黒森砂箱
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: Dクラス職員を除く18歳以下の人間によるSCP-XXX-JPへの立ち入りは許可されません。現場施設の管理者はSCP-XXX-JPの鍵の保管、および定期的な施錠の確認、異常性の有無を確認してください。

説明: SCP-XXX-JPはかつて██████県の県立高校だった廃墟にある9m×8.6m×2.6m教室の一つです。[削除済み]により学校は半壊したため、現在は封鎖されています。窓ガラスは収容違反の発生を抑えるために30mmの強化ガラスへと変更されています。内部は日本の建築基準法に基づいた一般的な構造の教室で、授業を行うのに十分な数の椅子と机が配置されています。

SCP-XXX-JPはエージェント██████がSCP-████の確保へ向かう途中に起きた局地的災害により特異性が確認され、財団による管理の対象となりました。

SCP-XXX-JPは18歳以下の人間が複数人で進入すると、進入した者のうち、誰からも目視されていない人間を『急激な老化』または『消失』させます。また、SCP-XXX-JPは周辺半径1㎞の範囲内のあらゆる物体、運動、エネルギーに干渉し、様々な怪奇現象を発生させます。これは室内の人間の視線を奪うためであると推測されます。

初めは『机の上のペンが落ちる』等ですが次第に現象は強力になり、『ゴミ箱から黒い化け物が現れる』『チョークが飛んでくる』『付近の航空機の操縦が効かなくなり墜落する』『大量のナメクジが窓ガラスに張り付き爆散する』『落雷が発生して落下地点に巨大なネズミが現れる』等の現象を起こします。確認された中で最も大きい被害は[削除済み]。

インタビュー記録:

対象: SCP-XXX-JP内で確保された老人(以下老人とする)

インタビュアー:エージェント██████

付記: エージェント██████はSCP-XXX-JPから発狂した少年を一人と気絶した老人を一人確保し、少年が鎮静剤で眠っている間に意識を取り戻したばかりの老人にサイト-███の病室でインタビューを行った。

<録音開始>

エージェント██████: 気分はいかがですか?

老人: ……。(呆然とした様子で沈黙している)

エージェント██████: 私はあなたを何と呼んだらいいですか?

老人:……██████だ。ここはどこだ……?あんたは誰だ……?

エージェント██████:心配要りません。私はただのカウンセラーです。あなたの身に何が起きたのかを教えてください。

老人:……。(30秒の沈黙)駄目だ。はっきりと覚えていないんだが……あの教室は呪われてる……そう、人が急に老いぼれるか、消えるって聞いたんだ。だから俺たちは本当にそんなことが起きるのか確かめてやろうと思って皆で輪になって、互いの手を握りながら入ったんだ……。

エージェント██████:続けて。

老人:最初は……何も起きてる気がしなかったんだ。そうだ。何も起きなくて……皆で目瞑ったら消えるんじゃないか?とか言い始めて一緒に目を閉じた。そしたらその後すぐに、俺の手が握られてる感触が消えて、ヤバいと思って周りのやつらに目を開けろって叫んだ。そしたら突然ペンが落ちて、かと思えば急に蛍光灯が割れた。俺が█████を見てたら後ろの窓ガラスにナメクジがいっぱいくっついてて膨らんだかと思ったら一気に爆発したんだ……。

エージェント█████:爆発?

老人:ああそうだ。爆発だ。確か次は……夢のような美女が現れた。だがすぐにそいつはゾンビみたいに歩きながら腐って俺が見てる中█████を襲って食いやがった……。必死に目を逸らさないようにしていたけど、俺たちの視線を逸らそうとしてるみたいにどんどんヤバいことが起きて……ついに俺を見てた█████が目を閉じて俯いた。そしたら俺も力が入らなくなって、目の前が真っ白になってくなかでなんかエンジン音が近づいてくるのが聞こえて……。

エージェント██████:わかりました。ありがとうございました。もう十分です。


<録音終了>

終了報告書: カウンセラーはこの老人の精神的成熟度は低いと判断し、また後日行った知能テストの結果から老人が高校二年生程度の学力を持つことが明らかになりました。以上のことから彼はSCP-XXX-JPにより老化した生徒であると考えられます。今後のインタビューを続行するために精神安定剤を処方し、サイト-███内にて保護します。