-2を取り囲み、平伏し懇願するような動作を行います。その数秒後、SCP-XXX-JP-2は何らかの刃物で6体のSCP-XXX-JP-1を次々と刺していきます。SCP-XXX-JP-2の攻撃により、SCP-XXX-JP-1は即座に無力化され動かなくなります。この一連のプロセスの完了から24時間以内に、エリアXXX-JPのランダムな地点にSCP-XXX-JPが再出現します。現在もイベントXXX-JPが発生する正確な理由・目的は明らかになっていません。
SCP-XXX-JPは19██/██/██の県道██号線開通後、女性ドライバーが同県道に車を残して失踪する事件が相次いでいるという情報から、財団エージェントの目に留まりました。財団による収容後、19██/██/██をもって県道██号線は廃線となり、地図上からも削除が行われました。また、調査の結果、██町周辺では当該エリアに関する幽霊の目撃情報や一種の民間伝承/都市伝説が多く流布されていることが判明し、カバーストーリー"ありがちな怪談話"を含む、小規模な情報操作・回収活動が行われました。
補遺: 以下の記録はイベントXXX-JPが初めて観測された際に、被験者に装備させていた小型カメラが捉えたエリアXXX-JP内の不可視空間での出来事です。
17:06:57 6体目のSCP-XXX-JP-1が生成されたことでイベントXXX-JPが発生、全てのSCP-XXX-JP-1がその場から消失する。
17:07:02 不明な木造建築の一室の様子が映る。GPSはエリアXXX-JP内部の座標を示しているが、当該座標に映像のような建物は存在していない。また、部屋の中央には1体の人型実体(SCP-XXX-JP-2)が祈るような格好で座っている。
17:09:06 各SCP-XXX-JP-1がSCP-XXX-JP-2の周りを取り囲むと、平伏して繰り返し頭を下げる。その際、マイクは「お願い」「助けて」「どうか慈悲を」などと懇願するような音声を拾った。
17:15:38 SCP-XXX-JP-2は立ち上がると、どこからか包丁に似た刃物を取り出す。カメラは、他のSCP-XXX-JP-1が一瞬ニヤけるような表情をしたのを捉える。一方、SCP-XXX-JP-2の表情は見えない。
17:17:13 SCP-XXX-JP-2が時計回りにSCP-XXX-JP-1を刃物で刺していく。刺されたSCP-XXX-JP-1は動かなくなり、無力化されたものと判断される。
17:21:30 カメラを装備したSCP-XXX-JP-1が刺され、床に倒れたことで映像が傾く。
17:24:51 全てのSCP-XXX-JP-1を刺し終わったSCP-XXX-JP-2は元居た場所に戻ると座り込み、再び祈るような格好をとる。
09:15:22 カメラのバッテリーが切れ、映像が途絶える。それまでの間、SCP-XXX-JP-2に変化はなかった。
インタビュー記録XXX-JP-A - 日付19██/██/██
対象: ███ ██氏(男性 22歳)
インタビュアー: エージェント・██
付記: 以下のインタビューは初期調査の一環として行われました。インタビュー対象である███氏は財団によるエリアXXX-JPの隔離以前、SCP-XXX-JPの犠牲者の1人である██ ██氏が運転する自動車に同乗していたことからSCP-XXX-JP及びSCP-XXX-JP-1を目撃することとなりました。なお、インタビュー当時、███氏は事件のショックから躁うつ病に似た精神疾患の徴候を示しており、会話には多少の齟齬を含む点に留意して下さい。
<録音開始>
エージェント・██: では███さん、事件の日のことを話して下さい。
███氏: ああ、あれは……最初は、ほんのお遊びみたいなものだった。肝試しみたいなものだ。飲みの席で噂を聞いて。
エージェント・██: 「噂」とは?
███氏: あー[5秒間沈黙]あれだ、このあたりで有名な怪談話。県道沿いの森に悪霊……いや、魔女だったか? そいつが森に迷い込んだ若い女をさらうって話。え、あれ[8秒間沈黙]女を食べるだっけ? 宝物隠してるとかだったか?[頭を掻きむしる]
エージェント・██: 噂の内容はそのあたりで結構です。[小休止]それで貴方はその噂を確かめるために、██さんの運転する車で██号線へ向かったということですか?
███氏: 確かめるとかそういうやつじゃなくて……[5秒間沈黙]地元だと森は自殺の名所とかで、その場の勢いというか、俺も酒が入ってたし……。
[重要度の低い内容のため省略]
███氏: [24秒間に渡って沈黙]
エージェント・██: ███さん? 大丈夫ですか?
███氏: あ、ああ、大丈夫だ。[小休止]それで俺達は██号線に行った。途中は車1台ともすれ違わなかった。[再び頭をかきむしる]気味が悪かった、でも酔ってたから、分からない。そんなこと考えてたら彼女が[5秒間沈黙]轢いちまった。
エージェント・██: ███さん? ██さんは何を轢いてしまったんですか?
███氏: 多分、若い女[小休止]いや分からない。轢いた衝撃とかはなかった、でも女の声は聞こえたし、俺も彼女も女の姿を見た……見たはずだ。でも、俺が車の外に出て確認しても何もなかった。[6秒間沈黙]それで、そのことを彼女に伝えようとしたら、運転席に居たはずの彼女がいなくなっていて……。
エージェント・██: それから貴方はどうしましたか?
███氏: 森の中に探しに入って[小休止]その時に彼女を最後に見た。遠くの彼女に叫んだら彼女は振り向いて……いや分からない[頭を掻きむしる]あれは彼女だった、顔は彼女だけど、でも違うんだ、分からない。
エージェント・██: その後、██さんは?
███氏: 森の奥に走っていった。俺も追いかけたけど……見失った。
エージェント・██: 分かりました。ご協力をありがとうございました。
<録音終了>
終了報告書: インタビュー終了後、███氏には記憶処理が施されました。また、██氏の死亡/失踪に関しては、他の犠牲者同様の手順で情報処理が完了しています。
インタビュー記録XXX-JP-B - 日付19██/██/██
対象: 坂井 渉氏(男性 71歳)
インタビュアー: エージェント・██
付記: 回収活動の際、██町在住の歴史学者の1人である坂井氏に対し、地元新聞社に偽装したエージェントによりSCP-XXX-JP及びSCP-XXX-JP-1に関すると考えられる民間伝承について、聴取が行われました。なお、文章化に際して坂井氏との会話は標準語に変換して記録されています。
<録音開始>
エージェント・██: では坂井先生、お願いします。
坂井氏: ああ、あの森の歴史か。あー[小休止]一応聞いておくが、日本で1600年代に行われた禁教令は知っているな?
エージェント・██: ええ、一般教養程度にですが。
坂井氏: 結構。では、話そうか。[小休止]あの森にはかつて、キリシタンが住んでいたとされている。その当時はまだ一般教徒に対する弾圧や迫害が行われていなかったこともあり、██村(現在の██町)の住民たちは黙認する形ではあるが友好的な関係を築いていたらしい。だが、その関係も長くは続かなかった。
エージェント・██: 続けて下さい。
坂井氏: アンタも知ってるだろうが、時代とともに幕府は五人組制度やら訴人報償制やらでキリシタンに対する弾圧政策を強めていった。その上、常にお互いを監視し、疑い合っていたような時代さ。もちろん、██村の連中だって例外じゃなかった。
エージェント・██: それでは、村人たちはキリシタンを役人に突き出したのですか?
坂井氏: いや、村人たちはそうしなかった。大きな理由はキリシタンだけでなく、かくまった者まで片っ端に処刑された16██年の██████だと書かれている。おそらくは、その存在を黙認し、友好的に接していた自分たちも同じ目に合うのではないかと恐れたのだろう。[ため息]
エージェント・██: では、村人たちは一体何を?
坂井氏: 誰かに知られる前に、彼らは行動を起こした。[小休止]キリシタンたちを襲ったんだ。
[関係性があると思われる部分まで省略]
坂井氏: 最後、7人の女がお堂に逃げ込んだ。後を追った村人たちがお堂へ踏み込んだ時に見たのは、6人の女の死体と血塗れになって祈り続ける1人の女だったとか。あー[資料をめくる]資料によれば、キリシタンであるために自害が許されず、そのため6人の女が一番立場の弱い者に自分たちを殺すよう頼んではないかとされている。[咳払い]当時は処刑するよりも、棄教を強いていたんだ。捕まれば、ひどい目に合わされると考えるのも無理はない。
エージェント・██: 生き残った女性に関して、何か文献に残されていませんか。
坂井氏: [9秒間沈黙]生憎、生き残りについては言及されていないな。
エージェント・██: なるほど、ありがとうございました。[小休止]では、この伝承が現在あの森で噂される怪談話の基になったというわけですね。
坂井氏: ああ、そういうことになる。もっとも、あの森にキリシタンの女の霊が出ると伝えられるようになったのはかなり前からだがな。ほら[資料を広げて見せる]この文献によると、6人を殺してしまった1人の女、そしてその1人の女に自分たちを殺すよう強いた6人の女、この7人全員が自ら犯した罪のため成仏できずに森の中を徘徊し、森に迷い込んだ女の身体を奪うと書かれている。[資料を直しながら]可哀想な話だが、まあ、迷信や怪談がまかり通っていたような時代だ。森での事故や失踪は全部、非行の死を遂げた彼女らの霊の仕業とされたのだろう。
エージェント・██: しかし、なぜ彼女たちが森に迷い込んだ女性の身体を奪うなどと言われるようになったのでしょう?
坂井氏: あー[3秒間沈黙]ちょっと待て[手元の資料を漁る]ああ、これだ。当時の村人たちは、彼女らは女の身体を奪って、もう一度あの日の出来事を再現してるんじゃないかと想像しているな。まあ、この自ら死を繰り返すというのも、怪談話や民間伝承ではよくある傾向と言えるか。
エージェント・██: 再現ですか、なぜそんなことを。
坂井氏: [8秒間沈黙]多分、彼女らは救われたい一心なんだろう。もしくは、あの森が彼女らにとっての地獄かだ。
<録音終了>
終了報告書: インタビュー終了後、██町の民間伝承に精通する坂井氏を含む7名の人物に対して記憶処理が施されました。また、██町に残存していたキリシタン民間伝承に言及する全ての資料が回収されました。
※下書き時での権利表記
画像は以下のFromTheNorth 氏のものを改変して使用しています。
また画像はCC-BY-NC-SA「表示-非営利-継承」です。
https://www.flickr.com/photos/fromthenorth/3735795396/in/photolist-6G7VPs-pwdrfu-bShzFp-8vDqcm-pWoCw-aAzAv7-b2q3wc-dC88N-fAzQEo-7YSN9X-5DqGex-qQLgfX-ecGs8X-bKcXXF-5DqGfp-a5u83-nCtFYa-7Gth2G-4NDoVN-4y86Fc-fouqSF-nSzayn-i1eAP3-5fsWe7-axbDjR-6LvEcR-pioFoC-8GrpGF-bE6nBz-9Hf4Ag-iLQwxF-e3v25m-oHJipH-diugKp-8VSQn3-cuWZGs-nxGrt3-fqTngL-f9BMRZ-dQMNkF-rJA7oK-fVdae-p7uqrn-nwzKEN-5KSnK8-iQkRUc-h5ijY8-9VyqwT-56yxZz-e7ADYy
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の収容ロッカーの中に保管されます。SCP-XXX-JPを扱う際には、直接オブジェクトに触れることのないよう注意して下さい。実験により生じたブナ科(Fagaceae)植物は監督者の指示に従い、適宜焼却処分して下さい、
説明: SCP-XXX-JPは子供用の手作り草箒で、全長は1.06m、柄の木材にはブナ(Fagus crenata Blume)、穂にはイネ科(Poaceae)の植物体の藁が使用されています。SCP-XXX-JPは自身に直接触れた人間(以下、被験者)に対し、被験者の性別に応じた異なる2種類の作用を示します。
女性被験者がSCP-XXX-JPに触れた場合、被験者は一種の催眠状態になります。催眠状態時、被験者はSCP-XXX-JPを手に持つと男性を探し始めます。この状態で男性を発見した場合、被験者はSCP-XXX-JPを見つけた男性に手渡そうと試みます。この状態は被験者からSCP-XXX-JPを取り上げるか、被験者自身がSCP-XXX-JPを男性に手渡すまで継続します。なお、全ての被験者は催眠状態中の記憶を保持しませんでした。
男性被験者がSCP-XXX-JPに触れた場合、数分以内に被験者は直立状態のままの姿勢で硬直して移動能力を失った後に、その体組織はブナ科(Fagaceae)の植物に置換され始めます。被験者の体が完全にブナの木へと置換されるまでに最低でも3時間を要し、その間に重要臓器が置換された場合であっても、被験者は未知の要因により生存し続けます。この置換現象中、被験者は激しい不快感に加え、皮膚を突き破り枝木が生えてくる度に酷い痛みを訴え続けますが、肺または気管周辺が置換されることで会話能力を失います。体全体がブナの木に置換された被験者は一切の反応/挙動を示めさず、枝木が通常よりも多く、絡み合っていること以外は普通のブナ科植物と同じです。この状態でも被験者の知覚/知性が残存しているのかは不明です。
SCP-XXX-JPは19██/██/██に東京都███区█████で秘密裏に異常なオブジェクトの取引を行っていた「█████」を襲撃した際に、複数の異常なオブジェクトとともに回収されました。営業関係者に対する尋問から、SCP-XXX-JPは19██/██/██に[削除済]で作成されたことが分かっています。SCP-XXX-JPの詳細な作成方法・関連項目については文章XXX-JP-Fを参照ください。
付録1: 被験者の置換記録(一例)経過時間 | 被験者の状態 |
---|---|
00:05:32 | 被験者は椅子から突然立ち上がると、直立の姿勢まま口元や表情筋以外を動かせなくなる。この直立行動は被験者の意思によらず実行された。 |
00:09:11 | つま先や踵から木の根のようなもの伸び、足元の床に張り始める。 この時、被験者は「足の裏が燃えるような痛い」と発言した。 |
00:34:19 | 数か所の皮膚を突き破り、枝木が急速に成長し始める。被験者が絶叫を続けたため、鎮痛剤を投与したが効果はなかった。 |
01:29:21 | 皮膚の一部が樹皮に置換され始める。枝木は未だに成長を続けている。この数分後、被験者は会話能力を喪失した。 |
02:41:46 | 全ての皮膚が樹皮に置換される。枝木の成長は止まったが枝同士で激しく絡み合っており、葉が生えてくる様子は見られない。唯一動かせていた表情筋も、この段階から動かせなくなった。 |
03:07:38 | 通常のものに比べて歪な形ではあるが、被験者の体は完全にブナの木に置換される。 |
付録2: 会話の録音記録
対象: █████店員(男性 34歳)
インタビュアー: エージェント・███
付記: この会話記録は財団による█████襲撃の5日前に、█████へと潜入調査を行っていたエージェント・███が秘密裏に録音したものです。<録音開始>
[途中省略]
エージェント: それはいいから、もっと他のも見せてくれないか?
店員: それでしたら、こんなのはどうでしょう?[木箱を開ける音]その名も「まじょのほうき」です。
エージェント: 魔女の箒? どう見ても、ただの箒にしか見えないが。
店員: いやいや、この箒にはねえ、魔女と蔑まれて殺された少女の、そりゃあ恐ろしい呪いが込められているんですよ。
エージェント: 魔女狩り時代の品物か? それにしては、ずいぶんと新品っぽくないか?
店員: [笑い]別に中世暗黒時代の箒ってわけじゃありませんよ。「魔女と蔑まれて殺される」のは、別にどの時代だってできるでしょ?
エージェント: ……ああ。それで、その箒にはどんな力があるんだ?
店員: いいですか? こいつに野郎が触れたら、あら不思議! そいつの体は数時間でブナの木に代わってしまうですよ! おまけにその間は皮膚を何十、何百という枝木が突き破ってくる。それが痛そうなのなんの。[笑い]拷問用なんかにいいかもしれませんね。
エージェント: それが魔女の呪いってわけか。しかし、なんでまた「触った男がブナの木になる」なんて呪いなんだ?
店員: [微笑]実はね、この箒を作った████・███って奴が、そんな呪いにした理由が本当に傑作なんですよ。しかも、わざわざ「触った男がブナの木になる」ように呪いを込めさせるために……[6秒間沈黙]あ、そういえばお客さん、その手の話、大丈夫な方でしたっけ?
エージェント: 別に箒の作り方には興味ないさ。それで、そんな呪いにした理由とは?
店員: お客さん、「てんぐ巣病」って知っています?
エージェント: 確か……[5秒沈黙]木の病気だったか? 詳しくは知らないが……唐突になんだ?
店員: その通り、木の病気でしてね。木の枝や茎が異常に生えたり、枝分かれして、文字通り「巣」みたいに絡み合うって病気らしいですよ。[微笑]ちょうど、この箒に触れた野郎も同じ風に枝木がたくさんで絡み合った感じの木になりましてね。
エージェント: つまり、何が言いたいんだ?
店員: ここからが重要! 「てんぐ巣病」は英語でなんて言うかご存じで?
エージェント: いや知らないな。何と言うんだ?
店員: 「Witch's broom」! つまり「魔女の箒」ってわけですよ![高笑い]……あれ? お客さん、ここ笑うとこですよ?
[以下省略]
<録音終了>
終了報告書: 録音から5日後の█████襲撃時、営業責任者を含む店員5人の確保に成功しましたが、SCP-XXX-JPの作成者とされる████・███を発見・確保するに至りませんでした。なお、店の奥には1本のブナの木がコンクリートの床に根を張っており、これはSCP-XXX-JPの被験者だと推測されます。
現在、練り直し中です!
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の収容ロッカーの中に保管します。申請を行えば、どの職員でもSCP-XXX-JPを使用することが可能です。なお、使用後には精神鑑定が義務付けられます。現在、Dクラス職員以外の使用は禁止されます。使用後、被験者は他のDクラス職員とは隔離して収容し、継続的な監視下に置いて下さい。
説明: SCP-XXX-JPは複数の改造を受けた████社製のヘッドホンです。特徴的な改造の1つに、コード先端のプラグ部分がACアダプタ(6V/500mA)に置き換えられている点が挙げられます。この改造のため、AV機器やポータブルオーディオの音声をSCP-XXX-JPで出力することはできません。
ACアダプタをコンセントに接続した上で、被験者が通常のヘッドホン同様にSCP-XXX-JPを装着してレム睡眠に入った場合、SCP-XXX-JPは活性化します。被験者がレム睡眠に入ってから数分以内に、SCP-XXX-JPは自身のスピーカーから被験者のみに聞こえる音量でシカ科 (Cervidae) の哺乳類に似た鳴き声を数秒間再生します。この鳴き声は聞いた者に「夢を見ている」と信じ込ませる、一種のミーム的トリガーの役割を持つことが判明しています。被験者が「自分は夢を見ている」と思い込む(結果的には自覚する)ことで、被験者の見ている夢は「明晰夢19」となります。覚醒後の被験者へのインタビューにおいて、全ての被験者は鳴き声ではなく「聞き覚えのない若い女性の声を聞いた」と証言しました。また、「明晰夢」で自らが行なったことを満足気に語るとともに、SCP-XXX-JPを再び使用したいという強い願望を述べました。SCP-XXX-JPが被験者に対する依存作用を有しているかについては、現在も議論が進められています。
SCP-XXX-JPは20██/██/██に奈良県███町で発生した大学生の自宅マンションからの不可解な転落事故を調査した際に、被害者の自室から段ボール箱に入った状態で発見しました。段ボール箱の中からは他に、両面刷りの用紙1枚が発見されていますが、インクの滲みや紙の劣化により内容を判読するに至りませんでした。
事件記録XXX-JP: 20██/██/██、サイト-81██でSCP-XXX-JP担当職員の一人であった███研究員が同僚の█████研究員に暴行を働くという事件が発生しました。以下は拘束直後の███研究員に対して行なったインタビュー記録です。
対象: ███研究員
インタビュアー: ███博士
付記: ███研究員は事件のおよそ1ヶ月前に、SCP-XXX-JPを1度だけ使用しています。SCP-XXX-JP使用後の精神鑑定において、SCP-XXX-JPに対する依存・再使用の願望を含め、███研究員の精神状態に異常性は見受けられませんでした。
<録音開始>
███博士: ███研究員、君はなぜ█████研究員にあのようなことをしたんだ。
███研究員: なぜって、単純にアイツのことが嫌いだったからですよ。あの[罵倒]は、いつも上司に媚売りやがって。しかも借りた金は返さない、人の悪口は言いふらす。そりゃあ、ぶん殴ってやりたくもなる。███博士: ……人間関係のいざこざはともかく、愚かな行動だとは思わなかったのか? 突然殴り掛かるなど、財団職員としてあるべき規範以前の問題だ。
███研究員: そんなの分かってますよ。でも、今はどうでもいいことでしょ?███博士: それはどういう意味だ?
███研究員: [微笑]だって、ここは俺の夢の中なんですよ。███博士: なんだって……夢の中?
███研究員: そりゃあ、現実であんなことすれば大問題ですよ。[微笑]でもここは夢の中なんだ。夢の中であの[罵倒]を見つければ、何も考えずに殴ってやるに決まってる。███博士: [5秒沈黙]君は本当にここが夢の中だと思っているのか?
███研究員: だって、そうでしょ? 前と同じなんだ。こうやって意識を集中させれば、こんな手錠くらい。[金属音]あれ? おかしいな?███博士: ……███研究員、ここは紛れも無い現実だ。
███研究員: [引き笑い]そんなわけないじゃないですか。多分、まだ集中が足りないだけだ。[金属音]おかしい……おかしいな。前はこんなものくらい簡単に。
███博士: [3秒沈黙]このあたりで止めておこう。███君、彼を連れて行って検査を受けさせてくれ。
███研究員: ま、待ってくれ。違う……そんなはずがない! ここは夢の中だ! 俺の、俺の夢だ![鈍い金属音]
███博士: 警備員来てくれ、彼をおさえるんだ。███研究員: やめろ触るな! 違う、これは、これは夢だ!
███博士: インタビューを終了する。
<録音終了>
終了報告書: ███研究員は事件を起こす直前に、SCP-███-JPの検証実験で[削除済]を耳にしていました。このことから、[削除済]をSCP-XXX-JPから再生される鳴き声と誤認したことで███研究員は覚醒状態であるにも拘らず「夢を見ている」と思い込んだと推論されています判明しました20。なお、インタビュー終了後、███研究員には記憶処理が施されましたが、[削除済]をミーム的トリガーとして誤認する反応を取り除くことはできませんでした。現在、███研究員は[削除済]を耳にすることがない環境での職務に割り当てられています。
補遺: 20██/██/██、SCP-XXX-JPを回収した大学生自宅のポストに、以下のような経年劣化した葉書が投函されているのを定期巡回中の財団職員が発見しました。葉書に消印はなく、直接ポストに投函されたものと推測されます。目撃情報や目立った痕跡もなく、葉書を投函した人物を特定する試みは成功していません。
お客様各位 20██年██月██日
『Lucid Maker T-23~31』の使用中止と回収に関するお詫びとお願い
日頃は、弊社商品をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。この度、弊社で製造し、全国の████店舗にて発売致しました上記の商品におきまして重大な不具合が発見されました。つきましては、対象となる商品について自主回収をさせていただきたく存じます。お手元に該当する商品がございましたら、ご使用を中止していただき、下記回収事務局へご連絡下さいますようお願い申し上げます。商品をお引取りして、[削除済]をお客様へお届けします。 お客様に多大なご迷惑、ご心配をおかけ致しましたことを深くお詫び申し上げます。弊社と致しましては、再発防止に努めるとともに、一層の品質管理体制の向上に努めてまいる所存でございます。何卒ご理解、ご協力を賜りますよう御願い申し上げます。
[以下、紙の破損により解読不可]
※現在、練り直し中です!
場合によって、一時的に別の報告書に移る可能性があるためご注意ください!
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP及びSCP-XXX-JP-1の画像データはサイト-81██の専用サーバーに保存します。データへのアクセスは、セキュリティクリアランス3/XXX-JPを持つ職員のみが可能です。画像認識プログラムによりインターネット上を監視し、SCP-XXX-JPと40%以上一致する画像を含んだデータは自動的に蒐集/削除及び発信元の特定を行います。
未収容のSCP-XXX-JP-1が発見された場合、ただちに回収を行って下さい。回収した個体及び実験で生成した個体を問わず、全てのSCP-XXX-JP-1はデータの記録後、例外なく無力化の処理を行って下さい。
説明: SCP-XXX-JPは█つの図形と█文字の████を組み合わせて構成されたサインです。SCP-XXX-JPが描かれる/彫られるなどして印された物体は人間に対する精神作用特性を獲得し、これらはSCP-XXX-JP-1に指定されます。一方でSCP-XXX-JPが電子機器などのデジタル上に存在する場合、SCP-XXX-JPを含んだデータが精神作用特性を獲得することはありません。
SCP-XXX-JP-1はその本来の内容/性能/用途に拘わらず、直接見た/読んだ/使用した被験者に、SCP-XXX-JP-1に対する極度の感動または恐怖のどちらかの感情を喚起させます。これらの感情は多くの場合、過剰な崇拝妄想または被害妄想に繋がる傾向にあります。SCP-XXX-JPを塗り潰す/削り取るなどの手段で消去することにより、SCP-XXX-JP-1は精神作用特性を失い、精神作用を受けた被験者もSCP-XXX-JP-1に対する関心を失います。
SCP-XXX-JP-1の精神作用強度は印されているSCP-XXX-JPの正確さに依存し、オリジナルの形状から離れるほど弱まります。検証実験により、形状の██%がオリジナルと異なる場合、物体は精神作用特性を獲得しないことが判明しています。
SCP-XXX-JPが初めて確認されたのは、19██/██/██に███県███市で開催された芸術展覧会においてです。同展覧会の開催中に発生した儀式的な暴力事件の調査を行った際に、███県警に潜入していたエージェントが1枚の絵画を異常なオブジェクトとして回収しました。その後の調査により、額縁の裏に描かれたサインが絵画に精神作用特性を付与していたことが判明し、改めてSCP-XXX-JPとして分類されました。展覧会責任者にインタビューを行った結果、SCP-XXX-JPが描かれた絵画は匿名の人物から寄贈されたものであったことが分かりました。寄贈者を特定する試みは現在まで成功していません。
付録: SCP-XXX-JP-1回収記録(一部抜粋)
回収記録XXX-8 - 日付19██/11/19
場所: 岐阜県█████市███
概形: █████の等身大人形、SCP-XXX-JPは人形の腹部に彫り込まれていた。概要: 所有者である███ ██氏は自宅であるアパートの一室に籠り、SCP-XXX-JP-1を女神として崇拝していた。不審に感じたアパートの管理人が███宅を訪問した際、███氏は管理人がSCP-XXX-JP-1を奪おうとしていると思い込み、料理包丁を用いて管理人に重傷を負わせた。その後、隣人により警察へと通報が行われ、それを傍受した財団職員がSCP-XXX-JP-1の回収を行った。
回収記録XXX-12 - 日付19██/03/27
場所: 京都府███郡███町
概形: 葬儀場建設反対を訴えるポスター、SCP-XXX-JPはポスター右下に34本の画鋲を用いて模られていた。概要: SCP-XXX-JP-1を見た24人の地元住民が建設現場に押し掛ける騒ぎとなった。駆けつけた警官隊により、11人が現場作業員に対する暴力行為と器物破損の現行犯で逮捕された。その後、逮捕者に対する事情聴取の結果をもとに、報告を受けたエージェントがSCP-XXX-JP-1の回収を行った。
回収記録XXX-17 - 日付19██/09/05
場所: 東京都███区█████
概形: ███大学の学園祭で販売予定だった50冊の自主制作漫画、SCP-XXX-JPは9ページ目の背景の中に紛れるようにして描かれていた。概要: インターネット上で公開されていた漫画サンプルに含まれたSCP-XXX-JPを画像認識プログラムが発見し、エージェントが回収へと向かった。回収時に制作者の███ ███氏による妨害を受けたものの、全てのSCP-XXX-JP-1は販売前だったこともあり、問題なく回収された。
回収記録XXX-21 - 日付19██/04/16
場所: 福岡県███市███
概形: ███ ███氏所有の4階建てアパートメント、SCP-XXX-JPは玄関口のインターホン右側面に黒いマーカーで描かれていた。概要: 居住者36人がアパート取り壊し求めて集会を行った。その集会の途中、取り壊しに反対する居住者41人が乱入し、警察が介入するまでに64人の重軽傷者を出す乱闘騒ぎとなった。その後、何者かによる放火でアパートは半焼した。一連の事件を調査した際に、財団職員が廃材の中からSCP-XXX-JPを回収した。
回収記録XXX-25 - 日付20██/06/03
場所: 大阪府███市█████町
概形: ███社製の電動歯ブラシ、SCP-XXX-JPは持ち手に貼られたままだった値札にボールペンで落書きされていた。概要: 誤ってSCP-XXX-JP-1を使用した███ ███氏は自分の歯が"汚染された"と思い込み、ペンチで自分の歯を引き抜こうと試みた。5本目の歯を引き抜いた時点で███氏は失神し、異変に気付いた███夫人の通報により病院へと運ばれた。その後、この事件を調査していたエージェントが洗面台横のごみ箱の中からSCP-XXX-JP-1を発見、回収するに至った。
追記1: 19██/██/██に発見された旧█████国由来の█████書類内に、SCP-XXX-JPに似た形状のサインについて言及する記述が発見されました。資料には、同国にて独裁政権を行っていた[削除済]の右肩部にSCP-XXX-JPと思われる刺青が彫られていたとありました。[削除済]が「英雄」とも「悪魔」とも呼称された所以が、SCP-XXX-JPの特性によるものだった可能性については、現在も議論されています。
現在、SCP-XXX-JPを生体に適用する実験計画は凍結されています。
追記2: 19██/██/██以降、SCP-XXX-JP詳細情報の漏洩リスクを削減するため、SCP-XXX-JP担当職員は日本支部理事会の推薦によってのみ選出されることが決定しました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の収容ロッカー内に保管されます。SCP-XXX-JP実験時に生成されたSCP-XXX-JP-1は、実験責任者の指示に従い適宜保存/処分して下さい。20██/██/██現在、更なる実験により得られるものはないと判断されたため、SCP-XXX-JPを用いた実験計画については無期限に中止されています。
説明: SCP-XXX-JPは一辺が80mmで構成される立方体の木箱で、全ての面の厚みはおよそ5mmです。非破壊検査から、構成部品は一般的な鉄金具とマツ科植物(Pinaceae)を中心とした集成材[*[footnote]]サイズの小さな木材を接着剤で再構成して作られる木質材料を指します。[[/footnote]]であることが判明しています。それにもかかわらず、それら構成部品は一切の経年劣化の兆候を示しません。
SCP-XXX-JP上部の蓋が完全に閉じられた状態からヒトによって開けられた場合、SCP-XXX-JP内部にはSCP-XXX-JP-1に指定される不特定の物体が生成/出現します。生成/出現するSCP-XXX-JP-1は蓋を開けた被験者が潜在的に「欲しい」と考えている対象によって決定する傾向が多く見られる一方、常にその限りというわけではなく、依然としてそのメカニズムは不明です。このSCP-XXX-JP-1生成/出現プロセスにおいて、被験者の欲する物体のサイズがSCP-XXX-JP内部空間よりも明らかに巨大であった場合、SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JP内部空間に収まる形に裁断された状態で生成/出現します。例として、SCP-XXX-JP-1の本来のサイズが直径100mmの球体であったとすると、SCP-XXX-JP内部に収まるよう一辺70mm未満の立方体形状[*[footnote]]基本的にSCP-XXX-JP-1の重心を裁断後の中心座標に定めて裁断される傾向にあります。しかし中空であったり、複雑な形状の場合はその限りではありません。[[/footnote]]に裁断された状態で生成/出現することになります。また、その際の裁断による切り口は非常に滑らかです。
一度のSCP-XXX-JP-1生成後から最短でも48時間の間、SCP-XXX-JPは不活性状態となり、上記の手順に従い蓋を開けてもSCP-XXX-JP-1が生成/出現することはありません。なお、SCP-XXX-JPの蓋を閉めた際、SCP-XXX-JP内部に何らかの物体[*[footnote]]質量が10g以上であれば生成されたSCP-XXX-JP-1に限りません。[[/footnote]]が残っていた場合や、遠隔からロボットアームを用いて蓋を開いた場合にもSCP-XXX-JPの異常特性は発揮されないことが確認されています。そのため、SCP-XXX-JP-1生成/出現の様子を内部から撮影することに成功しておらず、代用された高速度X線カメラ撮影ではSCP-XXX-JP内部におよそ11000フレーム/秒という瞬間的な速さでSCP-XXX-JP-1の影が生成/出現する様子のみが観察されています。
SCP-XXX-JPは19██/██/██、███市消費生活センターに地元の主婦から寄せられた「悪質な子ども用玩具」に関する問い合わせを調査した際に発見・回収されました。問い合わせを行った主婦に対するインタビューより、SCP-XXX-JPは███市で行われた縁日で娘が購入した物であること、SCP-XXX-JPは子ども用の知育玩具として売られていたことが分かっています。一方で、販売を行なった人物に関する正確な情報は得ることができませんでした。
付録1: 以下はSCP-XXX-JP実験記録の中でも、希少事例とされる記録の抜粋です。なお、Dクラス職員を用いて行われた実験の3割以上は、SCP-XXX-JP-1が生成/出現しないという結果に終わっています[*[footnote]]この結果となったDクラス職員の多くが「欲する物品」は「自由」または「ない」という旨の回答をしています。[[/footnote]]。この結果をもたらした要因については、現在も議論されています。
実験記録XXX-9 - 日付19██/██/██
被験者: D-81XXX09(女性 33歳)
事前回答: 欲しいものは「薬」と回答
SCP-XXX-JP-1-9: 白い粉末が27g
分析: 高純度の████であると判明。混ぜ物として未知の成分ベンゾカイン[*[footnote]]アミノ安息香酸エチルの別名、局所麻酔薬の一種として用いられます。[[/footnote]]が検出された。
実験記録XXX-16 - 日付19██/██/██
被験者: D-81XXX16(男性 58歳)
事前回答: 欲しいものは「金銭」と回答
SCP-XXX-JP-1-16: 収まるように左右端が裁断された100ドル紙幣で構成された、100万ドル分の札束が5束
分析: 紙幣はフォートワース工場で印刷されたものと完全に同一であった。確認できたシリアルナンバーの内、前3桁の「L██」は19██年時には存在しない番号であった。
実験記録XXX-20 - 日付19██/██/██
被験者: D-81XXX20(男性 27歳)
事前回答: 欲しいものは「自由」と回答
SCP-XXX-JP-1-20: 一辺62mmの立方体形状に裁断された不明な機械機構の一部、蓋を開けて5秒で形が崩壊した
分析: 19██製████車のエンジン部分であると判明。長年の使用による摩耗や老朽化の形跡が見受けられた。
実験記録XXX-29 - 日付20██/██/██
被験者: D-81XXX29(女性 62歳)
事前回答: 欲しいものは「安らぎ」と回答
SCP-XXX-JP-1-29: 大きな破片が複数混ざった白い粉末106g
分析: イエネコ(Felis silvestris catus)の骨粉であると判明。D-81XXX29は幼少期にいなくなった自身の飼い猫ではないかと主張。しかし、年代測定より骨粉は少なくとも██年以上前のものと分析されており、主張は信憑性に乏しいと考えられる。
実験記録XXX-32 - 日付20██/██/██
被験者: D-81XXX32(男性 38歳)
事前回答: 欲しいものは「ポルノ雑誌」と回答
SCP-XXX-JP-1-32: 一辺47mmの立方体形状に裁断された不明な肉塊、腐敗の兆候は見られず
分析: 検査からSCP-XXX-JP担当職員の1人である██研究員の心臓部分と判明。██研究員の身体検査を行ったが異常は何も見受けられず。なお、 D-81XXX32に対する聴取から、D-81XXX32は██研究員に好意を抱いていたという事実が発覚した。
これ以上の実験により得るものはないと判断され、20██/██/██をもってSCP-XXX-JPの実験は中止されました。
付録2: 以下の文章はSCP-XXX-JPを購入した児童が、販売者からSCP-XXX-JPとともに渡されたと主張したレポート用紙に記載されていたものです。
君たちが「今」使い過ぎれば、「未来」の子どもたちの分がなくなってしまう。
限りある地球の資源。よく考えよう、よく学ぼう。
未来の君の子どもたちのこと考えられる、賢い君になるために。
事案XXX-JP-1: 20██/██/██、カルフォニア州サンフランシスコ連邦準備銀行に保管されていた100ドル紙幣███枚が消失するという事件が発生しました。この事件に派遣されたエージェントが消失した100ドル紙幣███枚分のシリアルナンバーを財団データベース上に登録したことで、実験記録XXX-16にて生成された全てのSCP-XXX-JP-1-16の前後6桁のシリアルナンバーと完全に一致していることが判明しました。この件について、SCP-XXX-JPとの因果関係は依然として不明のままです。
事案XXX-JP-2: 20██/██/██、サイト-81██の駐車場にてエージェント・██の運転する自動車がサイト外壁に衝突する事故が発生しました。エージェント・██の自家用車である19██製████車は大破したものの、エージェント・██自身は奇跡的に軽傷で済みました。エージェント・██の証言及び監視カメラの映像から、事故の原因はエンジントラブルと推測されていますが、肝心のエンジン部分が事故現場から見つかっておらず、未だに回収されていません。
事故車両が19██製████車であったことから、事故車両と実験記録XXX-20で生成されたSCP-XXX-JP-1-20との比較検証が為されました。しかし、事故車両の破損が酷かったこともあり、SCP-XXX-JP-1-20が事故車両のエンジン部分であるという結論には至りませんでした。20██/██/██以降、潜在的な危険性を考慮した結果、SCP-XXX-JPを用いた実験計画は半永久的に凍結されました。
これらの情報は研究員の士気低下を招く恐れがあるため、閲覧制限を設けることとする。 - ██博士
※下書き時での権利表記
画像は以下のJacob Whittaker 氏のものを改変して使用しています。
また画像はCC-BY-NC-SA「表示-非営利-継承」です。
https://www.flickr.com/photos/jacobwhittaker/2847821479/in/photolist-5kDQ7k-dePqe5-6xs3TC-48mFP2-fVDRwL-cnoBch-a7h9oF-iYrnuh-iYpBPS-iYpAeN-iYnsuV-iYoJop-iYnt7X-iYntDt-iYro55-iYpAQY-iYrpgU-iYpAoL-iYroWA-iYoLgx-iYrpcA-iYoLnV-iYntT6-iYrnwb-iYntGz-iYpBZG-iYns8n-iYrnQ7-iYrnaj-iYrmWJ-iYpD7S-iYoKB6-iYpAEN-iYpBFq-iYnueB-iYoKDF-iYpCE9-iYpBtm-iYpC7L-iYpBcQ-iYoKRe-iYntmp-iYoL9t-iYoJyK-iYpBfq-qjsN9a-39gGqa-fXoUGR-5zQJTG-diDCLh
夢日記(旧)←タイトルを変更
捕まって死亡する、その経緯に至るまでの展開に大きなひねりを
不自然な死の内容について、きちんと説明すべき
受動か能動か←他と比較を
夢の中で殺される!←それだけじゃだめだ!
追記・補遺・付録は本体の「補強」!
尾のようなものは×!
秘密のサイン
「自己崇拝を引き起こさせる認識災害」
「広く世間に拡散している可能性がある」の2つの点でありがち
回収記録/追記から、関連性や一貫性が見られない
結果的に「やっかいな認識災害文字列」
→一貫した意思や思惑が介在するオブジェクトにしては?
セキュリティクリアランスレベルは的確?
はじめに
基本的に、不気味成分が強めの構想です
『夢』がテーマのオブジェクトを創りたい!
↑
『都市伝説』なんかもテーマにしては?
面白い形や可愛い系は難しい……
それと人型オブジェクトは危険!
要注意団体、謎のメーカー!
走り書きには、思いついた案を書き連ねていきますが
ヒドイものが多々存在しております……
→チャレンジ!
夢の異常特性って?
- 夢を見る/見せる
- 夢を売る/買う
- 夢に人格を与える
- 夢を叶える
- 夢を現実にする
- 夢を記録/録音/録画する
- 夢を壊す/破る
- 夢に住む/暮らす/生きる/生活する
- 夢を食べる/寄生する
- 夢を塗り替える/汚染する/乗っ取る
- 夢を持ち運ぶ/配達する
- 悪夢から助け出す/突き落とす
- 夢を料理する/調理する/炒める/煮る/揚げる/美味しい
- 夢から電話する/通話する/報告する
- 夢を鍛える/調教する/調律する
- 夢が増える/増殖する/繁殖する
- 夢が爆発する/破裂する/拡散する
- 夢に隠れる/閉じ込められる/罠か
- 夢と結婚する/子どもを授かる/子どもが自立する/孫たちに囲まれて死亡/しあわせ
- 夢と友達になる/喧嘩する/寝取られる
- 夢の中から犯罪する/完全犯罪/夢の中の警察/逮捕/終身刑
- 夢をゲーム化する/MMORPD/脳みそサーバー/絶対バグる
- 夢魔法/夢法律/夢権力/夢警察/夢仕事人/夢武器/夢々
- 夢が記事を書く/dvされる/全部夢って奴の仕業だ/ぜったいゆるさねぇぞ、夢!
- 夢……夢ってなんだ……?
Q: 天見補助員の特徴って?
A: 如何に列挙します。
- 眼鏡・中肉中背・短髪(スポーツ刈り)
- 深づめ・福耳・出っ歯・暑がり
- 眼が悪い、右目が近視、左身が遠視
- 年中通して長袖の服を着用
- レベル1職員(実験準備・補助時のみレベル2)
- 研究員としては基本無能 家事手伝いや書類整理、清掃、整理整頓が得意
- 元々はレベル2だったが、過酷な労働観環境ついていけず、自己申告もあって降格に
- なお、製造部門の██班に所属していたが、機密保持のために業務内容は記憶処理済み
- サイト-81██に非常勤職員として勤務(ほぼ何でも屋状態で給料も安い)
- 綺麗好き(若干潔癖症?)で、ゴミや資料を散らかしたりすると怒る
- 理系院卒なのに理系の知識に乏しい、頭の回転が遅い
- 週4で病院通い(皮膚科・耳鼻科・眼科・呼吸器科・泌尿器科)
- 空いている日なら、申請すれば仕事を頼める
- 補助員は眼に固執する癖があり、手元が暇なときに適当な紙に瞳の落書きを行う/資料の空いているスペースに瞳の絵を描き込むなどの行動が報告されています。これについて補助員は「若くして白内障を患い、視力が悪いからそのせいでは?」と自己分析を行っています。ちなみに、補助員は仕事の際には眼鏡を着用していますが、仕事終わりや非番時には眼鏡を外しています。そのため、横を通り過ぎたり、手を振っても補助員が気付かずに無視する形になる可能性があります。また、声を掛けた際に睨むような目つきをすることがありますが、これは誰か確認するために光彩を絞っているためであり、決して挑発行為を行っているわけではありません。本人に対しては常に眼鏡を着用するように求める意見がありますが、「左目が遠視で、右目が近視だから目が疲れる」という理由で仕事や本・PC画面を見るとき以外は眼鏡の着用を拒否します。
元製造部門の職員って初めて聞きました。てっきり、製造部門だったことも記憶処理されてるんだとばかり。
あー……いえ、それはたぶん、普通は引退とともに製造部門を去るからだと思います……。
週に通院しすぎじゃないですかね?大変じゃないですか?
いえいえ、全部サイト内の医療施設で見てもらえるので随分と楽ですよ。
あの、先週の月曜日に第██実験棟にいましたか?天見さんと思って挨拶したら無視されちゃって、人違いだったんでしょうか?
え!?あ!すいません!それ、私です!仕事明けで眼鏡をかけていなかったもので……申し訳ないです。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい
もう汚さないでくださいね?
Q: 天見補助員に仕事を頼みたいのですが。
A: 如何の予定表を参考に申請して下さい。
20██年██月予定表曜日 | 午前 | 午後 | 深夜/早朝 |
---|---|---|---|
月 | 7:30~8:00 玄関清掃 8:45~11:25 廊下・通路清掃 |
13:00~14:00 呼吸器内科受診 14:30~16:30 資料整理 17:00~18:30 お茶汲み・資料配布 |
|
火 | 8:30~9:45 窓拭き 10:30~11:30 耳鼻科受診 |
12:00~15:00 カフェテリア清掃・皿洗い 16:10~19:30 SCP-███-JP実験補助 19:30~20:10 SCP-███-JP実験片付け |
1:30~4:00 研究室██~██清掃 |
水 | 13:30~15:30 資料整理 18:00~19:00 皮膚科受診 |
5:45~6:45 トイレ清掃 |
|
木 | 7:30~9:00 廊下・通路清掃 9:30~10:20 第█収容室清掃 |
12:00~15:00 カフェテリア清掃・皿洗い 15:50~16:40 SCP-███-JP実験準備 |
1:00~3:30 研究室██~██清掃 3:50~4:20 特別収容室清掃 |
金 | 11:00~12:00 資料整理 |
14:00~16:20 SCP-███-JP実験補助 18:30~19:30 心療内科受診 22:00~22:30 ████資材受け取り・搬送 |
0:00~0:40 [削除済] |
土 | 11:00~11:50 眼科受診 |
13:15~15:25 報告書作成補助 13:30~15:00 報告書作成練習 |
|
日 | 10:30~11:30 泌尿器科受診 |
|
5:00~6:00 廃棄物回収 6:15~6:55 会議室清掃 |
作成した/作成に関わったファイル
SCP-343-JP - 欲望の立方体
現在状況: 目新しいアイデアはないかもです……。
「夢売り」(メーカー/販売業社系)
「夢売り」と通称される存在は、「夢」に関する異常特性を有した機器の製造・販売を行う団体と考えられています。
現在までに複数のオブジェクト・資料が回収されていますが、その製造技術・流通ルートなどの実態は依然として掴めていない状態です。また、「夢売り」という呼び名も、他の団体と区別するために便宜上与えられている通称であり、正確な団体名称は現在まで明らかになっていません。
回収された「製品」には多くの場合で説明書が付属しており、記述される注意事項からは一見して顧客至上主義が伺えます。しかし、「製品」が使用者の精神に与える悪影響を鑑みる限り、そのような主義を実際に企業理念としているのかについて疑問視する声も多くあがっています。
正義執行官(宗教系)
正義執行官は、世界から「悪」及び「悪」を助長する異常存在の根絶を目的に活動する団体です。「悪の根絶」「勧善懲悪」を謳い文句とし、彼らが「悪」とする対象を攻撃/破壊するために、多くの場合で異常なオブジェクトが使用します。しかし、構成員自体は何の異常性も持たない普通の人間であることが分かっています。
財団に対して敵対的ではないものの、収容部隊が正義執行官と出くわした場合、彼らの活動は収容部隊によるオブジェクトの収容難易度/危険性を上昇させる傾向にあります。それどころか、彼らの活動自体が大規模な事件/事故を巻き起こしたケースさえ報告されています。
なお、正義執行官が「悪」と見做す判断基準も一貫しておらず、「信号無視」「たばこのポイ捨て」「殺人」「核兵器開発」「[削除済]」など多岐に渡ります。それとともに、彼らが「悪」に対して行う「制裁」行為も基本的には規則性など見られません。以下は正義執行官が拘わった事例の抜粋です。
事案内容: ██県██町の一般歩道にて、一人の男性が火のついたタバコを路上に投げ捨てた。その12秒後、およそ██人の男女が男性の元に駆け寄り、5分間にわたって殴る蹴るなどの暴行を加え続けた。集団は地元住民の通報により警官が到着するちょうど1分前、「今度同じことをすれば、我ら『正義執行官』が黙っていないからな!」と男性に宣言すると四方に解散していった。
終了報告: 暴行を受けた男性は病院に運ばれたものの命に別状はなかった。しかし、精神に大きな傷を負っており、タバコに対する激しい恐怖を持つようになった。なお、暴行に参加した集団を特定する試みは監視カメラや照明器の不自然な故障や不調により成功していない。
空ノ塒通信社(SNP, Sora no Negura Press)(情報系または異常存在)
空ノ塒通信社――通称SNP通信は、多用かつ異常な手段を用いて情報発信を行う個人もしくは団体です。SNP通信が発信する画像・映像情報には「Sora no Negura Press」のロゴが必ず含まれ、音声情報の場合であれば音声の最初か最後に「空ノ寝床通信社がお送りします/しました」という一文が必ず添えられます。
発信される情報は「雲」「天気」「鳥」「飛行機」など、「空」にまつわる事柄であること以外に一貫性はありません。また、数例ですがミーム作用を含む情報が発信されたケースも存在します。
以下はSNP通信が発信した情報及び手段の一例です。
内容: 「██県南部で発生したUFOの6台が絡む玉突き事故」について報じるニュース音声。音声は機械的な女性の声だったと報告されている。なお、報じられた当該地域で上記のような異常現象は観測されていない。
手段: ██県██町にて、街路樹に作られた67のキツツキ科(Picidae)鳥類の巣穴から上記の音声が発せられた。各巣穴の調査を行ったが、繁殖期にも拘らず全ての巣穴でキツツキの個体が見つからなかったことを除けば、異常な点は見つかっていない。
内容: 「██市で15年ぶりに雪が降る」ことを予測した広告画像。画像は██市のマスコットキャラである█████に吹き出しで「██月██日、15年ぶりに██市に雪がやってくる! みんな████ね!」と言わせたもの。予測日、██市では記録的な「みぞれ」が観測された。
手段: ██県██市の████野外スクリーンに16秒間だけ表示された。関係者のインタビューより、放送中の映像に突然割り込んできたことが判明。放送機材の調査を行ったが、異常性や当該の広告画像を発見することはできなかった。
追記: 予測日から3日後、上記の野外スクリーンに「予報失敗」に対する謝罪文章が2秒間だけ掲載された。
鬼隼館/KSKエージェンシー(中立人/販売代理)
KSKエージェンシーは、他の要注意団体によるオブジェクトの取引・契約を中立するとともに、販売代理を行う団体です。構成員自体は何の異常特性も持たない通常の人間であり、異常なオブジェクトを保持/常用している様子も見られません(今のところは)。一方で、使用/活用する偽装隠蔽技術は考え得る中でも最高水準のものであると報告されています。
上記の偽装隠蔽技術のため、財団がKSKエージェンシーについて把握している情報は少なく、その活動規模や事業実態はほとんどが明らかになっていません。関連会社や口座、関係者などを辿る試みも、徹底した偽装工作と隠蔽活動により実を結んでいません。
オブジェクト取引に際しても細心の注意を払っており、奪取したオブジェクトから販売者/製作者の名前は得られても(むしろ、名前は意図的に表示する)、所在地/本名/領収記録などの手掛かりが得られることはほとんどありません。また、取引現場を押さえ、構成員を拘束した際には、移送中に構成員が自害(これに関しては諸説あり)するという結果に終わり、徹底的な秘密厳守の思想が見られます。
- 活動を開始したのは「蒐集院」解散から数年後
- 構成員は蒐集院の残党を中心に、財団やGOCなどの離反者を含めて100人程度
- 元フィールドエージェントや隠蔽・偽装を行う渉外部門出身者などで構成され、研究職関係は一切いない
- 元の役職のため、オブジェクトを生み出す技術を持たず/乏しく、行き着いたのが「ブローカー/代理商」
- 実際にオブジェクトは保持していないし、構成員に異常性もない(意図的に保持や使用は避けている)
- 財団に知れることとなったのは、顧客が名前を吐いたため(しかし、その名前は偽装のもの)
- 略称が「KSK」となる偽装会社が相次いだために同一の団体と推測、「KSKエージェンシー」という通称に
- 「蒐集院」→「鬼隼完」→「鬼隼館」→「Ki Shun Kan」→「KSK」
<アイデア案>
夢系
読んだ者に書かれている内容と同じ(似た)夢を見る夢日記
影響を受けた者が書いた夢日記も同じ特性を持つようになる
イメージからして、発狂エンドしかありえない(勝手な偏見)
子ども用の手作りほうき、柄はブナ製、穂には稲が使用されている
ほうきの半径5m圏内で睡眠を行った女性は「魔女」になる夢を見る
一方で男性の場合、てんぐ巣病に罹った「樹木」になる夢を見る
てんぐ巣病=witches' broom(魔女のほうき)、つまりギャグである
違法に改造されたヘッドマウントディスプレイ
装着して睡眠をとることで「明晰夢」を見ることができる
また、夢の中にはあらゆる意味で魅力的な人物が出現
彼女/彼は、夢の中の貴方を盛大にもてなしてくれます
それなのに、貴方は目覚めたいなんて、なんでそんなヒドイことを言うのですか?
『Breathe Life into the DreamTM』
貴方の夢に命を吹き込むグッドなマシーン!
完璧にリアルな人格を持った"夢ちゃん/夢くん"が
貴方をサイコーに満足させてくれることでしょう!
- 夢に命を吹き込むのに、およそ2~3時間が必要です。
- 一度でも目覚めると、その夢は死んでしまいます。
- 本商品の使用に起因する事故・事件に関して、弊社は一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。
「Nightmare Killer」という題でDVDに保存された3分程度の映像
全て視聴した場合、睡眠時の夢に「ボディーガード」が現れる
ボディーガードは"雇い主"のため、夢に現れる悪夢を排除する
一度影響を受けると、映像を見ずとも夢にボディーガードが出現する
この出現は、ボディーガードに"解雇通告"を行うことでなくなる
ただし、ボディーガードは7度目の出現時または解雇通告時に
仕事の"対価"として、雇い主に何らかの行動を指示する
指示の内容は、初出現から日が経つほど難解なものになる
この指示を無視して睡眠をとった場合……
『Nightmare KillerTM』
うざったい害虫、うっとおしい上司、気色悪い怪物
貴方の睡眠は、夢は、そんな悪夢に邪魔されている!
今こそ、貴方の安らぎを取り戻す時なのです!一家に一台! いえ! 一夢に一台のグッドなマシーン!
夢の中に貴方だけの最強のボディーガードを雇っちゃえば
もう、貴方の眠りを妨げる者は誰一人も居やしない!
- 雇ったボディガードはお早めの解雇を推奨します。
- ボディーガードに支払う対価は、本商品に付属しておりません。
- 本商品の使用に起因する事故・事件に関して、弊社は一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。
お客様各位 20██年██月██日
『Lucid Maker T-23~31』の
使用中止と回収に関するお詫びとお願い日頃は、弊社商品をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。この度、弊社で製造し、全国の████店舗にて発売致しました上記の商品におきまして重大な不具合が発見されました。つきましては、対象となる商品について自主回収をさせていただきたく存じます。お手元に該当する商品がございましたら、ご使用を中止していただき、下記回収事務局へご連絡くださいますようお願い申し上げます。商品をお引取りして、[削除済]をお客様へお届けします。 お客様に多大なご迷惑、ご心配をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。弊社と致しましては、再発防止に努めるとともに、一層の品質管理体制の向上に努めてまいる所存でございます。何卒ご理解、ご協力を賜りますよう御願い申し上げます。
[以下、紙の劣化により解読不可]
扉を介してこの世界と繋がっている異常空間
定期的に扉で隣接する空間(室内)を侵食し、その範囲を拡大する
隣接する空間が「野外」である場合の作用が不明であるため
扉と繋がる空間を増築し続けることで収容している
なお、空間内には異常な生物が存在し、こちらとは異なった物理法則を持つ
異常空間の起源となる部屋にいるのは……?
酸素吸入器に似た大型の装置、使用者に特定のシチュエーションの夢を見せ、
その夢の内容を思い出した使用者の頭を爆発(または脳死)させる
利用価値がほとんどなさそうだが、裏カジノで「夢爆弾デスプール」なる賭けのために使用
対象: 結芽満留(26)
概要: ████株式会社の営業部に勤務するサラリーマン。同い年の妻と2才になる子どもがいる。趣味は釣り・ゴルフ。最近、単身赴任により妻子から離れ離れになったことや、単身赴任先での人間関係のためストレスを多く抱えている。
シチュエーション: ハンティングの獲物
開始オッズ: █.█倍
こんな感じで、ゲスト側は概要とシチュエーションからどの賭け馬が最後まで生き残るか予測する
ご注文いただきました『The Dreamwork MakerTM』、確かに納品いたしました。
メンテナンスの際は、専任の担当スタッフまでご連絡ください。
- 精神影響度「MAX」設定での使用は、使用者の健康を害するおそれがあります。なるべくお控えください。
- 付属リストと一致する脳波の人物に対して使用することは固く禁じられています。
- 本商品の使用に起因する事故・事件に関して、弊社は一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。
一見すればポルノビデオ、視聴した人物の夢の中に魅力的/理想的/蠱惑的な存在が出現
全ての被験者がその存在に魅了される(理由は愛情/性的快楽/趣味の一致など)
夢の中の存在に会うため、被験者は一日の大半を寝て過ごすようになる
オブジェクト活性化の条件として、被験者が「既婚者」「夫/妻と深く愛し合っている」「円満な家庭」など
要するに、夢に家族を寝取られるということになる
最後に被害者家族のインタビューなどで悲壮感を出してみる?
「寝言に知らない女の名前を呟くんです」「私じゃない、別の女の名前を……[泣き崩れる]」のような
そこの真面目な貴方! 少し気を抜いて、火遊びを楽しんでみてはどうでしょう?
え? 「バレるのが怖い」? 「家族を愛している」?
ハハハ! そんなの夢の中での火遊びだったら全部解決!こちらのグッドなマシーンを使って、夢の世界で安全に火遊び!
夢の中だから家族にもバレない! 夫/妻に気兼ねる必要もなし!
夢の軽い火遊びで、現実の世界でもハリある生活を送っちゃおう!
█才ほどの男子児童に見える人型存在、「予知夢が見える子ども」として収容される
初期の検証実験において、オブジェクトの予知夢は的中することが分かる
ただ、明らかに不自然な予知夢の的中がなんだも見受けられた
ドラゴンを見た→こうもりの羽を縫い合わされた実験用のイグアナが発見される
ロボットが壊れる→自販機が誰かに破壊され、壊れ方がブリキ人形を模している
誰かが夢の内容を実現させているのではないかという疑問が浮かぶ
同時にオブジェクトの夢の情報に精神作用があるのでは?
一人のみに夢の詳細を教えるという検証実験
実験の結果、夢を聞いたDクラスが夢を実現させようと試みたことが判明
また、前日に見た夢の内容からは精神作用が失われることも判明
オブジェクト自身は、自分の特性について理解していない
また、偽の夢の情報を植え付けてそれを伝播した場合では特性は発現しなかった
このことから、実際に見た夢の内容でなければ特性は発現しないと判明
あらゆる手段により夢の内容を"理解"した時点で影響を受けるため、カメラでの監視や対話も危険
オブジェクトは昏睡状態で収容されることに?
大人たち(職員)から、夢について話す、描く、書くことを禁じられた少年
まさしく、夢のない人生
しかし、夢について話さないことがより最悪の事態を引き起こすことに
[何らかの被害とストーリー]
SCP-XXX-JPは██ ██として知られていた█才の男児
手段を問わず、SCP-XXX-JPが見た夢の内容を知った人物は
無意識の内にその夢の内容を実現させようと行動を行う
ちなみに、夢の内容を知っただけでは影響を受けず、"SCP-XXX-JPが見た夢"であることを
知った時に初めて影響を受けることになる、また虚偽の情報では発揮されず、実際に見た夢のみ
SCP-XXX-JPがキリンと遊ぶ夢を見た場合:
SCP-XXX-JPが見た夢と教えてキリンの絵を見せる→影響を受ける
キリンの絵だけを見せる→影響を受けない
キリンの絵を見せた後でSCP-XXX-JPが見た夢と教える→影響を受ける
キリンの絵を見せた後で誰かの見た夢と教える→影響を受けない
サイの絵を見せた後でSCP-XXX-JPが見た夢と教える→影響を受けない
SCP-XXX-JPは「予知夢を見る少年」の噂を調査した際に回収された
収容初期、検証実験においてSCP-XXX-JPは予知夢を成功させたものの
どれもが現実性のない不自然な形で予知夢が的中するというものだった
更なる調査の結果、SCP-XXX-JPから夢の話を聞いた職員が夜な夜な
SCP-XXX-JPの夢の内容を実現させるために何らかの工作をしていたことが判明
職員は尋問に対し、「全く記憶にない」と証言したことからSCP-XXX-JPの
真の異常特性が明らかとなった
以降、SCP-XXX-JPの真の異常特性についての研究が行われ、
その後、SCP-XXX-JPに対して夢について話す/書く/描くことを禁じる
しかし、それからというものサイト内で収容違反が相次ぐようになる
偶然それを知ったSCP-XXX-JPは「夢の通りになっている」と報告
調査するも、SCP-XXX-JPの異常特性が発揮された形跡はなし
よくよく考えれば、SCP-XXX-JPの夢の実現はどれも子供騙しなものばかりだった
一見すれば危険な夢の内容でも、全てがその子供騙しな実現として収束していた
SCP-XXX-JPは本当に予知夢を見れる、もしくは見た夢を実現させる異常特性を持っている?
それを防ぐためにSCP-XXX-JPの夢の内容を知った者は、無意識の内に
SCP-XXX-JPの夢をもっとも被害のない子供騙しな形で実現することで防いでいたのでは?
結局、Dクラス1人だけにSCP-XXX-JPの夢を伝えるプロトコルを作成
それにより、サイト内で発生する収容違反の数は元に戻る
イルカとワイキキビーチの挿絵とともに「イルカの夢を見てハワイ旅行を当てよう!」と書かれたポスター
端には「5名様限定!早い者勝ち!」の文章とともに、「██株式会社協賛」のロゴがある
ポスターを見た後で実際に"イルカ"の夢を見た場合、その人物は即座にハワイにある不明な地点へと転移する
5人が影響を受けた時点でポスターの異常特性は消滅、他のポスターを見た者たちが
イルカの夢を見たとしてもハワイへ転移されることはない
ポスターは地元の少年が失踪した後に、ハワイで見つかった事件を調査した際に回収された
少年によるとハワイに転移後、アロハシャツを着た見知らぬ数名にレイと花吹雪で祝福されたらしく
それとともに「どうやってイルカの夢を見たのか?」と尋ねられたらしい
追跡装置一式を装備したエージェントで調査を行った結果、
エージェントが目覚めるとともに装備を奪われ、アロハシャツに着換えさせられていた
その後は特に尋問や拷問を受けたわけではなく、少年と同じ対応を受けた
エージェント回収後、エージェントと対象の会話を書き起こされる
謎の人物たちによると、ハワイ旅行は「任意の夢を見ることができる機械」の宣伝用として
規格されたということが判明、商売の邪魔をしないでくれと笑顔で警告される
その後、無力化されたかのように思われたが
新たに「コアラの夢を見てオーストラリア旅行を当てよう!」のポスターが出現
更に予告として「好評につき次回は当選者数アップ!」の文字と
「████の夢を見て[削除済み]に行こう!」という言葉が
商人たちは財団のことを知って、嫌がらせをしてきたのかもしれない
元財団エージェントだった人型存在
対象の心拍数が1██を上回った場合、即座に対象はその場から消失
前回睡眠をとった場所(正確には、目覚めた場所)に、その時と同じ状態で再出現する
前回の覚醒から消失までの記憶は、夢として記憶されている
対象自体は完全に夢であったと思い込むものの、説明することで理解している
上記の特性のため、生活において様々な行動が制限されてしまう
激しい運動を始め、怒りや驚きなどの感情の発露ですら特性が発動する
要注意団体の構成員やオブジェクトに襲われても特性が発動
それだけならいいが、大きく感情が昂ることが全て夢オチになってしまう
オブジェクトに殺されたのも夢オチ、女性と一晩共にしたのも夢オチ
誕生日を同僚に祝ってもらったのも夢オチ、結婚式を挙げたのも夢オチ
子どもができたのも夢オチ、全てが夢オチ、現実に起きたことだけど実感が無い、虚しい人生
見た目上は40代ほどの日本人男性(ホームレス?)
男は「エンジェルハンター」を自称し、睡眠をとることで幽体離脱を行い、
霊的存在となることで同じく霊的存在である天使を狩ることが出来ると主張している
男が睡眠時に殺したと主張する天使の数に応じて、その周辺都市における幸福度が減少する
具体的には、離職者数、離婚数、自殺者数、事故・事件数などの増加が見られる
顕著な例として、男が半年間過ごした██県██町では前年比と比べて大きく変化している
異常な離職者数、離婚数、自殺者数、事故・事件数の増加から調査が行われ
過去に複数の町で同じ現象が起こっていたことと、すべての街で男の名前が上がったことから注目
現在、人里離れた辺境地の隔離サイトに収容されている
収容から現在までに、男が殺したと主張するサイト周辺の天使の数は数万を超える
一向に減らない天使、男がほんとうに狩っているものは何……?
SCP-XXX-JP-Aは3█歳の日本人男性です
SCP-XXX-JP-Bは1█歳のアフリカ人男性です
SCP-XXX-JP-A/Bは、その異常特性を除いて特筆すべき点はありません
SCP-XXX-JP-A/Bは同時に覚醒状態/睡眠状態でいることができません
覚醒状態のSCP-XXX-JP-A/Bが睡眠状態に入った場合、睡眠状態のSCP-XXX-JP-B/Aは即座に覚醒し
反対に睡眠状態のSCP-XXX-JP-A/Bが覚醒した場合は、覚醒状態のSCP-XXX-JP-B/Aが即座に睡眠状態になります
この際の双方の様子は、ごく自然な形で肉体が睡眠/覚醒に移っているように観察/計測されます
SCP-XXX-JP-Aは睡眠時に自身がSCP-XXX-JP-Bになっている夢を見ていると主張し
同様の形でSCP-XXX-JP-Bも睡眠時に自身がSCP-XXX-JP-Aになっている夢を見ていると主張しています
SCP-XXX-JP-A睡眠時にSCP-XXX-JP-Bに特定の文章を読ませるという検証実験の結果、
SCP-XXX-JP-A日本語の文章は正答したものの、SCP-XXX-JP-Bの母国語であるコンゴ語の文章は
「夢で見たことはあるが、何と書いてるか分からなかった」と主張した
このことから、SCP-XXX-JP-A/Bは完全に独立した人格である、もしくは
その肉体の人格になりきっているのではないかと推測されている
さあ、この二人だけかな?
見た夢の続きが現実で発生する異常現象
発生する続き(と思わしき)現象には決まった傾向がない
夢に出てきた登場人物は別人で代替される
"逆"だよ
現実の出来事のせいで、夢の内容は決定付けられる
今見ているのが夢の続き
でも君は、夢を見ていない、見ていなかった
██の建物内部で発生する異常現象
その建物内部で睡眠をとると、現実と同じ建物に自分がいる夢を見る
覚醒後、その夢の内容の続きが現実世界で発生する
でも本当は、誰も寝ていなかった
建物内部で人間が特定の行動をとった場合、その建物内部の全てが現実改変を受ける
異常特性を起動した人間は建物内部で起きた出来事を夢と認識、それによって疑似的に続きが演じられる
疫病系
「ウェンディゴ憑き」の正体は、未知のウイルスによるものだった
幻聴/幻覚/拒食症/被害妄想/言語障害の後に、人肉を求めるようになる
そして最後には、本当のウェンディゴになってしまう
ウイルスが強化されたら、感染者は高速で飛べるようになりそう
家屋に寄生し、ポルターガイスト現象を起こす"カビ"
寄生から数日が経つと家屋内の生物に対し、家屋から追い出そうと攻撃を行う
それからさらに数日が経つと、もっとも近い家屋に"カビ"が感染する
("寄生"の意味を重視するべき)
毎夜に██大学の研究室で起こる異常現象
研究生の研究活動を模倣するように発生するポルターガイスト
・パソコンが勝手に立ち上がり、不明な内容のwordを作成する
・プリンター/コピー機からレポートが何枚も排出される
・ポットにコーヒーが生成され、周囲のコップに注がれる
・シンクに複数の種類からなる生活排水が流される
・食料品が出現し、まるで誰かが食べているように自動的に消費されていく
一般的な研究生の活動を真似ているようだが、ひどく乱雑で多くの場合研究室を汚す
対バイオハザードスーツの着用なしに立ち入ることは不可能
発病者の知覚に影響を与える病気、病気の羅患/危篤化の原因は不明
軽度のものをタイプA(全体の90%以上)、重症のものをタイプBとする
タイプA患者は、不定期に身近な物体が視覚/触覚により認識できなくなる
これにより、患者は物体がなくなってしまったかのように誤認する
(日常でよくある、机に置いたはずのもの/カバンに入れはずのものが見つからないのがこれ)
タイプB患者は、身近な物体だけでなく様々な物体が消失の対象になり得る
例えば「地面」「天体」「空気」「[削除済]」なんてことも……
対象は不老不死の人型存在です
身体は過老による劣化を見せず、欠損/窒息/余毒/ウイルスなどの
あらゆる致死的状況におかれても死亡することはありません
対象は財団エージェントの██であると主張していますが、
データベース上で該当する人物を発見することはできませんでした
20██/██/██に対象が自室で死亡しているのが発見されました
死因は不明です
都市伝説など、その他
蓋を開ける度、異常な特性を持った玩具を生成するおもちゃ箱
蓋を閉める際に生成された玩具を"片付ける"ことによって
次に生成される玩具は、比較的に安全なものとなる傾向がある
「あそんだあとわ ちゃんとかたずけなさい!」
小さな男の子女の子が両親と手を繋ぎ、一緒に笑い合う様子を模った等身大の石像
像を数分間直視し続けた被験者は、自身に妻/夫/息子/娘が存在しないにも関わらず、
像の見た目が自身の家族の容姿とそっくりであると主張するようになります
家族の存在の否定は、多くの場合は被験者の混乱や暴力的な行為を誘発します
また、影響は永続的なものですが、記憶処理により取り除くことが可能です
……ところで、なぜ独身者以外に対する検証データがないのでしょうか?
直径1m程度の黒い球状の姿をした未知の生物
常に地面から30cmの高さを浮遊しており、その状態で毎分5mほどの速度で移動可能
明らかに間違った日本語を使用し、その知能および精神レベルは3~5歳児程度
自らを天の御使いと主張していますが、「てんし」ではなく「でんし」と強調します
興味を抱いた対象を見つけると、追いかけたり、触手状の器官を伸ばして触れたり、
積極的に観察やコミュニケーションを試みようとします
収容セルの清掃にはDクラス職員を用いるべきではありません!
異常な特性を持ったPCディスプレイ
憑りついたディスプレイが何も表示していない場合(俗にいう黒画面)、
画面を見た者は、そこに反射して映るはずの自分の顔が、別人の顔に置き代わっていることに気付く
この顔は目撃者ごとに一致せず、異性の顔だったケースもある
その顔を累計10分以上直視し続けた場合、目撃者は自身の本当の顔は
置き代わった顔の方であると認識するようになる
こうなった目撃者は、黒画面以外の鏡や反射面に映る自分の実際の顔に違和感や嫌悪感を抱く
その結果、多くの目撃者は鬱病を患い、自室に引きこもって黒画面を見つめるようになる
多くの場合で目撃者は死亡し、その後、もっとも近いディスプレイが同じ特性を持つようになる
特定の幾何学模様の組み合わせたサイン
そのサインが刻印されたものは、異常な精神作用を持つようになる
本来の性質・形状・内容に関わらず、見た者に「感動」か「恐怖」を想起させる
これらの感情は大抵の場合、過度な被害妄想や崇拝妄想に繋がる傾向にある
さて、これを人間に刻んだらどうなるのか?
野生の鳥類に発生する異常現象
影響を受けた鳥は3つのパターンに変異する
タイプ1の場合、体内の複数の臓器が機械部品に置き換えられる
この個体は「じりりり」と電話の呼出音に似た甲高い声で鳴くようになる
タイプ2の場合、タイプ1に似た過程を得て最終的に箱型のテレビに酷似した姿になる
外見上は完全に箱型テレビで、電源に接続することで画面の部分が点灯する
しかし、何も受信することができず、スピーカーからはノイズが流れる
タイプ3の場合……
アタッシュケースの中に入った、一組の羊皮紙と羽ペン
アタッシュケースを開けた人物は、羊皮紙に書かれた「あなたは神を信じますか?」
という一文とその下に設けられた「はい」と「いいえ」のチェック欄に気付く
付属の羽ペンでどちらかにチェックに入れると、回答者は12時間以内に超常現象に遭遇する
信じる者には癒しを、疑う者には裁きを、裏切り者には……
インターネット上の掲示板やSNSサイトで「████」という文字列が入力・投稿された際に発現する異常
そのSNSに参加している(一度でも書き込んだ)全員が意識や感情を共有するようになる
匿名性による加護、もとい現実と仮想を隔てる壁があるからこそ人は悪意を平気でばら蒔く
だったらその隔たりをなくせば、争いが減るのではないかという「狂信」
(上記そのままだと面白くないので、何かもっと明らかな異常性と拡張性がほしい)
何らかの装置を装着/薬の服用/認識災害によって人間に付加される異常特性
被験者は痛みを感じている最中のあらゆることを記憶することができるようになる
しかし、最初は皮膚をつねる程度の痛みでいいが、徐々に痛みに対する耐性ができてくる
そのため被験者はより強い痛みを求めるようになる(最終的には指を折る痛みがつねった程度の痛みに感じる)
最終的に被験者がどうなるのかで話に深みが生まれるかも……?
████県の県道沿いの森に出現する6体の敵対的な霊的存在
各霊体は10~30代の女性を発見すると"憑依"を試みる
全霊体が"憑依"を完了すると、全霊体および憑依された被験者は消失し、
エリア内に存在する異空間へと転移、異空間には1体の人型実体が存在し、
全ての憑依された被験者を殺害する、その後、1年間は各霊体は出現しなくなるが……
「天使(受胎告知?)」が描かれたプラスチック容器に入った謎の液体
液体を摂取した生物の「子ども」は如何なる状況でも死亡しなくなる
自然界の動物の場合、病死、事故死、自然災害・淘汰、餓死を奇跡的に回避しているように見える
故意に殺害・危害を加えようとしても、偶発的な理由により生き残る(怪我もほとんどしない)
この特性は次世代の子どもまで引き継がれる(生殖行為・交配を妨げれば淘汰は可能)
そういえば、魚類って1匹で大量の卵を産みましたよね……?
マンボウにしてみたら、1匹で3億個……つまり?
雌雄同体(もしくは雌雄が融合/結合している)の生物、右半分が雄、左半分が雌
耳穴に挿入された場合、雄側は放精し、雌側は放卵する
つまり同じ耳穴に両側が挿入した場合に体外受精が成り立つ
幼体は耳垢を餌に成長、その最中宿主は耳に違和感を感じて多くの場合が
耳かきや綿棒で耳穴の掃除を試みるが幼体は逃げるために耳の奥へ行ってしまう
本来ならばある程度成長した段階で出てくるが、奥へ行ってしまった場合……これは痛い
何の変哲もないオブジェクトで、異常特性も軽い認識災害程度
真の特性は保管される場所が軍事設備を有する場合、館内の演習放送に
「これは訓練/演習ではない、繰り返す……」などの一文を加えるという点
結果、財団施設のヤバイ何かが実行されることになる
作成動機は「学校の避難訓練でみんな真面目に取り組まない」などの下らない理由
異常な情報に汚染された者たちの総称
彼/彼女らは、各人が「不幸」と独自に判断する対象を見つけると、対象を「幸福」にしようと試みる
その手段はたいていの場合、対象にとって不快/憤慨させるものである
彼/彼女らは一貫して「自分が恨まれてでも、彼/彼女を幸せにする」と主張し、対象に付きまとう
最終的に対象は幸せになる、どのような結果であれ
対象者に"死後"活性化する異常特性を付与するオブジェクト
影響を受けた対象者が「死亡した」という情報を知った人物は
その「死」の情報に対して一切の「悲しさ/哀しさ」を想起することができない
情報自体が異常性を持っているため、誰も変に思わない
一つの町の住人全員がオブジェクトの影響を受けた結果、
「死」に対する一般的な認識が欠如し、歪められた集団となっている
どうせ、俺が死んでも、誰も悲しまないさ
18██年に作られた全長42cmのビスクドール、部品に異常性がないにも拘らず
自律的に人間のように動作を行うことが可能、しかし回収時の損傷により歩行できない
視界に人間が入ると日本語で短い言葉を発し、その内容の多くは
「助けて」などの救いを求めるものと、「騙されないで」などの警告を行うもの
また、██研究員が視界に入った際は「██、違うの、違う、██、お願い」と言葉を発した
██研究員の名前をなぜ知ったのかは不明、思考を読み取る特性が示唆される
一方、██博士が視界に入った際は「返せ、[削除済]、閉じ込めてやる」など敵対的な反応を示した
これは回収時に██博士がオブジェクトの一部を損傷させたためではないかと推測されている
現在、SCP-XXX-JPの終了提案を申請中です。
却下。私にはSCP-XXX-JPを終了する必要性が見当たらない。これは、ただ動いて言葉を発するだけの人形だ。
実験中、██博士によりSCP-XXX-JPが大きな損傷を受けました。██博士は「人形が飛び掛かってきたため、振り払った」と供述しましたが、不審な点が多く、なにより実験前に██博士の指示により実験室内の監視装置が停止させられていたことが判明しました。██博士への追求を行った結果、██博士は自身がSCP-XXX-JPを破壊したことを認めました。しかし、その動機は依然として黙秘したままです。20██/██/██現在、前担当者である██博士の拘束及び精神分析は継続中です。
SCP-XXX-JPに、自身を壊すように何らかの認識改変/精神操作を行った可能性が推論されています。しかし、SCP-XXX-JPの残骸で再現検証が行われたものの、そのような特性は確認されませんでした。
欠損データの復元: SCP-XXX-JPは[削除済]を襲撃した際に、複数の異常なオブジェクトとともに回収されました。当初、何の異常特性も示さなかったことから、ただの骨董品と考えられていましたが、██博士が触れた途端に活性化し、動作と発語を始めました。この反応に驚いた██博士は、そばに落ちていた鉄パイプを用いてSCP-XXX-JPを破壊しようと試みましたが、██博士は他の研究員に押え込まれ、SCP-XXX-JPの完全な破壊は防がれました。この行為に対し、██博士は現場監督者から叱責を受けました。
「満腹ランチセット」と印字された薬のカプセル
カプセルを服用後、少量の食事で満腹感を得られるようになる
被験者は「置かれていた食事が豪華なものに変わった」と報告している
このことからカプセルの内容物は幻覚作用を含むと考えられている
食事終了後も、被験者は同量の食事を行った際と同じ速度で満腹感を喪失していく
そのため、連続して服用した場合被験者は満腹状態にもかかわらず餓死してしまう
それにもかかわらず、被験者の遺体には一般的な餓死者の特徴が見られない
(ようするに痩せ細っておらず、むしろ肥満体型に近いぐらい)
オブジェクトは████紛争地帯の貧しい農村部で発見された
現地住民の話では、日本人の男がダンボール1箱分くれたらしい
追記: █人目の被験者の検死結果、胃から████が発見された
████は被験者の体組織を"食料"に変えていた
異常な特性が付与された人間(被害者)
被害者は地球の重力を受けなくなり、逆に地球重力と同じだけ反対向きの力(反重力)を受けるようになる
海抜0mの地点から、地下に潜るほど反重力は弱まり、上空に上るほど強くなる(つまり重力とは逆)
被害者は「世界が逆転したようだ」と報告し、地面が上になり、空が下になったと感じる
また、太陽光への感受性が低下し、「空の先が、穴の底のように暗い」と報告している
固定されていない場合、被害者は空に向かって自由落下していく
被害者が高度█00kmを超えた場合、被害者は一瞬で消失する
その後、24時間以内に被害者の近親者・友人・知人の一人に同じ特性が付与される
パラシュートを用いた検証・回収実験時、高度█00kmを超えた時点で被験者は錯乱し、
「体が焼けるように熱い」「笑い声が聞こえる」「下(空)に何かが見える」などを口走ったが
あらゆる計測・観測機器は異常性を確認できず、消失後に追跡装置は反応を失った
██神社で販売されていたお守りと同じ形状をした交通安全のお守り
(お守りはいつの間にか出現するか、別のお守りが変異する)
所持者が過去に交通事故被害者であった場合にその異常特性を発揮する
所持者が車を運転すると、必ず人身事故を起こしてしまう
この交通事故により、例外(財団の関与など)を除いて所持者は必ず社会的に抹殺される
(深刻な後遺症・長期の懲役・家庭の崩壊・多額の慰謝料請求・個人情報の特定/公共の場での開示などを含む)
実験により、交通事故被害者であれば誰でもいいわけではないことが判明
また、生き残った/影響を受けなかった被害者は過去の交通事故のことで悔いていた
子どもの時に、近道をしようと飛び出してトラックにひかれる
重傷を負ったものの命は助かった
退院後、トラック運転手が免許を取り上げられたことを知る
運転手は運送で子供を養っていた、運転手の家族は路頭に迷う
その後、成長して運転手の家に謝罪に行くが……
このことから、後悔と心から済まないという気持ちを持っていた
お守りは"真の加害者"を罰するために作られた?
しかし結局、生き残っていた被害者も人身事故を起こす(しかも死亡)
被害者の所持品からは大量のお守りが発見される
後悔や懺悔なんて関係なくて、なぜか効果がなかったから全力で殺しにかかった
被害者が後悔していようが踏ん反り返っていようが、社会的に、または物理的に殺すという意思
プラスチック製の5m×5m×5mの空間及びその内部に存在する人型存在の総称
空間には外部へ繋がるドアがついているものの、外部からは開けられない
内部の人型存在曰く、自身なら開けることができるそうだが行ったことはない
人型存在とは手話/文章により会話可能であり、外部から加齢していることが観測できる
一日に3回、空間内に食事が出現し、人型存在はそれを消費する
また、外部ラインとの接続なしに、電気や水道の使用、排水が行われている
人型存在とのインタビューでは、外に出ると襲われると思い込んでいるらしく
何者かの仲介で「永住宅」なる空間を購入したとの情報が得られた
空間の中に入っている限り安全であり、衣食住が確保されると思い込んでいる
襲われると思い込ませた者、そして「永住宅」を売った者は同一人物
そいつは復讐したかった? しかし、喜ばせているだけでは? ときおり恐怖を感じさせるべき
定期的に空間が振動したり爪音や金切声が聞こえたり、安全でも怯えながらの生活を
一般的に普及している電話ボックス、内部にはとある番号が書かれた張り紙が張られている
書かれた番号に当該の電話機で電話すると不明な人物に繋がる
その際、「何か変えてほしいことはあるか?」と聞かれる
この問いかけに対して答えを返すと数秒から数分の間沈黙した後、
「それはダメだ」もしくは「分かった」の一言とともに電話が切れる
断られる内容は、「人に死んでほしい」「(不純な理由で)金持ちになりたい」などの不道徳的とみなされる場合
あるいは、「日本が戦争に勝ってほしい」などの規模が大きすぎる場合
この過去改変の可能範囲は不明であり、仮に無制限であっても検証実験により
人類史に大きな影響を及ぼすと考えられるために禁止されている
「分かった」と望みが聞き届けられた場合、その望みの内容が即座に叶えられる
(具体的には、過去改変の結果として望みが叶えられる)
この過去改変による現実改変を、望みを言った人物以外は気付くことはない
また、望みに関する内容で過去の記録を調べてみると、謎の人物の存在が発見される
例えば「飲み物をお茶からジュースに変えてくれ」と頼んだ場合、
通話終了後、即座にグラスの中のお茶はジュースに改変される
この事実について、通話を行ったもの以外は全く気付いていない
なぜジュースを入れたのか給仕を行った者に聞くと
「お茶を入れようとしたら切らしていて、仕方なくジュースにした」と回答
また、数分前の監視カメラの映像には謎の男性が全てのお茶葉を捨てる様子が映っていた
監視カメラ担当の警備員にも質問を行ったが「なぜか今まで気付かなかった」と回答
このことから、謎の人物が過去の出来事に介入することで現実改変を行っていると推定
あるとき、Dクラス職員が勝手に「俺をここから出してくれ」と頼んでしまう
Dクラスは即座に取り押さえられたが、受話器越しに「分かった」と聞こえた
しかし、どれだけたってもDクラスが消失することはない
また、この実験以降、オブジェクトから異常特性が消失してしまう
追跡調査により、Dクラスの犯罪経歴が改変されていることが判明
初犯として不明な男性の殺害容疑が追加されている
このことについて、Dクラスは説明できなかった
調書内容では「突然男が"悪いことはやめるんだ"と掴みかかってきて……」とあり、
この殺人が原因でDクラスは悪行に手を染めていったと経歴が書かれていた
つまり、罪を犯さなければDクラスになることもないだろうと考えた結果、
罪を犯す直前で説得しようとするも逆に殺されてしまったということである
謎の男の正体は"イカレタ慈善家"、特異な能力を得たことで
その能力をどうにか役立てたいとこのようなことをし始めた
ちなみに、番号を張り付けた電話ボックスはいくつもあったが剥がされたり、無視されたり
アパートやマンションなどの共同住宅に発生する異常現象
建造物の内部構造を改変させ、共同廊下に扉1枚とランダムな内部空間を生成する
(この改変により、建造物自体の外形が変化することはなく
また扉1枚を自然な形で生成できない建造物には発生しない)
必ず等間隔に扉を配置する形で改変する
生成は監視装置を含め、誰にも見られていない場合に発生
生成後、扉内部から定期的に隣人に聞こえる程度の生活音に似た音声を発し始める
扉は施錠されておらず、普通に開けることが可能
内部に侵入すると[ストーリーに繋がる何か]を発見できる
侵入から5分以上が経過すると扉は勝手に閉じ、開けることができなくなる
その後、数日以内に別の場所に転移する(その際、改変は元に戻る)
イメージは捕らえた人間を食べながら"生餌"にすることで、隣人を誘い出す
生活音のように聞こえるのは、生餌が騒いでいる音
かつては簡単に判明していたが、現在では隣人との関わりが減ってしまったために
発見が遅れることがおおくなり、犠牲者も増えている傾向にある
██県南西の山中、寒村である████村で発生する現象
戸籍上████村の住民が村外の人間と会話をする際、その村人の名前を聞いて
同姓同名の全く別の人物を想起した場合に異常な現象が発現する
発現とともに村人は想起した人物、本人であるように振る舞い始める
また、想起した人物含めて全ての者が本人であると認識してしまう
同時に、影響を受けた村人は同姓同名の人物が持つ技術や身体能力を完全に再現できる
それとともに、村にいる理由を聞かれると「旅行」「地元」などの適当な理由を説明する
調査により、██人の村人が影響を受けていることが確認されている
しかし、元となった同姓同名の人物を調査してみると不審な点が見つかる
また、想起しても発言しないケースが有り、有名人であるほど発言しやすい
想起した人物と村人を交換している
村はより優秀な同姓同名の村人を欲している
ブログ、フェイスブック、ツイッターなどのSNS上で発生する現象
SNSの個人ページに突如として、前回投稿した記事/文章を削除したという旨の文章と
それに伴い削除したとする記事についての謝罪文が掲載される
文章の形式はページの持ち主の癖やパターンを完全に模倣した形で書かれる
記録上、その削除したとする記事の書かれた痕跡が見つからないにもかかわらず
ページの持ち主は「自分が削除し、謝罪文を掲載した」と主張する
それにもかかわらず、どのような内容だったのかを正確に説明することができない
また、そのページを閲覧した者のうち、██%が削除された記事を見たと主張する
持ち主と異なり、これらは削除された記事の内容を説明することが可能である
しかし、説明するその内容が一致することはない
現実改変で消したことを忘れている?
そうなってくると、なぜ閲覧者の主張が一致しないのか?
パラレル、平行次元、収束している?
一辺が10cmの木製の箱、上部に同じく木製の取っ手が取り付けられている
箱を開いた人物が最も欲しがっている物の複製を内部に出現させる
ただし、サイズが大きすぎる物の場合は一辺9cmの立方体形状に裁断された状態で出現する
内部にすでに物(全長で5mm以上であれば生成したものに限らない)が入っている場合は特性は発揮されない
実験で生成されたものは以下の通り
- 1万ドル分の札束、入りきらない左右端が裁断され、透視番号は実在しないもの(お金が欲しい)
- 白い粉末12g、検査より高純度の█████と判明(薬が欲しい)
- 大きな破片が混ざった白い粉末34g、検査よりイエネコの骨片と判明(飼い猫に帰ってきて欲しい)
- 立方体形状の機械部品、調査から車のエンジン部分であると判断、箱を開くとともに形が崩れた、なお██博士の私物(逃げる足が欲しい)
- 立方体形状の肉塊、検査より██研究助手の心臓部位と判明、当然██研究助手に異常はなし(彼女の心が欲しい)
財団の資金源となり得る可能性が示唆、実験として複数の宝石や貴金属が生成された
しかし、その宝石や貴金属が消失、あるいは盗まれるという事案が発生
また、██博士の自動車が破損するという事件も発生し……
日本国内の産婦人科で発生する異常現象
妊婦体内の胎児が、別人の胎児と入れ替わってしまうという現象
DNA検査の結果、この入れ代った胎児は妊婦が以前に恋愛関係にあった人物の遺伝子配列を有している
一方、もう半分(女性の側)の遺伝子配列には毎回不明且つ同一女性のDNAが見られる
成長した胎児は一般的な人間と変わらず、異常特性は何も有していない
この胎児を出産した母親は異常なほどの溺愛を示すが、これは胎児が精神作用を有するわけではなく
母親となった女性の性格などから由来しているものと推察される
つまり、胎児は自らを愛してくれる母親を選定しているといえる
これはオブジェクトの異常性ではなく、人間の異常性の結果である
失踪したエージェント・██の自宅に届けられた不明な報告書
形式は財団の報告書と酷似しているものの、作成された記録はない
その内容は、平行次元の人間によって齎された「死」と呼称される疫病型オブジェクトについて
████年前に齎された疫病により、人々は永久的に動けなくなったのちに腐敗が始まる
異常現象、つまり「死」という概念を獲得するに至った
████年、平行次元の財団はついに疫病を無力化する抗体の生成に成功する
しかし、「死」は情報/機密保持から、そして財団にとって非常に都合が良かった
そのため、抗体の存在はO-5を含む███名の投与を受けた財団上層部以外に隠蔽された
この事実は隠されてはならない、だから頼む
もっと強力な「死」を送ってくれ
自らを「宇宙人」であると認識するようになるミーム汚染
この「宇宙人」とはメディアなどで知られる典型的なイメージと被験者独自のイメージを混合したものである
被験者は自らが思い描く「宇宙人」像を体現した行動をとろうとする
多くの者が「地球侵略」または「母星への帰還」を目標として動き出す
なお、半数ほどは自らの姿が人型であることに混乱を示すか、適当な理由を説明する
一方で被験者が本来知り得ないはずの未知の言語や技術を説明することが可能
私は本当に「宇宙人」なの?
不定形の霊的存在のオブジェクト
財団の収容下にいることを嫌っているようで、度重なる収容違反を繰り返す
今までに██回以上の収容違反を繰り返しているものの、全てのケースで再収容に成功している
しかし、収容違反の度に収容設備が更新/強化されるにもかかわらず
その収容環境から容易く脱して見せる
検証実験から苦手な物質や条件が幾つも見つかっている
その物体や条件を収容に活用しているものの上記の事例から
オブジェクトには高い学習能力や対応能力が備わっていると考えられる
同時に肉体をその環境に対応させた弱点を克服した場合、代わりに新たな弱点が生まれる
でも本当は違う、苦手なものなんて一つもない
私が貴方にそう信じ込ませているだけ
私のために必死になって、私を追いかけて、私を捕まえて、私を閉じ込めて、私を傷付けて
それが私の愛の形、そして貴方の愛の形
以下の閲覧にはセキュリティクリアランスレベル4/XXXが必要です
SCP-XXX-JPには、我々がSCP-XXX-JPの本当の目的に気付いていることを
決して悟られないように留意する必要があります。
また、プロトコル"電気羊"に基づき、エージェント・██の代替品を常備しておくように下さい。
「痛みを切り離せ!」と題する教本
読んだ者が体の一部に痛みを感じた場合、当たり前のように
「その痛い部分を身体から切り離す/切除せば、痛みを取り除ける」という考えに至る
結果、その部分を刃物などで切除しようと試み、それが原因となり更なる痛みが生じる
被験者は自身が失神/死亡するまでその行為を繰り返し続ける
なお、切除しようとしている最中(刃物で身を切り終わるまで)は痛みを感じていない
被験者へのインタビューでは、切除から数秒間は痛みから逃れられた幸福感を
強く感じると主張するものの、即座に痛みを感じるの繰り返しらしい
入力したDNAを基に人工授精を繰り返して
入力したDNAの人物の"ほぼ"完璧なクローンを生成する目的で作られたオブジェクト
一巡する毎にDNAが濃くなり、最終的に99.9…%精巧なクローンを作れる
Aを入力、Bを相手
1.A:B=50:50
2.A:B=75:25
3.A:B=87.5:12.5
このようにして世代が進む毎にDNAが濃くなって、最終的にDNAがほぼオリジナルに近くなる
(近親交配によるDNA劣化は無視!)
A0:基の人物のDNA
B:適当な人物のDNA
A1:A0とBの混合DNA
An:A0とA(n-1)の混合DNA
(n=2、3、4…)
A0+B=A1(50%)
A0+A1=A2(75%)
A0+A2=A3(87.5%)
A10でA0のDNAが99.9%
入力装置に試行回数(濃度)を入力することで動き始める
一度の施行に通常の母体の妊娠から出産までの期間と同じ期間を要する
つまり、実際に卵巣(の機能を有した機器)内で胎児を形成することを繰り返している
試行回数完了後、生後すぐの幼児が装置から排出される
幼児は通常の子どもと同じように成長する
不特定な人物に対して発生する、その人物の人格が改変/上書きされる異常現象
影響を受けた人物は本来とは違う名前を名乗り、前向きで人当たりの良い性格になる
また、たいていの場合は英雄症候群(ヒロイックシンドローム)に似た症状を示し、
積極的に人助け、特に人命にかかわる事故・事件に関わろうとする
そのため、影響を受けてから被験者が1年間生存している確率は10%以下
全ての被験者に共通するのは、自身のことを「不死」であると主張し、
自身の遍歴に「██救助学校の卒業生」という情報が付与される点
しかし、被験者の身体に人格改変前となんら変化は見られず、
「██救助学校」と呼ばれる学校法人が存在していた記録はない
上記の「不死」という思い込みもあり、被験者は自らの命を顧みない/軽視する傾向にある
また、現在までに30通りの名前が確認されている
インタビュー時、はじめてあったにも関わらず、博士の顔を覚えていると主張する被験者
人格が改変されているのではなく、霊的な存在によって操られている
霊的存在にとっては、被験者は無限の残気のようなもの、まさに「不死」
地雷原 人型
外見上、対象は10代の日本人男性のように見えます
少年は「望むままに人を消す力」を持っていると自称しています
しかし、これは数回の検証により、明らかに間違いであると分かっています
少年は自身の認識を改変する特性を有しており、"消した"人物を
少年は認識できなくなるとともに、相互に干渉し合うこともできなくなります
(この記述では「少年」と表記)
ジョーク
SCP-XXX-Jは20歳前後の東洋人男性であるように見えます
身体検査では何も異常ありまんでしたが、思考実験では非常に優秀な知性を示し、
研究員に対して幅広い分野の非凡なる知識を披露しました
また、自身を私立[削除済]であると称しています
SCP-XXX-Jが同じ地域に滞在し続けた場合、同地域内で人為的な事故/事件が発生します
イベントが発生するとSCP-XXX-Jは"現場"に向かい[削除済]を始めます
この[削除済]に対して、事件の関係者および警察担当者が疑問を持つことは少なく、
むしろ協力的な姿勢をとるケースさえ存在しています
SCP-XXX-Jは死神ではありません
サイト-81██にて、何も操作や接触をしていないにも拘らず、
パソコンなどの精密機器が次々と故障・破損する現象報告が相次いで発生
非実体オブジェクトや現実改変の疑いがあるとして調査が行われる
起動させたパソコン20台を無人の実験室に放置→異常は発生せず
起動させたパソコン1台と天見補助員を実験室に配置→パソコンの故障を報告
補助員は「何もしていないのに、勝手にパソコンが壊れた」と報告を行ったが
実験室の監視映像では、██████.comを閲覧する補助員の様子が記録されていた
認識災害の可能性もある。再検討すべきです。
ところで、私のパソコンが勝手に動かなくなったのですが
誰か技術者をよこしてくれませんかね?
SCP-XXX-JP-Jの詳細は担当者である3名の職員以外に知られてはなりません
SCP-XXX-JP-Jは外見上、日本人男性に見えるの人型存在です
SCP-XXX-JP-Jの名前・姿・存在・特性の全て知った人間が10人を超えた場合、SCP-XXX-JP-Jは死亡します
なお、これはSCP-XXX-JP-Jの主張です
SCP-XXX-JP-Jの主張を虚偽であると疑う声も上がっていますが、検証実験を行ったとして
真実だとすればSCP-XXX-JP-Jは死亡してしまうため、結局のところ実行できず不明のままです
追記: 2015/4/7、SCP-XXX-JP-Jは自身の特性が他の人間に転移したと主張し
自身を収容隔離設備から出すように要求しました
この要求に対し、SCP-XXX-JP-Jが自暴自棄となり自殺願望から嘘を吐いている可能性が示唆され、
検証実験が提案されましたが、もし嘘だった場合はSCP-XXX-JP-Jが死亡してしまうため、実行できていません
そのため、SCP-XXX-JP-Jは現在も外部およびあらゆる情報とも隔離され続けています
もし特性が真実なら同情するが、財団をホテルか何かと思っていたのなら当然の報いだぜ!
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPと全てのSCP-XXX-JP-1はサイト-81██のパスワード付きの書類保管用ロッカーにまとめて保管します。レベル3以上のクリアランスを持った職員のみが持ち出しを許可され、閲覧はDクラス職員のみに限定されます。SCP-XXX-JP及びSCP-XXX-JP-1に記述された文章の複写、撮影、音読の録音は禁止されています。
説明: SCP-XXX-JPはR█████社製の縦横14.8cm×10.5cmのメモ帳です。表紙には「Diary」の文字と発行年が印字されており、通常のメモ帳と同様の経年劣化による損傷やページの黄ばみが確認できます。その内容は筆者が見た夢を全29ページ、22日間にわたり記録した文章です。
被験者が使用言語を理解した上で、SCP-XXX-JPに書かれた文章を6文以上見聞きした場合、被験者は睡眠中にSCP-XXX-JPに記録された夢と酷似したシチュエーションの夢を見るようになります。
SCP-XXX-JPに曝露した被験者は覚醒時に夢の内容を鮮明に記憶しており、紙面上に夢の内容を記録しようと試みます。この行為に対する妨害は被験者の性格・状態に寄らず暴力的反応を誘発し、多くの場合が自傷行為による被験者の死傷事故を招きます。また、SCP-XXX-JP曝露から日数が経過するにつれて、被験者の情緒は不安定になる傾向にあり、度々ヒステリーを起こします。最終的に、全ての被験者は不特定の理由で不自然な死を遂げます。
被験者の「夢日記」は書き始めてから22日が経過した時点で、SCP-XXX-JPと同様の異常特性を得ます。これらの文章はSCP-XXX-JP-1と指定されています。現在、██冊のSCP-XXX-JP-1が保管され、最長のものでは全216ページ、178日分におよぶ文章が存在しています。
SCP-XXX-JPは19██/10/15に滋賀県████町で発生した児童█名の変死事故を調査した際に発見されました。その後の調査結果より、█冊のSCP-XXX-JP-1を回収、SCP-XXX-JPに曝露した█名を確保・収容しました。各関係者には記憶処理を行った後に、カバーストーリー"悪い夢"が流布されました。
付録: 注目すべきSCP-XXX-JP内容日付 | SCP-XXX-JP内容の要約 | SCP-XXX-JP-1の傾向 |
---|---|---|
1日目 | 夢の中にルーシーと名乗る人物が現れ、彼と一緒に遊んだと書かれている。文章自体は短い文と適当な単語だけで構成されている。 | 初日に不特定な人物が現れ、筆者と何らかの交流を持つ。現れた人物が実在する人物であったケースはない。 |
4日目 | ルーシーと親友になった筆者が彼の家に招かれ、一緒に遊んだことが書かれている。遊んだ内容や状況描写が具体的に書かれており、数日前に比べて夢の内容が鮮明になっている。 | N/A |
6日目 | 新たにルーシーの妹のアイダという人物が登場する。筆者が彼女に好意を寄せているという心理描写とともに、彼女が如何に魅力的であったか詳細に書かれている。 | 生物・非生物問わず、筆者にとって魅力的な存在が出現し、それについて詳細に書かれる。この存在の出現時期は筆者ごとに前後する。 |
9日目 | 筆者がアイダを殺害してしまったという書き出しから始まる(理由や方法は書かれず)。その主な内容は自分がアイダをどれほど愛していたかの説明、隠蔽のために彼女の死体を[編集済]するというもの。抽象的な記述が増え、文章に一人称と三人称が混同されている。 | 筆者が魅力的な存在を殺害・破壊してしまう描写が書かれる。魅力的な存在の出現から、数日の間にこの夢を見る傾向にある。 |
10日目 | アイダの殺害がルーシーに気付かれ、筆者は襲われるが逃げることに成功したと書かれている。記述傾向は前日と変わりない。 | N/A |
12日目 | ルーシーから逃げるため、████へ高飛びする計画書が書かれている。ここで初めて、見た夢の内容が書かれていない。現実と夢を混同していると推測される。 | 魅力的な存在を殺害・破壊した筆者は初日に交流を持った人物に追われるようになる。全てのケースで現実と夢を混同した「逃亡日記」が記述され始める。 |
15日目 | 筆者の"現実における"住居や生活環境について書かれており、それがあたかも高飛びをした後の生活であるように表現・記述されている。前日以上に現実と夢を混同が如実に書かれている。 | N/A |
21日目 | ルーシーが筆者の隠れ家を見つけ出し、筆者のもとへ向かっていると書かれている。夢の中の自分ではなく、現実の自分が命を狙われているように記述されている。 | N/A |
22日目 | 筆者がルーシーに捕まり、[編集済]の後で殺害されたと書かれている。前日までの事細かな描写や表現はなくなり、淡々と短い文章で殴り書かれている。 | 逃走を続けていた筆者が初日の人物に捕まり、殺害される場面で終わる。全筆者はこれを書いた同日中に死亡している。 |
補遺: SCP-XXX-JPに記述されている情報を基に、19██年以降に[削除済]の住居を借り受けていた人物を調査した結果、日本人男性の███ ██(当時19歳)が当該住居を19██/07/24に賃貸していた記録が発見されました。███ ██は賃貸契約を結んだちょうど7日後、何者かによって[編集済]の後で殺害されており、事件の犯人は未だ捕まっていません。███市警遺留品保管所より、数点の遺留品とともに、以下のメモ書きが回収されました。メモ書きはSCP-XXX-JPから破リ取られた紙に書かれていることが判明していますが、SCP-XXX-JPのような異常特性は有していませんでした。
519の年 7月 32日ここはどこ? ██ つい[判読不能]とったよ
あ[判読不能]ああ こ[判読不能]のせいで もっと呼ぶんだ
現在、SCP-XXX-JPが[削除済]から滋賀県████町へと持ち込まれたルートの調査が継続中です。
※下書き時での権利表記
画像は以下のstaticgirl 氏のものを改変して使用しています。
https://www.flickr.com/photos/staticgirl/5399682732/
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe/Euclid/Keter
特別収容プロトコル:
説明:
補遺1:
実験記録XXX - 日付YYYY/MM/DD
対象:
実施方法:
結果:分析:
補遺2:
対象:
インタビュアー:
付記:
<録音開始 , ████/██/██>
インタビュアー:
誰かさん:<録音終了 , ████/██/██>
終了報告書:
番号 | 説明 | メモ |
---|---|---|
1 | 内容 | 内容 |
2 | 内容 | 内容 |
3 | 内容 | 内容 |
4 | 内容 | 内容 |
5 | 内容 | 内容 |
6 | 内容 | 内容 |
番号 | 説明 | メモ |
---|---|---|
1 | 内容 内容2 |
内容 内容2 |
2 | 内容 内容2 |
内容 内容2 |
3 | 内容 内容2 |
██
あ
███
ああ
████
あああ
█████
ああああ
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の標準的な人型実体収容セルに収容されます。定期的な身体/心理検査に加え、必要に応じてカウンセリングを実施して下さい。また、SCP-XXX-JPには毎日3~5時間程度の義務教育学習を受けさせることが推奨されます。上記以外の事柄については、一般人間型取扱規定を参照して給仕/教育/研究を行って下さい。
教育担当の職員はSCP-XXX-JPに対して、許可した場合を除いて自身が見た夢の内容を第三者に説明しないよう指導を徹底して下さい。また、異常特性作用の消失が確認された夢の内容は記録を行い、分析担当の職員へと提出して下さい。
説明: SCP-XXX-JPは██ ███として知られていた█才の日本人の男児です。異常特性を有する点を除けば、身体能力や思考能力などのあらゆる点で通常の同年代の男児との差異は見られません。
SCP-XXX-JPが連続的に3時間以上の睡眠を行った場合、覚醒とともにSCP-XXX-JPは周囲の人間に対して話す/絵を描く/ジェスチャーを行うなどの手段を用いて、自身が見た夢の内容を説明しようと試みます21。この行為自体はSCP-XXX-JPの異常特性と直接的な関連性はなく、収容以前の生活環境に起因する年相応の振舞いであると分析官は診断しています。そのため、SCP-XXX-JPに対して「自身が見た夢の内容の説明をしてはならない」と指導/警告するなどの単純な方法で、容易にこの行為を止めさせることが可能です。
SCP-XXX-JPの異常特性は、SCP-XXX-JPが見た夢の内容を知った/理解した人間(以下、被験者)に対して発揮されます。影響を受けた被験者は、自身が第三者に直接監視されていない場合、無意識的に夢の内容を実現させようと行動を取ってしまいます。この情報拡散性の高さから、被験者が複数体発生することも珍しくなく、その場合は各被験者が夢を実現させようと試みます。以下はその一例です。
夢の内容 | 被験者による実現方法 |
---|---|
何匹もの犬や猫などの動物と一緒に遊ぶ。 | 被験者(██研究員)は工作用の粘土で作成した1/10スケールほどの犬と猫の人形25体をサイト中庭のベンチ上に設置した。 |
合体ロボットが倒される(詳細は不明)。 | 被験者(エージェント・██)はロビーが無人であることを確認すると、持ち寄った機械の破損部品を常設されている自動販売機に組み合わせてロボットの姿に模した。 |
怖いドラゴンに襲われる(詳細は不明)。 | 被験者(██博士)は無断で実験用動物の飼育室に立ち入ると、グリーンイグアナ(Iguana iguana)の背に印刷紙で作った翼を張り付けてすぐに退出した。 |
この異常特性は夢の内容だけでなく、その夢が「SCP-XXX-JPが見た夢」であることを被験者が知らなければ発揮されません。SCP-XXX-JPが実際に見た夢でなくても同様です22。また、SCP-XXX-JPが睡眠を行って新たな夢を見た場合、前回の夢に関しての異常特性作用が全て消失23することが確認されています。
SCP-XXX-JPは20██/██/██、██県██郡███で「予知夢を見る少年」の噂を調査した際に発見・回収されました。収容後、検証実験において不自然かつ不可解な形での予知夢の的中が相次いだことから追加検証が行われ、SCP-XXX-JP本来の異常特性が判明、現在の特別収容プロトコルが確立されるに至りました。その潜在的危険性を考慮した結果、実験時を除いて自身が見た夢の内容を第三者に伝えることのないよう、SCP-XXX-JPには細心の注意が払われています。
今まで、人的被害の出ない形でのみ夢が実現していたのは奇跡的なことです。しかし、次にSCP-XXX-JPの異常特性が発揮された時、被験者が致死的な実体へのアクセス権を持つ職員であったとすれば、彼/彼女が夢を実現させるためにその実体を収容から解き放たないと言い切れはしません。我々はあれに夢を語らせるべきではありません。 - ██博士
付録: 以下は実験記録XXX-JP-2群からの抜粋です。SCP-XXX-JP本来の異常特性が判明する以前に行われた実験記録XXX-JP-1群については、別紙XXX-JP-Cを参照して下さい。
実験記録XXX-JP-2-██ - 日付20██/██/██(実現手法の違いを見るため、Aには道具を与え、Bには道具を与えない)
被験者: D-81XXX201, D-81XXX202
実験方法: 夢の内容をSCP-XXX-JPが口頭で説明している録音音声を両被験者に聞かせる。その後、独房に隔離して自動監視を行う。
夢の内容:
結果: D-81XXX201は独房内を忙しなく歩き回っていたが、夢を実現させようとはしなかった。
分析: 独房内に、夢を実現させるための道具や手段がなかったことが原因だろうか。
実験記録XXX-JP-2-██ - 日付20██/██/██(又聞きさせる、一人は夢の内容だけ、一人は嘘の内容、後で誰の夢かを知らせる)
被験者: D-81XXX201, D-81XXX202, D-81XXX203
実験方法: Dクラス職員の居住区内を自由に行動させる。前半は実験記録XXX-JP-2-1と同じ。
夢の内容:
結果:
分析:
実験記録XXX-JP-2-██ - 日付20██/██/██
被験者: N/A
実験方法: N/A
夢の内容: SCP-XXX-JP担当職員の1人である██博士が死亡する。原因や死因は不明。
結果: 危険性を考慮し、実験は中止。
分析: 最近ではSCP-XXX-JPの見る夢に、人の死に関わる内容や恐ろしい怪物が出現するといった傾向が多く確認されている。これは、収容環境や実験時の無力化処置が原因であると考えられる。各担当者との議論の上、カウンセリング時間の延長や実験頻度を減らすことも考慮する必要がある。
20██/██/██以降、SCP-XXX-JP実験は一時的に中止されています。詳細は事案XXX-JPを参照して下さい。
事案XXX-JP: 20██/██/██、SCP-XXX-JP担当職員の1人であった██博士がSCP-███-JPの収容違反に巻き込まれ死亡しました。同日に行われていたSCP-XXX-JP実験内容との関連性が指摘されましたが、██博士の死亡とSCP-XXX-JPの因果関係を示唆する証拠は得られませんでした。そのため議論は、本件とSCP-XXX-JPの因果関係の有無が確認されるまでの間、SCP-XXX-JP実験を一時的に中止するという暫定的な結論に至りました。
追記1: SCP-XXX-JP実験の中止以降、サイト-81██を中心とした████km範囲での超常現象や異常なオブジェクト、収容違反を含む事件・事故の発生件数が増加傾向にあるというデータが得られています24。発生件数の内、██件がSCP-XXX-JPの見た夢の内容に酷似していることが確認されています。一方で実験の中止以降、異常特性作用が消失した夢の内容を除き、SCP-XXX-JPが見た夢の内容に被験者および職員が曝露されたという報告はありません。
多くの研究員は「SCP-XXX-JPが説明する夢の内容は曖昧かつ断片的なものであり、発生した事件・事案がSCP-XXX-JPの見た夢と同一であると判断するには性急であり、信憑性に欠く」と評価する一方で、増加傾向の要因がSCP-XXX-JPにある可能性も視野にいれ、20██/██/██現在も慎重な議論が行われています。
追記2: 看得研究員による覚書
なぜいつも、SCP-XXX-JPの夢は子供騙しな形でのみ実現されていたのか。なぜ影響を受けた者が夢を実現する際に、重大/致死的な手段を取らなかったのか。ドラゴンが暴れる夢を実現させたいならば、イグアナに作り物の翼を貼り付けたりなどせず、このサイトで収容中のSCP-███-JPを解放した方が早かったはずだ。もしかすると、彼らはSCP-XXX-JPの夢を子供騙しな形で実現させることで、真の夢の実現を防ぎたかったのではないだろうか?いや、考えすぎだろうか……。 - 看得研究員