- SCP-XXX-JP-J 機動部隊ろ-5の歌
- 蜜村望洋-XXX-JP 蜜村望洋型蜜村望洋
- SCP-XXX-JP インターネットサイバー犯罪通報センター
- SCP-XXX-JP 名誉Keter
- SCP-XXX-JP hello, world
- SCP-XXX-JP 連なり
- SCP-XXX-JP 下の畑に居ります
- SCP-XXX-JP-J 地元じゃ負け知らず
アイテム番号: SCP-XXX-JP-J
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-Jの収容違反を防ぐため、機動部隊ろ-5("陰陽師")に所属している財団職員は宴会を開いたり、カラオケ店へ連れ立って行くことは禁じられます。
説明: SCP-XXX-JP-Jは、「機動部隊ろ-5の歌」という楽曲です。その作曲者・作詞者は判明していません。歌詞は以下の通り、財団に関する幾つかの機密情報を含みますです。
████が 今飛び立った
収容違反だ 急げ陰陽師
世界の平和 守るため
機動部隊 ろ-51████が 今這い出した
収容違反だ 財団神拳
日本の平和 守るため
機動部隊 ろ-5████が 今貝を出た
収容違反だ 鎮圧をするぞ
サイトの平和 守るため
機動部隊 ろ-5
機動部隊ろ-5("陰陽師")に所属している財団職員が、カラオケ機器があるカラオケ店やスナックに来店した時、その店のカラオケ機器のデータベースにSCP-XXX-JP-Jが発生し、SCP-XXX-JP-Jを歌えるようになります。そして、財団職員はSCP-XXX-JP-Jを流行している歌と認識し、最低1回は歌おうとします。これは、機密保持上の危険性や、SCP-XXX-JP-Jの異常性について認知していても発生することが判明しています。
SCP-XXX-JP-Jを聞いている一般人は、SCP-XXX-JP-Jを何の変哲もない流行している歌と認識します。しかし、財団の基本的情報を知っている人物は、SCP-XXX-JP-Jの歌詞にある機密情報をかなり認識し難くなりますが、ある程度は認識できるようです。
SCP-XXX-JP-Jは、少なくとも1970年代から存在していたと考えられます。20██年、民間の居酒屋で、当時入隊1年目だった██ ██隊員が、上司にSCP-XXX-JP-Jを歌うことを強いられたことで発見されました。
録画記録-XXX-JP-J-1
付記: 機動部隊ろ-5に所属している佐藤 ██隊員と倉地 ██隊員が財団フロント企業のカラオケ店に居るのを録画。2人はSCP-XXX-JP-Jの異常性について認知している。
<録画開始, 20██/11/07>
(佐藤隊員はタッチパネル式のリモコンを持っている。倉地隊員は外から2つのジュースが入ったコップを持ってきた。)
佐藤: じゃあ、何の曲入れる?
倉地: 「機動部隊ろ-5の歌」で。
佐藤: わかった。入れたぞ。
(倉地隊員はSCP-XXX-JP-Jを歌う)
佐藤: ところでさ。これってさ、SCP-XXX-JP-Jだよな。
倉地: そうだな。「機動部隊ろ-5の歌」だしな。
佐藤: 機密違反じゃないのか?
倉地: え? 機密違反? そうだな、だけど流行している歌だもんな。[TV局名削除済]の番組の主題歌だし。
<録画終了>
終了報告書: 録画終了後、佐藤隊員と倉地隊員は、SCP-XXX-JP-Jの歌詞が機密違反であることに気付かなかったと主張しました。また、カラオケ店のカラオケシステムにはSCP-XXX-JP-Jは登録されていませんでした。
アイテム番号: 蜜村望洋-XXX-JP
オブジェクトクラス: 蜜村望洋
特別収容プロトコル: 蜜村望洋-XXX-JPは「SCPオブジェクト及び蜜村望洋の収容を目的とする」と公式に目的を設定したサイト-81██の蜜村望洋型蜜村望洋保管室兼人型SCP保管室に収容されます。
また、新種の霊長類、新種の哺乳類、新種の生物群、新種の生物学的ドメイン、新種の増殖構造体の発表を監視し、それが蜜村望洋-XXX-JPに一致する場合は情報規制を実施します。
説明: 蜜村望洋-XXX-JPは日本語を話し、人間並みの知能を持つ蜜村望洋(Mitsumuranozomi mitsumuranozomis)型蜜村望洋オブジェクトです。異常性が発現していなかった時期のヒトとしての本名は苗字が「蜜村(みつむら)」→「蜜村望洋(みつむらのぞみ)」で、名前が「望洋(のぞみ)」であった事が、シュレッダーにかけられた戸籍謄本及び住民票の残骸から確認されています。戸籍謄本及び住民票では、苗字の部分が一度訂正されていました。
蜜村望洋-XXX-JPの異常性は、それをいずれにも分類することができないようにする現実改変を行っていることです。これによって、蜜村望洋-XXX-JPは単独分類に属すことになります。この分類は、蜜村望洋という分類名がもっぱら使われているようです。
蜜村望洋-XXX-JPの異常性が初めて確認されたのは蜜村望洋-XXX-JPが████中学校に在席していたときです。20██/04/██に行われた進級で、蜜村望洋-XXX-JPは████中学校付属蜜村望洋学校蜜村望洋年蜜村望洋組に所属することになりました。この件に関して、周囲の人物は誰一人疑いませんでした。蜜村望洋-XXX-JPの異常性は次第に悪化し、最終的には霊長類の新種動物として████動物園付属蜜村望洋研究所に収容されるに至りました。「九九を言う蜜村望洋」という噂が財団の興味を引き、生物学者に扮装したエージェントによって収容されました。この際、蜜村望洋-XXX-JPと接触のあった人間への記憶処理が行われました。
その後の定例検査によって、蜜村望洋-XXX-JPの遺伝子がヒトから段々と離れていることが判明しました。しかし、蜜村望洋-XXX-JPのへその緒から、その時点では厳密なヒト(Homo sapiens)であったことが判明しています。最初はSCP-XXX-JPとして命名されましたが、蜜村望洋-XXX-JPの現実改変能力によって蜜村望洋-XXX-JPとなりました。これ以後、SCPへの再分類はO5権限により禁止されていますし、不可能であるというのが研究者全員の一貫した見解です。
蜜村望洋-XXX-JPのオブジェクトクラスは「蜜村望洋」ですが、蜜村望洋-XXX-JPはSafeクラスに相当すると公式に宣言されています。
補遺: 蜜村望洋-XXX-JPへのインタビュー記録
インタビュアー: ███博士
<録音開始, 20██/██/██>
███博士: 今日聞きたいのは、君の異常性が発見された時についてだ。大丈夫か。蜜村望洋-XXX-JP: 大丈夫。中1の冬休み、俺は親友2人とグループを作っていたんだが、普通にそいつらと外でサッカーをしようと言ったんだが、聞いてくれなかった。それどころか、教室の隅っこでひっそりと小説読んでる奴が、いきなり話しかけてきたみたいな感じだった。それ以来、あいつらは口を利いてくれなくなった。
そして休みが明けた中1の1月、席替えをすることになった。僕の学校では、班長を先に決めて、先生と学級委員と班長達で秘密会議をして席を決めるんだ。だけど、席替え当日に、先生が持ってきた紙には、俺はどこにも入ってなかった。一番後ろのところに、「蜜村望洋班」って。それをみんな当たり前のように見ていた。僕は納得できなかったから、先生や班長連中に聞いたんだ。なんで僕は他の班に入れないのかって。当たり前じゃないかって返ってきた。親にも話した。結果は同じ。それで確信した。僕の身に何かが起きているって。███博士: それで?
蜜村望洋-XXX-JP: まあその時はそれで我慢したんだ。変なやつって思われたくはなかったから。だけど、その次のクラス替えで、僕はとんでもないことになった。あんたらも知ってるだろ。████中学校付属蜜村望洋学校蜜村望洋年蜜村望洋組に入れさせられたんだ。これで、僕の、身に起きた何かの正体がだいたい掴めた。僕は、如何なるものにも分類できないし、所属できなくなっている。それも、現在進行形で。
それに気づいて、親にも打ち明けた。すると精神科に連れて行かれた。まあその時は、その可能性も疑ってはいたから、当然だと思ったけど。その、診察が終わって家に入るとき、親が突然、「じゃあね」ってドアを閉め、鍵をかけやがった。インターフォンで開けろと言っても、「あんたは蜜村家の人間じゃない」って。路頭に迷って、学校に行ったんだ。まあ保健室に泊めてもらえることになって、保健室の名簿を見たら、僕の名前が蜜村望洋望洋になってた。蜜村望洋が苗字で、望洋が名前だった。つまり、蜜村家にすら分類できなくなったんだ。
その後、しばらくは普通に生活した。教室では一人ぼっちだったが、教育を受けること自体は必要だろうし、高校も…おそらく新設されるだろうけど…行きたいと思ったから。1年ほどは何もなかった。部活にも入ってなかったから、そこからも抜けさせられることもなかった。
だけど、遂に人間ですらなくなった。ある日、生類大学の博士とやらやってきて、僕を、新種の霊長類って判断した。僕は、その日から授業を受けさせてもらうことができなくなった。それどころか、動物園の檻に入れられた。運悪く、██中の2年の遠足は、いつもそこだった。元クラスメイトが、親友が、両親が、僕を、まるで動物園に居る猿のように…(蜜村望洋-XXX-JPは涙を流し始める)。僕は、懸命に、僕は人間だと、声を張り上げた。それを見て、親友のあの奴はなんて言ったと思う。「かわいい」と、はしゃいでいた。僕の懸命の訴えが、かわいいの一言で収まるくらい…彼らは、友達と笑いながら、談笑しながら、帰っていって…(蜜村望洋-XXX-JPは号泣し始める)███博士: 大丈夫、大丈夫だから。次行こう、次。あの、昨日の夜、収容室で、シーツで、何かやってたよな。あれ、何やってたんだ。
蜜村望洋-XXX-JP: (30秒間泣き続ける)僕は、孤独なんだ、誰一人、僕と同じ境遇で、共通点を持つ奴は、一人もいないんだ。それに気づいた時、僕は、何もかも嫌になって…もともと何もかも嫌だったけど、それで首を吊って、死のうと…
███博士: 自殺!?
蜜村望洋-XXX-JP: でも、死ねなかった。そもそも、僕は、生命体じゃ無くなったみたいで…
<録音終了>
終了報告書: その後行われた検査で、蜜村望洋-XXX-JPに遺伝子が無いことが判明した。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPのURL(https://███████/tsuuhou.htm)およびそのフォームのURL(https://███████/tsuuhou.cgi)へのアクセスは、世界中のプロバイダに潜伏した財団エージェントによって禁止されます。SCP-XXX-JP-1およびSCP-XXX-JP-2が出現した場合、その目撃者に記憶処理を施し、カバーストーリーを流布します。SCP-XXX-JPに関する実験は1km以内に一般人が入る可能性が低い財団フロント企業所有の土地の中心に立てられた小屋で行われ、発生したSCP-XXX-JP-2には記憶処理が施されます。
説明: SCP-XXX-JPは「インターネットサイバー犯罪通報センター」という名のWebページです。SCP-XXX-JPは████社、████社、████社の検索エンジンでヒットすることが判明しています。SCP-XXX-JPへのリンクを視認した人間は、インターネット・コンピュータ系の犯罪を思い出し、SCP-XXX-JPでその犯罪案件を送信する軽い欲求に襲われます。
SCP-XXX-JPのプロトコルとドメイン(https://███████)は████のWebページのプロトコルとドメインに完全に一致していますが、日本警察内の人物では誰もそのページの存在を知らず、該当サーバーにはSCP-XXX-JPは存在していないことが判明しています。以下はそのページの引用です。
インターネットサイバー犯罪通報センター
Powered by 警視庁サイバー犯罪統括部アクセス下さりありがとうございます。
治安維持のための情報提供を宜しくお願い致します。お名前(必須):[入力フォーム(1行)]
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内容(必須):[入力フォーム(可変複数行)]送信
SCP-XXX-JPで犯罪情報を送信すると、犯人の情報の有無に関わらず、その送信者自身が犯罪情報通りの犯罪を行ったと断定できる証拠が形成されます。その数時間後、通報者から1kmの道路、あるいは道路上の地面にパトロールカー(SCP-XXX-JP-1として指定)が出現します。SCP-XXX-JP-1が通報者のいる建物まで走り、車で進入不可能な地点まで近づくと、SCP-XXX-JP-1の中から警察官のような制服を着た平均4人の人間(SCP-XXX-JP-2として指定)が出現し、通報者にまで近づきます。SCP-XXX-JP-2は、如何なるセキュリティ措置が施されていても、それを無力化することが出来る未知のアイテム群を持っており、これを使用して通報者にまで到達します。通報者にまで到達すると、通報者を拘束してSCP-XXX-JP-1の中に連れ込みます。その後、SCP-XXX-JP-1は発進し、通報者のいた位置から1kmで消失します。これらの動きを妨害することは、SCP-XXX-JP-2の未知の通信手段による応援要請と、SCP-XXX-JP-1、-2の追加、更に妨害した人物の拘束・連行をもたらします。SCP-XXX-JP-1は警視庁のセダン型パトロールカーに酷似した外観を持っていますが、本来、ゴシック体で「警視庁」とあるべきところに、明朝体で「警視庁」と書かれています。
SCP-XXX-JPで犯罪情報を送信しても、それが犯罪で、しかもインターネット・コンピュータに関するものでないとSCP-XXX-JP-1、-2は発生しないことが判明しています。また、犯罪として規定されていない行為であっても、犯罪と認識し、SCP-XXX-JP-1、-2を発生させる場合があることが確かめられました。この、SCP-XXX-JPの犯罪の定義については、更なる研究が求められます。
SCP-XXX-JPの異常性は、20██年に起きた████氏行方不明事件で発覚しました。刑事が████氏宅を訪れると、████氏のPCは起動されたままで、SCP-XXX-JPの送信後の画面が表示されていたと判明しています。████氏のPCの通信解析から、「テロの予告を発見した」というような文言をSCP-XXX-JPで送信したことがわかりました。また、インターネット掲示板「████」のサーバーから、████氏の当時のIPアドレスで書き込まれたテロ予告が発見されました。しかし、████氏の契約していたプロバイダのログからは、そのような通信形跡は残っていないことから、SCP-XXX-JPの異常性で形成されたものだと推察されます
実験記録-XXX-JP-01
被験者: D-XXX-JP-01
「お名前」欄: [削除済](D-XXX-JP-01の本名)
「内容」欄: 「総理大臣に対する殺害予告があった。」結果: 数時間後、SCP-XXX-JP-1、-2が出現し、D-XXX-JP-01を連行した。その1ヶ月後、実験したPCとIPアドレスが一致した「█████殺す」という書き込みがインターネット掲示板「████」で発見された。また、そこで挙げられていた名前は、東京都の██歳の会社経営をしているのものだった。財団フロント企業の取材に対し、█████は以下のように発言している。
「そりゃ、私は中学生の頃、かなり偏った政治的見解を持っていてね、将来は総理大臣になって、現在の体制をぶち壊してやろうと、そう思ってたんだ。だけど、母親が、『そんなヒトラーみたいな考えで総理大臣になれるか』って言ってね。それで諦めたんだ。」
実験記録-XXX-JP-02
被験者: D-XXX-J-02
「お名前」欄: 「匿名希望」
「内容」欄: 「国会前でデモを呼びかけるツイートがあった。」結果: 数時間後、SCP-XXX-JP-1、-2が出現し、D-XXX-JP-02を連行した。この際、SCP-XXX-JP-2の内の一人(SCP-XXX-JP-2-01として指定)が財団の収容下に入った(補遺参照)。また、実験したPCとIPアドレスが一致した「民主化要求デモ」を呼びかけるツイートが発見された。
分析: 現在禁じられていないことでも連行の理由になるようだ。 -██博士
実験記録-XXX-JP-03
被験者: D-XXX-J-03
「お名前」欄: 「匿名希望」
「内容」欄: 「首相官邸にレモンを仕掛けたという書き込みがあった。」結果: SCP-XXX-JP-1、-2は現れなかった。該当する書き込みは発見されなかった。また、首相官邸からはレモンは発見されなかった。
分析: いくらなんでもレモン仕掛けたってのはないか。 -██博士
実験記録-XXX-JP-04
被験者: D-XXX-J-04
「お名前」欄: 「匿名希望」
「内容」欄: 「殺人を目撃した。」結果: SCP-XXX-JP-1、-2は現れなかった。D-XXX-J-04はSCP-███-JPの事故で死亡するまで、殺人事件を一度も目撃しなかった。
分析: 捜査一課に連絡とかしろよ… -██博士
補遺: 実験-XXX-JP-02で出現したSCP-XXX-JP-2の内の一人(SCP-XXX-JP-2-01として指定)が自身の収容を要求しました。審議の結果、SCP-XXX-JPの調査円滑化の点から、サイト-81██の標準人型収容室への収容が認められました。SCP-XXX-JP-2-01に対する検査によって、SCP-XXX-JP-2-01が完全かつ身体的に健康ななホモ・サピエンス(Homo sapiens)であることが判明しています。
インタビュー記録-XXX-JP-1
対象: SCP-XXX-JP-2-01
インタビュアー: ██博士
[録音開始]
██博士: これからインタビューを始めます。サイト-81██は快適ですか?
SCP-XXX-JP-2-01: ああ、大丈夫だ。身動きが取れないし、娯楽もあまりないが、上司に苛められた挙句死の危険があるよりははるかに…
██博士: じゃあ、なぜわざわざ願い出て収容されようと?
SCP-XXX-JP-2-01: 単純だ。俺は自由な国家に足を入れたらすぐに亡命してやろうと思ってたんだ。いや、恐らく、国中のすべての人がそう思ってるんじゃないかね。あそこはあまりに酷すぎる。政府は全てを管理し、国民をしゃぶり尽くして、逆らうものは全員殺す。だけど、権力争いがずっと続いているから、はっきり言って国は全然治まってない。だけど警察と国軍にだけはやたら金をつぎ込む。こんな感じだから、政府がいくら取り繕っても、ほつれるものはほつれるんだ。俺はこの世界に来た時、少しも政府のプロバガンダポスターがなかったというのが、とても新鮮だったんだよ。
██博士: わかりました。本題なのですけど、どのようにしてSCP-XXX-JP-1とSCP-XXX-JP-2はこの世界に来るのですか?
SCP-XXX-JP-2-01: それがわからないんだ。
██博士: わからないというのは、どういうことですか?
SCP-XXX-JP-2-01: ██署のサイバー課に移動になったのは数日前だ。課長がいきなり、「この件を██君、██君、███君と一緒に解決してくれたまえ」と言って、数枚の紙を渡してきた。紙には総理への殺害予告事件の概要と、被疑者の自宅等が書いてあった。
██博士: それは…それはあなたの同僚ですか?
SCP-XXX-JP-2-01: そうだ。そして連れて来られた車庫で、パトカーの助手席に乗った。そして、目の前が真っ暗になって、気づいたら田舎道のど真ん中。
██博士: 続けてください。
SCP-XXX-JP-2-01: そしてその紙に書かれた地図と住所へと向かい、あんたらと出くわした。そして、その被疑者をとっ捕まえた。帰りも同じだった。また目の前が真っ暗になって、██署の前に出た。帰った後、██に聞いた、あれはなんだったんだと。そうしたら、並行世界だとそいつは言った。上が課してくる人数を達成するにはこうするしかないんだ、と。
██博士: それ以外に何か情報はありませんでしたか?
SCP-XXX-JP-2-01: ない。まあ、よくあるんだ、あっちでは。俺はそこら辺を察して、問いただすのをやめた。そんなことはよくある…次の日も、同じ任務を任された。
██博士: それは、「国会前でデモを呼びかけるツイートがあった」件?
SCP-XXX-JP-2-01: そうだ。そして、同じパトカーで、また同じ田舎道に来た。そして、あんたらのところに再び来て、その男が「弁護士を呼べ」だの「任意なんですよね!任意なんですよね!」ってのではたと気づいたんだ。この並行世界は、日本が自由の国になった世界なんじゃないかって。俺は「証拠を取ってくる」って仲間を騙して、小屋の外でタバコ吸ってた奴に亡命をお願いしたら、ここについたってまでだ。
██博士: わかりました。他には何か。
SCP-XXX-JP-2-01: もしかしたらまた亡命者がでてくるかもってくらいしか。まあそうなったら、奴らにバレないように、うまく匿ってくれ。そうすれば、新たな情報が得られるだろう。
[録音終了]
分析: インタビュー内の「██君、██君、███君」の苗字は、財団の██博士、エージェント・██、███博士の苗字と一致します。これらの苗字は決して多い苗字ではありません。 -██博士
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPを直接視認することはあらゆる場合で許可されません。SCP-XXX-JPにおける作業にはロボットと自動通信を使い、SCP-XXX-JPの情報は財団外に完全に隠蔽します。SCP-XXX-JPに関するあらゆるドキュメントにおいては、オブジェクトクラスをKeterと偽装します。万が一SCP-XXX-JPが発見されてしまった場合に備え、在日米軍の秘密水力発電所を装います。
説明: SCP-XXX-JPはサイト-81██の約4km北方にある水力発電用ダムです。
サイト-81██はKeterクラスSCPの収容を専門的に行うサイトで、一部収容のために大量の電気を必要とするSCPがあったため、SCP-XXX-JPがサイト-81██と同時に建設されました。
サイト-81██の事業開始後すぐ、SCP-XXX-JPを直接視認した職員が、SCP-XXX-JPの異常性を報告し、SCPへの登録を申請しだしました。なお、財団を知らない一般人が視認した場合、この異常性は感じ取れないことが判明しています。報告された異常性は、以下のようなものでした。
- SCP-XXX-JPがサイト-81██の職員の仕事中の姿をプロジェクタで投影したように表示した。
- SCP-XXX-JPが勝手に一定な間隔で放水した。これを和文モールス信号で訳すと「ザ イ ダ ン ガ ワ タ シ ヲ ジ ユ ン シ ヨ ク サ セ タ」となった。詳しくはインタビュー記録-XXX-JP-01を参照。
- SCP-XXX-JPが破裂したが、有機生物のように修復した。
- SCP-XXX-JPの減勢工が放水式から跳水式に突然変わり、その数分後また放水式になった。
- SCP-XXX-JPの水位が下がった際、中から無いはずの村が発見された。
この報告は全て虚偽のものであることが判明しています。ですが、SCP-XXX-JPに認識災害的異常性があることと、一連の異常性が収束するかもしれないという希望的観測により、SCP-XXX-JPのSafeでのSCP登録が認可されました。
しかし、登録後もSCP-XXX-JPの異常性は収束せず、Keterへの再分類が申請され続けました。これは、以下のようなものでした。
- 同様の認識災害がある財団所有のダムが世界中(ブラジル、イラク、パラオ、月面、バチカン市国2)で発見された。詳しくはインタビュー記録-XXX-JP-02を参照。
- 認識災害で死者が出た。
- これはユダヤ・フリーメイソン・イルミナティの陰謀が含まれている。
- 再分類申請が通らないのは財団上層部がSCP-XXX-JPのミーム汚染を受けているからである。
- Keter専門のサイト-81██が収容しているのだからKeterでないとおかしい。
- 嫌な予感がする。
これらの報告は全て虚偽でした。しかし、異常性の収束が見込めるという理由により、再分類の実施が決定しました。
その後一切の異常性の報告とオブジェクトクラスへの異議は発生していません。
補遺1:
インタビュー記録-XXX-JP-01
対象: エージェント・███
インタビュアー: ███博士
付記: エージェント・███はSCP-XXX-JPの放流について異常性を報告しました。
<録音開始>
███博士: じゃあ、インタビューを始めさせて頂くが、あなたはどのようにしてこの異常性を確認したのか?
エージェント・███: エージェント・██が異常性があるって言ってたから、自分も見ておこうと思って、ダムに向かったんだ。すると、ダムの水がピューピュー噴いていた。その時放水予定なんてなかったのは知ってたし、そもそも放水するほど水もなかった。とりあえず持ってたICレコーダーを取り出して、それを撮ったんだ。
███博士: なるほど。エージェント・███: その音声を持ち帰って、その放水パターンを検証してみたんだ。すると「財団が私を殉職させた」になったんだ。
███博士: …幾つか質問いいかい?
エージェント・███: はい。
███博士: まず、そのとき放水する予定はあったぞ。ついでに言うと、大雨で満水だよ、ダム湖は。
エージェント・███: そ、それは…そう、ダムがやった認識災害だ!これも異常性の一部だ!
███博士: あと、防犯カメラがダムに設置されててね、それを再生したら、君は居て放水はしていたがパターンを持って放水していた事実はなかった。
エージェント・███: きっとこのダムの異常放水は記録機器では記録できないんだ、そうだ。
███博士: ICレコーダーで記録できてたじゃないか。もっともその音声はパターンのある放水のような音は記録されてないがね。
エージェント・███: …ダムが言ってたんだ…
███博士: え?
エージェント・███: …ダムが、どうやってでも…異常性をみんなに伝えろって…
<録音終了>
終了報告書: この後、エージェント・███は記憶処理が行われました。
インタビュー記録-XXX-JP-02
対象: ██博士
インタビュアー: ███博士
付記: ██博士はSCP-XXX-JPの異常性が世界中であると主張し、Keterへの再分類を要求している。
<録音開始>
███博士: インタビューを始めさせて頂きます。まず、その異常性をどのように発見されたのでしょうか。
██博士: ブラジルに旅行していた時、ホテルが土壇場で止まれなくなって、現地の財団職員の友人の家に泊めさせて貰ってたんだ。
███博士: その職員とは何という名前ですか?██博士: ████ ████だ。まあそれはいい。その時、████が、「ここ一週間、職員がサイト-55██の付属ダムの異常性をやたら主張している。そちらでそのようなことはないか?」と言ったんだ。俺はそれで、異常性が拡散されているのではないかと気づいた。それで2人で調べてみたら、なんとイラクやパラオ、月面にバチカンでも同じ事象が確認された!
███博士: …あの…その████ ████さんですけど、そんな人物財団には存在しませんよ。
██博士: え?
███博士: ついでに言うと、サイト-55██には付属ダムはありませんし、イラクやパラオ、月面、バチカンには財団所有のダムはありません。月面とバチカンに関しては、川すらありませんよ。
██博士: じゃ、じゃあ…現実改変が起こったんだ!俺は、正しいことを言ってるんだ!
███博士: 現実改変が起こったならサイト-81██のダムの存在だって消えているはずでしょう。
██博士: …ダムが言っていた…
███博士: はい?
██博士: …なんとかして…俺をKeterにしろと…
██博士 お願いだダムは危険だ今すぐKeterにしろ一般人も入れるな職員も入れるな
[██博士は同様のことを数分間言い続け沈静化した]
<録音終了>
終了報告書: この後、██博士は記憶処理が施されました。
補遺2: 上流の水源が枯渇したこと、サイト-81██の電力確保の目処がついたこと、SCP-XXX-JPが老朽化したことから、SCP-XXX-JPの解体が決定されました。解体はドローンと爆薬による遠隔操作的手法で行われる予定です。残留ミーム汚染の影響を鑑みオブジェクトクラスはKeterで続行されます。
補遺3: ██川下流付近にあるサイト-81██、サイト-81██、サイト-81██の認識障害が集団的に発生しました。これにより、Keter/EuclidクラスSCPであるSCP-███-JP、SCP-███-JP、SCP-███-JP、SCP-███-JP、SCP-███-JP、SCP-███-JP、SCP-███-JPが事実と反してNeutralizedに再分類され、解放されてしまいました。この内SCP-███-JP、SCP-███-JPは現在も再収容に至っていません。
SCP-XXX-JP解体工事に携わった職員は、SCP-XXX-JPの粉塵が大量に川の中に入っていた可能性があると主張しています。
SCP-XXX-JPが有った地域はエリア-81██に指定します。██川下流に居住していた経験がある、もしくは██川下流のサイトで勤務していた職員は全員Eクラス記憶処理が施された後解雇されました。
SCP-XXX-JPのミーム汚染は現在も残留している可能性が指摘されています。SCP-XXX-JPについて、本当にKeterであることが日本支部理事会によって宣言されました。
補遺4:
SCP-XXX-JPをNeutralizedに再分類する。これは理事命令である。 -日本支部理事 ██
拒否する。O5 █を直ちに解任させ、記憶処理の後解雇する。 - 日本支部理事 █
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-2は、発見され次第、財団エージェントによって破壊されますが、保管のために20個のSCP-XXX-JP-2がサイト-81██内に保存されます。
説明: SCP-XXX-JPは物品/人に発生するミームです。████/██/██、アメリカ合衆国████████工科大学で、「hello, world」があちこちにあるという事実が財団の目を引き、収容されました。当時、████████工科大学では、あちらこちらの物体に「hello, world」と印字され、学内にいる人間が「hello, world」と発生し続けていました。財団は総力を挙げ、ミームの破壊を行うことに成功しました。また、直前に████████工科大学で行われた回線整備と何かしらの関係があるのではないかと考えられています。
SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JPのミーム拡大(以下、SCP-XXX-JP-1)を認識することで感染します。SCP-XXX-JPの影響を受けた物品(以下、SCP-XXX-JP-2)は2つの異常性を発現します。1つ目の異常性は、何らかの手段を用いて、「hello, world」という文字列を表現しようとすることです。これは可能な場合に限りComputer Modern[[footnot]]ドナルド・クヌースの開発したフォント。METAFONTでデザインされている。[[/footnot]]に酷似した字体で表現されます。また、この「hello, world」の記述を破壊することで、異常性を無効化することが出来ます。SCP-XXX-JP-2の2つ目の異常性は、ミーム汚染を広げようとすることです。SCP-XXX-JP-2は何らかの手段を用いてSCP-XXX-JP-1を発信します。
SCP-XXX-JP-1の内容は催眠やハッキングなど、物品/人の"脆弱性"を突くためものと考えられています。物品/人の強い拒否意思があれば、SCP-XXX-JP-1によってSCP-XXX-JPに感染することはありません。例として、人間の意思、コンピュータのファイアウォール機能などによって感染を防ぐことが出来ます。
実験記録XXX-JP
日時:████/██/██
実施方法:財団が所有しているSCP-XXX-JP-2の内の1つを、LANケーブルでDebian Linuxをインストールした███社製コンピュータと接続した。
結果:標準出力で、「hello, world」と表示された。
分析:接続しただけなのに、なぜだ? - ██博士
日時:████/██/██
実施方法:財団が所有しているSCP-XXX-JP-2の内の1つを、IEEE 1394ケーブルでWindows 98をインストールした███社製コンピュータと接続した。
結果:MS-DOSプロンプトが立ち上がり、「hello, world」と表示される。IEEE 1394ケーブルを抜き、MS-DOSプロンプトを閉じると、異常性が確認されなくなった。
分析:ケーブルを利用し、未知の脆弱性を突いているのかもしれない。 - ██博士
日時:████/██/██
実施方法:SCP-XXX-JPに感染したコンピュータ(███社製)にマウスケーブルを挿し、もう片方の端子を紙粘土でうずめた。
結果:紙粘土はしばらくして変化し、表面に「hello, world」という文字列を描いた。字体はComputer Modernに酷似している。
分析:人間もSCP-XXX-JP-2になり得ることが判明した。意味不明な発声はSCP-XXX-JP-1だろうか。 - ██博士
日時:████/██/██
実施方法:SCP-XXX-JPに感染したコンピュータとプリンターをIEEE 1284プリンターケーブルによって接続した。
結果:プリンターは絶えず「hello, world」という文字列を印刷し続けるようになった。印刷された文書を全て破壊することで異常性を失った。
分析:生成された「hello, world」という文字列を破壊することで異常性を失うようだ。 - ██博士
日時:████/██/██
実施方法:SCP-XXX-JPに感染したコンピュータと、██社製アンチウィルスソフトを導入したPC(██社製、Windows 98)をUSBケーブルで繋いだ。
結果:感染が起こらなかった。
分析:ファイアウォールが感染を抑止する可能性がある。 - ██博士
日時:████/██/██
実施方法:SCP-XXX-JPに感染したコンピュータにUSBケーブルを挿し、もう片方を、完全な日本語話者であるD-XXX-JP-1の片手に握らせた。実験はガラス越しに観察することが出来る完全防音の部屋に、録音装置を設置して行った。
結果:録音装置は「hello, world」という傷が発生し、破壊されたため、映像を読唇術の心得がある職員に視聴させ、検証した。D-XXX-JP-JP-1は流暢なアメリカ英語で、「hello world」と繰り返し発声した。また、D-XXX-JP-1は意味不明な発声を1回行った。「hello world」の発声を強制的に制止すると異常性を失った。
分析:人間もSCP-XXX-JP-2になり得ることが判明した。意味不明な発声はSCP-XXX-JP-1だろうか。 - ██博士
日時:████/██/██
実施方法:SCP-XXX-JPに感染したD-XXX-JP-2と感染していないD-XXX-JP-3を同じ部屋に置いた。実験はガラス越しに観察することが出来る完全防音の部屋に、録音装置を設置して行った。
結果:D-XXX-JP-2は流暢なアメリカ英語で、「hello world」と繰り返し発声した。また、D-XXX-JP-2は意味不明な発声を1回行った。その発声の後、D-XXX-JP-3が流暢なアメリカ英語で「hello world」と繰り返し発声した。D-XXX-JP-2、D-XXX-JP-3とも、「hello world」の発声を強制的に制止すると異常性を失った。
分析:人間同士でも感染することが確認された。 - ██博士
日時:████/██/██
実施方法:SCP-XXX-JPに感染したコンピュータにUSBケーブルを挿し、もう片方を、完全な日本語話者であるD-XXX-JP-3の片手に握らせた。D-XXX-JP-3には、SCP-XXX-JPの概要を大まかに伝え、感染しないよう努力することを求めた。実験はガラス越しに観察することが出来る完全防音の部屋に、録音装置を設置して行った。
結果:D-XXX-JP-3はなんら異常性を示さなかった。
分析:人間の意思も感染を抑止するようだ。 - ██博士
補遺XXX-JP-1:SCP-XXX-JPの亜種と見られる、SCP-XXX-JP-A "Fibonacci"がイタリア・ピサの動物園で発見されました。SCP-XXX-JP-Aはウサギ目(Lagomorpha)の生体にしか感染せず、対象を不死身にし、1日に1度男女1匹ずつ出産するようになることで、フィボナッチ数列を計算するものです。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81█のヒト型生物収容室に収容されます。SCP-XXX-JPには気体漏れの無い特注の防護服を着せます。また、万が一に備え、SCP-XXX-JPの食品・生活必需品の運搬にはDクラス職員を用います。SCP-XXX-JPの収容違反が発生した場合、用具庫から鞭を持ち出し、SCP-XXX-JPを叩いてください。
説明: SCP-XXX-JPは30代の人間型SCPです。SCP-XXX-JPが通っていたSMクラブの「女王様」が次々とマゾ側に転向したことが財団の目を引き、SCP-XXX-JPが通っていたSMクラブに潜入したエージェントにより収容されました。
SCP-XXX-JPの特徴は、呼吸の際に特殊な気体(以下、SCP-XXX-JP-1とする)を発生させることです。SCP-XXX-JP-1は、吸引者の被虐に対する幸福感と不快感の感覚が逆転させる効力を持ち、SCP-XXX-JPもまたその影響下にあります。SCP-XXX-JP-1は1時間以上の連続した吸引により効果が発生します。
SCP-XXX-JPの異常性が発現したのは20█年前後であることが本人からのインタビューで判明しています。
以下のファイルは
レベル3セキュリティクリアランス
が必要です。お待ちください。
許可されました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81█に収容されます。SCP-XXX-JPの定期的な監視にはDクラス職員を用います。また、偽のSCP-XXX-JP収容ドキュメントを制作し、Dクラス職員に読ませることで、後述のSCP-XXX-JPに対し軽蔑心を与えます。
説明: SCP-XXX-JPは50mm×50mm×50mmのガラス球体の形をしたSCPです。SCP-XXX-JPの半径約3m以内に近づいた人物はSCP-XXX-JPを30代の男性であると認識するようになります。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在収容できていません。SCP-XXX-JPが発生した場合、財団のエージェントがすぐに現場に赴き、目撃者にAクラス記憶処理を施します。
説明: SCP-XXX-JPは日本の職場や学校などの人が集まる場所で発生します。SCP-XXX-JPは不定期で発生し、約1年間発生しない場合もあれば、2日連続で発生する場合もあります。
SCP-XXX-JPが発生すると、現場にある黒板・ホワイトボード・紙等に、日本語で、「下の畑に居ります」と書かれます。その書き込みが発見された数分後、現場の「下」に人間の死体が発見されます。この死体は、日本の詩人宮沢賢治氏の作品を軽蔑したり、その意図を汲まなかった人間のようです。また、死を目撃することは出来ず、その死因も不明です。
「下の畑に居ります」とは、宮沢賢治氏が畑に降りて農作業する際に、日常的に書き残していた伝言です。
補遺: SCP-XXX-JPの事件記録
日付: ██/█/█
発生場所: 茨城県██市立██中学校
「下の~」の記入位置: 2年█組の黒板。
概要: 真下の第一学習室から国語教師の死体が発見されました。教師は一風変わった「銀河鉄道の夜」の解釈をした授業を行うことで有名でした。
日付: ██/█/█
発生場所: 東京都██区の映画会社██
「下の~」の記入位置: ██部の黒板。
概要: ██の社長である████氏が下の倉庫で死亡しているのが発見されました。██は「春と修羅」の映画化を行うことを企画していました。
日付: ██/█/█
発生場所: 大阪府大阪市██区の商社██
「下の~」の記入位置: ██部の黒板。
概要: 外食部部長の████氏が下の倉庫で死亡しているのが発見されました。██氏は「注文の多い料理店」をモチーフとしたファミリーレストラン「山猫軒」を企画していました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP-J
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-Jは、人型SCPです。SCP-XXX-JP-Jの「子分」であるSCP-XXX-JP-J-A-1,SCP-XXX-JP-J-A-2,SCP-XXX-JP-J-A-3(以下、SCP-XXX-JP-J-A群)と伴にサイト-█に収容されます。SCP-XXX-JP-J及びSCP-XXX-JP-J-A群には財団の存在と自らの状況についての全てが通告され、財団内のネットワークに繋がったパーソナルコンピュータが与えられます。SCP-XXX-JP-Jを怒らせることは可能な限り避けてください。また、SCP-XXX-JP-Jの要求には素直に応じてください。さもないと、GH-クラスシナリオを引き起こす危険性があります。
説明: SCP-XXX-JP-Jは東京都██区の高等学校で発見されました。SCP-XXX-JP-Jの「子分」である一人の真面目な少年が、不良行為少年のコミュニティ内での地位を急激に上げたことから財団の目を引き、高校に潜入していた職員により収容されました。このSCP-XXX-JP-Jの「子分」は、周囲の不良行為少年と共にクラスD記憶処理がなされました。
SCP-XXX-JP-Jは人間相手のケンカに負けることがありません。また、SCP-XXX-JP-Jは、接触した人物を「子分」として指定することができます(以下SCP-XXX-JP-J-A)。SCP-XXX-JP-J-AはSCP-XXX-JP-Jと同様にケンカに負けることがありません。
SCP-XXX-JP-J及びSCP-XXX-JP-J-Aは非常に凶暴で、一旦怒らせるとGH-クラスシナリオを引き起こす危険性があります。
アイテム番号: SCP-XXX-JP-J
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-Jは、ミーム型SCPですが、感染した人間の脳を利用し、意思形成を行っているようです(以下この人格をSCP-XXX-JP-J-1とする)。財団が意図的に感染させたSCP-XXX-JP-Jの感染者であるDクラス職員、SCP-XXX-JP-J-A-1,SCP-XXX-JP-J-A-2,SCP-XXX-JP-J-A-3(以下、SCP-XXX-JP-J-A群)はサイト-█に収容されます。SCP-XXX-JP-J-A及びSCP-XXX-JP-J-1には「財団はあなたたちに屈服している」と通告されます。
監視や掃除などの身の回りの当番はDクラス職員が行います。Dクラス職員には、SCP-XXX-JP-Jの表向きのドキュメントを読ませ、恐怖感を煽ります。
財団内のネットワークに繋がったパーソナルコンピュータが与えられます。SCP-XXX-JP-Jの維持のため、SCP-XXX-JP-J-A群はパーソナルコンピュータを使用し、SCP-XXX-JP-Jの表向きのドキュメントの作成・保守を行うよう求められます。
説明: SCP-XXX-JP-Jは茨城県██郡の高等学校で発見されました。SCP-XXX-JP-J-1の「子分」である一人の真面目な少年が、突然、制服を着崩す、授業を妨害する、学校の壁に「████参上!」と落書きするなどの非行行為を行うようになったことから財団の目を引き、高校に潜入していた職員により収容されました。このSCP-XXX-JP-J-1の「子分」は、周囲の目撃者と共にクラスD記憶処理がなされました。
SCP-XXX-JP-J-1は、接触した13歳からを18歳の人物を「子分」として指定することができます(以下SCP-XXX-JP-J-A)。SCP-XXX-JP-J-Aは謎の男性を視認するようになり、その男性をSCP-XXX-JP-J-1と認識して、尊敬するようになります。SCP-XXX-JP-J-Aは、この男性とコミュニケーションを取ることによって、SCP-XXX-JP-J-1と対話することができます。認識する男性の挙動は、SCP-XXX-JP-J-Aが複数いても一致します。また、SCP-XXX-JP-J-Aは凶暴な性格となります。
SCP-XXX-JP-J-1とSCP-XXX-JP-J-A群はSCP-XXX-JP-J-1を実際以上に強いと認識しています。しかし、SCP-XXX-JP-J-1の精神は非常に脆く、自尊心の低下が確認されるとSCP-XXX-JP-J-Aが一人ずつ回復します。SCP-XXX-JP-J-Aが一人もいなくなると、意思形成を行う脳が消えてしまい、結果SCP-XXX-JP-Jは消えてしまうので、財団はSCP-XXX-JP-Jの記事をSCP-XXX-JP-J-A群に任せ、誇張された記事を読んだDクラス職員が畏怖をもって管理することにより、保護を行っています。
収容違反が起こった場合、SCP-XXX-JP-J-Aを60dB以上の声で怒鳴ってください。SCP-XXX-JP-J-A及びSCP-XXX-JP-J-1は硬直し、一時的にですが職員の言うことを聞くようになります。