Anasthesia

編集中・・

評価: 0+x
%E5%86%99%E7%9C%9F.JPG
201█/██/██に███市の地下鉄構内で回収前に撮影したSCP-XX-JP-4。異常効果を示す部分は編集済。コンクールの運営側にはこのポスターを採用した記録がありません。

アイテム番号: SCP-XX-JP
最高のポスター

オブジェクトクラス: Safe keter

特別収容プロトコル: SCP-XX-JP-1は視認を避けるため厚手の布を被せてサイト-8123の低危険性物体保管ロッカーに保管されます。一切の撮影機器類の使用は禁止です。劣化を避けるためSCP-XX-JPは同ロッカー内で別個にUSB内のjpgファイルとして収納されています。
実験に用いる場合はクラス3以上の職員1名の同意が必要です。取り扱いはDクラスのみで行って下さい。

SCP-XX-JPは厚手の布を被せてサイト-8123の低危険性物体保管ロッカーに保管されます。周囲には「他人を注意しないこと」と書かれたポスターを貼り付けて下さい。一切の撮影機器類の使用は禁止です。劣化を避けるためSCP-XX-JPは同ロッカー内で別個にUSB内のjpgファイルとして収納されています。
SCP-XX-JP担当の全職員は月に一度標準化した倫理テストを受け、倫理に反した回答を行えるか確認します。SCP-XX-JPを視認した、又はSCP-XX-JP-Aと視覚的接触を行ったと疑われる場合即座に隔離され試験が行われます。
実験に用いる場合はクラス3以上の職員3名の同意が必要です。取り扱いはDクラスのみで行い、使用したDクラスには濃い黒のサングラスの着用を義務付けて下さい。

更なるSCP-XX-JPの発生に備え、機動部隊ほ-2("忍者狸") が各県の交通課及び類するNGOに潜入します。

説明: SCP-XX-JPはA4サイズの画用紙に描かれた水彩画で、必ず画中に鋭く赤い目を持った黒い人型が描かれています。現在5種類のSCP-XX-JPが確認されておりSCP-XX-JP-1~5に分類されています。画材は非特異性のものが用いられており、事実SCP-XX-JPは容易に破壊可能です。SCP-XX-JPのコピーや写真は特異性を維持します。

SCP-XX-JP-1は199█/██/██に██市にて、パトカーが制限速度を守ったために犯人の逃亡を許したという事件の報道をきっかけに財団の目に止まり、██市の交通課からSCP-XX-JP-1及びそのコピーを回収しました。関係する市民にはクラスBの記憶処理がなされ、カバーストーリー「車の故障」が用いられました。

SCP-XX-JPは画中の黒い人型の目の部分を視認した場合にその異常な効果が発現します。

  • 効果を受けた被験者(以下SCP-XX-JP-Aと呼称します)は標語や注意、命令などに逆らうことに強い嫌悪感を示します。
  • これは通常正確な実行が不可能な複雑な命令にも有効です。実際に赤、青、黄のボタンを事前に命令されたとおりに押す実験では、影響を受けていない被験者が最高でも20回ほどで間違うところ、全てのSCP-XX-JP-Aは約4000回の試行を通して一度も間違いませんでした。
  • この効果はクラスA記憶処理を行えば失われます。

SCP-XX-JP-Aは異常を自覚できませんが、世間一般的なマナー及び注意・命令を過剰に順守するため(廊下を走れないなど)識別は容易です。ただ命を即座に失う危険を伴う命令の場合、拒否する能力を示しました。
その他の実験記録については以下を参照して下さい。

インタビュー音声記録
対象:██市交通課に勤務する██巡査

インタビュアー:██研究助手

目的:原因オブジェクトの推定と想定される性質調査

<録音開始, [199█/██/██]>

 
██研究助手:初めまして、██巡査。例の事件について、詳細を聞かせて頂いてもよろしいでしょうか。
██巡査:あの、これ録音してますよね。こういうの許可とか必要だと思うんですが・・。
██研究助手:すみません。しかし重要なことなのでお願いします。
██巡査:いえ自分は気にしませんが・・。あれは・・自分たちでも良く分からないのですがアクセルが踏めませんでした。・・気持ち悪くて。
██研究助手:気持ちが悪い?踏もうとすると吐き気が出るということでしょうか。
██巡査:いえ。なんというか・・。今交通課の掲示板に印象的なポスターがありまして、その絵の中の人物の目が・・その・・怖いんですよ。アクセルを踏み込もうとするとその目が脳裏に浮かぶんです。まるでその目に見張られているような、「お前はとてつもなく下卑たことをしようとしている」と言われている気がして・・。
██研究助手:成る程。
 
<録音終了>

以上の情報を元に迅速にSCP-XX-1を回収することが出来ました。

後日の調査では警察官数名がSCP-XX-JP-1は胡散臭いセールスマン1が「最高のポスター」の試供品だとして置いていったと主張しています。セールスマンについて追求しても口をそろえて黒服で銀縁の眼鏡をかけていたという証言を行うのみでその他の情報は得られませんでした。なお彼らが主張する日にちの前後では周辺の監視カメラ映像にそのような人物は写っておりません。

他のSCPの調査を行う際にこれを使えば今まで出来なかった種々の複雑な命令が可能になる。その恩恵は計り知れないものになるだろう。SCP-██-JP調査への利用を申請する。 - 199█/██/██、██博士

200█/██/██追記
事件SCP-XX-JP-1(事件記録を必ず参照のこと)にて、他の人物がSCP-XX-JP-Aの目を見ながら注意された2場合、無症状のキャリア(以下SCP-XX-JP-B)となることが発覚しました。SCP-XX-JP-Bもまた、SCP-XX-JP-Aと同様の感染性を持ちます。

またSCP-XX-JP-AとSCP-XX-JP-Bは罹患から正確に2年後3にその第2の異常効果を発症します。(以下SCP-XX-JP-Cと呼称します)

SCP-XX-JP-Cはいかなる努力を行っても命令や注意、標語に従うことが出来ません。またSCP-XX-JP-Cと視線を合わせた人物は即座にSCP-XX-JP-Aとなります。SCP-XX-JP-Cが行ったミスに対しSCP-XX-JP-AとSCP-XX-JP-Bが気づくことはありません。SCP-XX-JP-Cは大抵の場合数日以内に致命的なミスを犯して死亡します。

SCP-XX-JP-Aは記憶処理が行われてもSCP-XX-JP-Bとなるのみです。SCP-XX-JP-Cへの記憶処理は効果がありません。

対症療法に過ぎなかったのだ。しかし気付くのが遅過ぎた。-██博士

SCP-XX-JPの感染は濃い黒のサングラスなどでSCP-XX-JP罹患者の目が確認できない状態であれば防止できることが判明しています。

このオブジェクトは我々人類に明確な悪意をもった者が作った”時限爆弾”であり、テロリズムに他ならない。私の権限をもって銀縁眼鏡のセールスマンの捜索はレベル5の最優先事項に決定する。そして最後に繰り返すが我々は確保収容保護を目的としているのであって利用を目的としているのではない。私が知る限り「単に便利なマジックアイテム」などこの財団に存在しない。それを忘れれば手痛いしっぺ返しを喰らうのだ。 - 全日本理事██