記事の書き方もわからんのでちょっと練習してみます。
とりあえずタブの使い方は覚えたぞ。
リンクはこんな感じでいいのかな?
→間違ってたわ。
記事進捗
観測者を選別する箱…SCP-058-JP
ぺったんこカー…レビュー中
「直線」…イマイチ面白い現象にならんので保留中
ブナマツ戦争…とりあえず機能を一つに絞ってみる方向で。
アイデア
触ると骨が入れ替わる骨格標本
→扱い超めんどくさそう。
4ヌクレオチドコドンによる情報伝達を行うRNA群
→簡潔に説明できる気がしない。したところで不思議感あんまりないかも……
形態変化してるんだけど変化した本人以外変化していることを絶対に認めてくれない物質変換器
→どうやって収容するんでしょうか。
巻き付く力が超強い朝顔
→夏休み中にはなんとか……
赤色の中飛び回って女の子守るヒーロー
→Tale臭くなりそう。
アイテム番号: SCP-058-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-058-JPはサイト-8181のアイソトープ研究区画にある耐ガス小型実験室-██に設置されています。SCP-058-JPの実験を行う前に、実験に携わる職員、記録機器全てに収束前のSCP-058-JP-1の映像記録を閲覧させて下さい。閲覧後、SCP-058-JP-1の映像記録に変化をもたらした事物を見つけた場合、実験を中断し██研究員に連絡をして下さい。
収束前のSCP-058-JP-1はサイト-8181の小動物飼育室にて飼育を行っています。一般的な猫に与えるものと同様の餌を一日二回与えるようにして下さい。実験により収束したSCP-058-JP-1は、終了処分を行って下さい。
SCP-058-JP-2であることが発覚した事物は全て資料-058-█のリストに記載されます。性能検査の結果に問題がないようであれば、特別な収容は必要ありません。
実験の際、放射性物質を取り扱います。Cクラス以上の職員は実験を行う前に必ず一般的な放射性物質の取り扱い講習を受講して下さい。また、SCP-058-JPの起動時には青酸ガスが発生します。実験中SCP-058-JPを直接取り扱う職員は全員ガスマスクによる防備を行って下さい。
説明: SCP-058-JPはガス噴射装置が取り付けられた50cm立法の箱です。ガスの噴射口は箱内部に向けて取り付けられており、装置に付属する検出器が電離放射線を検知すると箱内部にシアン化水素(以下、青酸ガス)が充満するよう設計されています。箱は腐食耐性の強い合金を材料として作成されており、上部にある観音開きの蓋を開くことでSCP-058-JPの内部に物を入れることができます。
SCP-058-JPの特性は内部に猫科の動物を入れて蓋を閉め、検出機付近に一定量のラジウム1等の放射性物質を設置することで発動します。この操作により、箱内部の動物は「青酸ガス中毒で死んだ状態2」と「ガスが噴出されず生存した状態」が完全に重なりあった状態のSCP-058-JP-1へと変化します。
SCP-058-JP-1がもつ「死んだ状態」と「生存した状態」は、いずれも変化前の猫科の動物に酷似した形状をしており、胴体を共有する形でそれぞれ上下反対に重なり合っています。「生存した状態」の方が歩行動作を行うと、「死んだ状態」の方は腹部を上に向け、足と尾を地面に向かって垂れ下げたような形で「生存した状態」の歩行動作に追従します。「生存した状態」の方は「死んだ状態」の足や尾が身体に接触することを時折気にする素振りを見せることから、二つの状態は物理的に接続されているものと推測できます。DNA解析の結果、SCP-058-JP-1の遺伝情報は変化前の情報と完全に一致しました。SCP-058-JP-1の「生存した状態」の方が何らかの原因により死亡した場合、二種の「死んだ状態」が重なりあった状態で存在しつづけます。
現在、SCP-058-JP-1がもつ二つの状態を分離する方法は解明されていません。SCP-058-JP-1はある特定の事物による干渉効果により、片方の状態に収束することが判明しています。収束したSCP-058-JP-1の個体に関する写真、映像等の記録情報も同時に収束した方の状態へと変貌し、収束しなかったもう片方の状態は完全に消滅します。この特性は、当時サイト-8181の小動物飼育室の給餌担当として新任したDクラス職員D-058-██がSCP-058-JP-1の飼育区画を目視した直後、飼育中のSCP-058-JP-1がすべて「死亡した状態」あるいは「生存した状態」のどちらかに収束したことで発覚しました。その後の実験により、SCP-058-JP-1の状態を収束させることができる事物(以下、SCP-058-JP-2)として人間2人(D-058-██含む)、カメラ5台、ビデオカメラ3台、スキャナー1台、三毛猫1匹、スマートフォン2台、シンチレーション検出器1台を発見しています。
SCP-058-JP-1の写真の閲覧や音声記録の再生等による間接的な干渉を行った場合でも、SCP-058-JP-2はSCP-058-JP-1の状態を収束させる事が判明しています。SCP-058-JPの生成物であるSCP-058-JP-1の状態に変化をもたらす事ができる以上、SCP-058-JP-2もSCP-058-JPから何らかの形で影響を受けているのではないかという推測を立てることが出来ます。しかし、SCP-058-JPと一切接触のなかった事物までもがSCP-058-JP-2として機能する記録3もあり、SCP-058-JP-2発現のメカニズムは一切不明です。
補遺: ████年██月██日、学術論文誌「Nature」に投稿した論文が査読以前にリジェクトされたと、████大学の理学研究科██研究室に所属するポストドクター(現██研究員)がfacebookに愚痴を投稿したことがきっかけでSCP-058-JPは回収されました。調査の結果、SCP-058-JPは██研究室に他の試験機器の代わりに誤納入された事が判明しています。納品元は「科学と教育の██」と記載されていましたが、この団体の特定には至っていません。投稿された当時の論文は現在「実験記録058-JP-A」として保存されており、セキュリティクリアランス1以上の職員は閲覧が可能です。
以下にSCP-058-JPの実験記録の概略を記します。詳細な記録は各実験記録を確認して下さい。
実験記録058-JP-A
説明: SCP-058-JP発見の契機となった学術論文誌への投稿論文です。タイトルは「シュレディンガーの猫の実験によるコペンハーゲン解釈の正当性の証明」となっており、SCP-058-JPにより生成されたSCP-058-JP-1に関する詳細な観察記録が記されています。この論文内容が評価され、当時ポストドクターであった██は財団研究員として迎え入れられました。
実験記録058-JP-B
説明: SCP-058-JP-1に変化する試料を調査した実験記録群です。試料として猫、犬、モルモット、植物、██の幼児等を使用しましたが、SCP-058-JP-1に変化したのは猫科の動物のみであることが判明しています。現在、実験記録058-JP-Bに関する追加実験の申請は許可されていません。
実験記録058-JP-C
説明: SCP-058-JPの青酸ガス噴射条件を調査した実験記録群です。これらの実験により、SCP-058-JP-2の干渉がない限り、蓋を開けた状態では青酸ガスが発生しないことがわかりました。
メモ: ██日放置してもラジウムがα崩壊しないのは確率的に考えても殆どありえないのだが…
実験記録058-JP-D
説明: SCP-058-JP-2に関する実験記録群です。最初にSCP-058-JP-2であることが発覚したD-058-██の身体調査記録や、次に発見されたSCP-058-JP-2である████社製のカメラの分解調査、D-058-██の任期満了直前に行われたCクラス以上のスタッフ全員に対するSCP-058-JP-1視認調査4等の記録もこのカテゴリにまとめています。現在のところ、SCP-058-JP-2はSCP-058-JP-1の状態を収束させること以外で特異な点は見当たりません。
実験記録058-JP-E
説明: SCP-058-JP-1に変化せず、ガス中毒で死亡した三毛猫の試料058-JP-██に関する調査記録です。現在のところ通常の条件下でSCP-058-JP-1に変化しなかった猫科の動物は試料058-JP-██以外にいないことから、試料058-JP-██自体がSCP-058-JP-2であった、という結論を下しました。
実験記録058-JP-F
説明: サイト-81██に設置してある加速器を利用し、SCP-058-JPの検出器部分にX線照射を行った実験記録です。実験により「100%放射線が発生している」状況下では、SCP-058-JP-2の干渉有無にかかわらず蓋を開けた状態でも青酸ガスが噴射されることがわかりました。また、この状況下では蓋を閉めてもSCP-058-JP-1は生まれず、試料の動物はガス中毒で死亡します。
メモ: 確率的な動物を作り出すくせに、起動条件は1か0なんだな。
アイテム番号: SCP-028-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-028-JPはサイト-8181の物品保管庫-██に設置された木製キャビネットに収容されています。キャビネットの開閉には、セキュリティクリアランス1以上の職員による許可と、精神鑑定による正常な意識レベルであることの証明が必要です。万が一意図せずSCP-028-JPに乗り込んでしまった職員がいる場合、乗車から約40分経過後にSCP-028-JPの外から催眠処理を行い、下車するよう促して下さい。
説明: SCP-028-JPは縦方向に潰されたコンパクトカーです。幅は2.7cmと非常に薄く、ほぼ平面に近い形状をしています。こうした形状にもかかわらず、SCP-028-JPは支えなしでも常に直立状態を保ちます。平面の前方はトヨタ・iQのフロント部、後方はマツダ・デミオのリア部に類似した形状をしており、このことからSCP-028-JPは2台の潰れたコンパクトカーが接続されているものと推測されていますが、現在のところ分離には成功していません。前方、後方いずれもナンバープレートは取り外されており、所有者の特定には至っていません。
SCP-028-JPは平面に近い形状をしていますが、飲酒や催眠、薬物投与などにより意識レベルが低下している者がSCP-028-JPを見ると、潰れていない乗車可能な一台の白い4人乗りコンパクトカーであると誤認します。このコンパクトカーは前述の二車種とは異なる形状をしており、未知の車種であることが判明しています。
SCP-028-JPを誤認した者はSCP-028-JPに乗車することが可能です。この時、外部からは対象の人物がSCP-028-JPの中に吸い込まれるようにして消失したように見えます。SCP-028-JPに乗車した人間は、運転知識、免許の有無に関わらず運転動作を行おうとします。
SCP-028-JPの誤認者が複数いる場合、その中の一人が運転者を務め、残りの者は助手席、あるいは後部座席に乗車します。これらの役割分担は言葉を交さずに行われ、同じ人物の組み合わせであれば必ず同じ役割を果たします。以上のことから、SCP-028-JPは誤認者に対し何らかの精神的な影響を及ぼし、乗車、運転を行うよう指示を与えているものと推定されます。SCP-028-JPから受けたと思われる精神的な影響は、意識レベルの回復と共に解除されます。しかし、SCP-028-JP乗車中は常に意識レベルが低下している必要があり、乗車中に意識レベルが回復した場合、乗務員は外圧により幅2.7cmに圧縮された形でSCP-028-JPから放り出されます。これにより運転席が空いた場合、運転席には即座に助手席の人間が座ります。助手席が空いた場合は後部座席の人間が座ります。
SCP-028-JPへの乗車時の車内の様子は乗務員に無線の音声通信機、映像通信機を取り付けることで確認することが出来ます。運転手がSCP-028-JP内部で発車動作を行うと、車内からは車が移動しているような風景が見えますが、SCP-028-JP自体が移動することはありません。
SCP-028-JPの発車後、車内では紺色のコンパクトカー(こちらも車種不明。以下、SCP-028-JP-1)との追突事故が発生します。SCP-028-JPの外観が2台のコンパクトカーで構成されていることから、この現象はSCP-028-JPの形成と関わっているのではないかと思われますが、現在のところ関連性は不明です。
SCP-028-JP発車後の車内で発生する現象は以下のように変遷します。
発車後の時間 | 車内で発生する現象 |
---|---|
0~25分 | 車内からは道路を走行しているように見えます。車窓の風景は常に夜中で、左手がガードレールにより仕切られた崖、右手には森が広がっています。約100m間隔で電灯が設置されており、対向車はこれまでの実験では一度も確認できていません。車速は時速60km前後を保ち、外部からの催眠指示によるブレーキ、アクセル等の操作は効きません。運転手による発車動作以後、SCP-028-JPの誤認現象は一時的に発生しなくなります。 |
26~33分 | 車内後方よりSCP-028-JP-1が接近してきます。SCP-028-JP-1の車速は相対的な位置関係から時速約110km程度と推測されます。SCP-028-JP-1には運転手とみられる人物が一人だけ乗車しています。 |
34~35分 | 前方に信号が出現します。信号は常に赤信号を示しており、運転手は信号に従い停車動作を行います。 |
36分 | SCP-028-JP-1がSCP-028-JP後方部に追突します。SCP-028-JP-1がブレーキをかけた様子はなく、ほぼ接近時同様の速度で追突してきます。車内に発生する振動は軽度である一方、追突してきたSCP-028-JP-1は大破しており、SCP-028-JP-1の運転席に座る人物はハンドルから出てきたエアバッグに顔を埋めた状態で動きません。 |
37~59分 | SCP-028-JP-1の運転手と名乗る声から救援要請が届きます。この間、SCP-028-JP-1の運転手とみられる人物は運転席から微動だにせず、声だけが車内に響きます。救援要請の声は何度も繰り返し発せられ、徐々に大きく、深刻な声に変化していきます。音量と声の深刻度は43分にピークを迎え、その後59分までの間は徐々に小さく、か細い声に変化していきます。 |
1時間~ | 突如として車内前方、SCP-028-JP-1後方よりそれぞれ2本の強い光が差し込み、強い衝撃とともにそれまでの乗務員は消失します。乗務員に取り付けた音声記録装置や映像記録装置も同時に消失し、無線で通信を行っていた場合は通信が途絶えます。その後、SCP-028-JPの誤認現象が再開します。 |
35分の停車動作以後は乗務員をSCP-028-JPから下車させることが可能です。下車させる方法は外部からの催眠による指示がありますが、乗務員が自発的に下車する場合があります。これは37分以後のSCP-028-JP-1の救援要請に従った結果であると推測されています。
補遺: ████年██月██日、秋田県██市のスクラップ工場にて突如として若い女性が現れたことで、SCP-028-JPは発見されました。当初は女性をSCP-028-JPとして調査を進めていましたが、インタビューの結果スクラップだと思われていた鉄塊をSCP-028-JPとして認定、収容しました。女性とスクラップ工場の関係者にはAクラス記憶処理を施しました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██として建造された高さ25mのドーム内に存在しています。SCP-XXX-JPの周囲では常に小規模な化学反応が発生しています。平時は空調機によるドーム内空気組成が常に一定となるよう管理を行って下さい。
説明: SCP-XXX-JPは全長20mの黒い円筒と推定されています。円筒半径は均一で、地面に対し垂直に伸びています。SCP-XXX-JPの相対的な円筒半径は常に一定で、どの距離からSCP-XXX-JPを観測した場合でも計測結果は半径0.5mmとなります。相対的な全長は距離により変化するため、遠距離から確認した場合は巨大な円筒のように見えますが、近距離で確認すると極めて細長い円筒が直立しているように見えます。こうした特性のため、実際の円筒半径を計測する試みは全て失敗しています。また、SCP-XXX-JPの表面には光沢、陰影が一切存在しないため、肉眼だけでなく画像処理による解析でも円筒としての奥行きを確認することが出来ません。
SCP-XXX-JP
補遺:
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の鉄柵内部に収容されています。これはSCP-XXX-JPの収容以上に外部の人間のSCP-XXX-JP内部への立ち入りを禁止する目的が強いため、鉄柵には10m間隔で「私有地により立ち入り禁止」の看板を立てかけ、監視カメラによる侵入者監視を行ってください。
サイト-81██の職員は毎朝午前4時から6時にかけてSCP-XXX-JPの周囲を見回り、鉄柵外でSCP-XXX-JPが引き起こす現象が発生していないかどうかの確認を行って下さい。鉄柵外で現象を目撃した場合、影響範囲の調査後鉄柵の拡張工事を行って下さい。
説明: SCP-XXX-JPは青森県██群北部に存在するブナ林とマツ林の総称です。ブナ林とマツ林は隣接しており、SCP-XXX-JP東側にブナ林、西側にマツ林が広がっています。SCP-XXX-JP内部のブナ、マツはいずれも一般的なそれらと遺伝的な相違点は存在しません。
SCP-XXX-JPのブナとマツは互いの生息範囲を広げるため、100年以上にわたり互いの木々を攻撃しつづけています。SCP-XXX-JP内部では約5日間隔で午前4時頃、SCP-XXX-JP内部に立つブナ、またはマツのいずれか一本が根から抜けた状態で倒れます。倒れた木の付近には若木が一本生え始め、4時から6時の間に急速に成長し、周囲の成年樹同様のサイズになったところで成長を止めます。若木の種類は倒れた木の種類によって決定され、ブナが倒れればマツが、マツが倒れればブナが若木として生え始めます。
SCP-XXX-JPに隣接する██村にはSCP-XXX-JPをご神体とした██神社があり、SCP-XXX-JP内部のブナ、マツの分布状況が年度ごとに記録されています。██神社を中心とする██村の宗教観は、██村に数年間住み込みで研究を続ける財団職員達には発生していません。このことから、この宗教観はSCP-XXX-JPから精神的影響を受けた結果ではないと推測されます。██村ではSCP-XXX-JP内部で発生する倒れた木を焚き木や建築素材として利用する文化があり、その影響で██神社が建てられたのではないかという見解が主流です。
██神社に残された記録によると、SCP-XXX-JPは1893年にその特性を発現しはじめました。1893年以降のSCP-XXX-JPの変遷を以下に記します。
年(西暦) | 記録された現象 |
---|---|
1893年 | この年までSCP-XXX-JPは一般的なマツ林でした。ある日、SCP-XXX-JPの中央に10本ほどのブナの木が生え、代わりに同数のマツが倒れている状態を██村の樵が発見しました。当時ブナの木が倒れたという記録はなく、当初はブナの木だけがマツの木に対して攻撃特性を持っていたと推測されます。 |
1894年~1900年 | ブナの木の分布が最初の発見地を中心として徐々に拡大しています。当時の資料の図から、ドーナツ状の分布を示すマツ林と、その中央部を埋める形で生息するブナ林でSCP-XXX-JPが構成されていたことがわかります。 |
1901年 | SCP-XXX-JP内部でブナの木が倒れ、代わりにマツの木が生える現象が記録されています。この年からマツの木がブナの木に対する攻撃特性を得たものと推測できます。 |
1902年~1906年 | マツの木が攻撃特性を得たことで、ブナ、マツの分布域が徐々に変化します。それまでのドーナツ状を示していた分布から、1906年にはSCP-XXX-JPの東側にブナ、西側にマツが密集する分布に変化しています。この時点でブナ、マツの比率はおおよそ一対一で、SCP-XXX-JPをほぼ二等分した状態です。 |
1906年~現在 | ブナとマツの分布状況は1906年以降落ち着き、境界線上に小さな変化があるものの、全体的には大きな変化は発生していない状態が続いています。 |
補遺: 19██年9月██日、青森県のアマチュア民俗学研究家が郷土誌に██村にまつわる伝承を纏めた記事を投稿したことで、SCP-XXX-JPは発見されました。以後、SCP-XXX-JP及び██村をサイト-81██として指定、アマチュア研究家、及び郷土誌関係者にはAクラス記憶処理を施しました。██村住民に関しては、SCP-XXX-JPが生活、風土に強く密接していること、住民の最年少が60歳を超え、外部との接触が殆どない限界集落であることから記憶処理の実施は見送られました。現在██村には元々の住民が十数人と、数人の財団職員が暮らしています。財団職員は「限界集落に伝わる伝統的な林業を継承する脱サラ集団」というカバーストーリーのもと、現地にてSCP-XXX-JPに関する研究及び情報管理を行っています。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81XXの高電圧鉄柵内部に収容されています。これらはSCP-XXX-JPの収容以上に外部からの人間のSCP-XXX-JP内部への立ち入りを禁止する目的が強いため、鉄柵には10m間隔で「私有地により立ち入り禁止」の看板を立てかけてください。
SCP-XXX-JPは発見以後範囲を拡大させた記録はありません。しかし、収容違反が発生していないかを確認するため、月に一度Dクラス職員による鉄柵外部の歩行調査を行ってください。調査時、Dクラス職員がSCP-XXX-JP内部へ進入しようとした場合は収容違反の恐れがあります。直ちに菱山研究員への報告を行ってください。
SCP-XXX-JP-1である菱山研究員はサイト-81XX内部のMM村にてSCP-XXX-JPの研究を行っています。特別な収容は必要ありませんが、年に一度の健康診断による体調状態のチェックは必ず行ってください。病気などにより菱山研究員が死亡した場合、プロトコル"代変わり神事"を執り行います。
説明: SCP-XXX-JPは青森県??群北部に存在するブナ林とマツ林です。SCP-XXX-JPのブナ林とマツ林は隣接しており、付近に存在するMM村の住民からは約NNヘクタールの一つの林として認識されています。SCP-XXX-JP内部のブナ、マツはいずれも一般的なそれらと遺伝的な相違点は存在しません。
SCP-XXX-JP内部に人間が入り込むと、その人間はSCP-XXX-JP内部の木々に体当たりを始めます。この行為は体当たりによる衝撃でいかなる負傷を受けた場合でも止まらず、衰弱死するまで体当たりを続けます。体当たりの対象となる木はブナ、あるいはマツのいずれか一種に限られ、二種両方を無差別に攻撃することはありません。
SCP-XXX-JP内部への立ち入りが可能な人物(以下、SCP-XXX-JP-1)は限られ、現在SCP-XXX-JP-1として機能するのはMM村に存在するXX神社の神主NN氏ただ一人です。
(2004年11月追記)
12日のNN氏死去にともない、当時1N年間MM村にて実地研究を続けていた財団職員の菱山研究員がSCP-XXX-JP-1として機能するようになりました。その後の菱山研究員による立ち入り調査、及びXX神社に残された記録により判明したSCP-XXX-JP内部で発生する現象、及びSCP-XXX-JP-1として機能する人間の発生プロセスを以下に記します。
SCP-XXX-JPはブナとマツが互いの生息範囲を広げるため、200年以上にわたり互いの木々を攻撃しつづけている林です。前述のSCP-XXX-JPに立ち入る人間を操り相手の木に攻撃を加える現象もこの特性の一つと見られています。また、SCP-XXX-JP内部ではその他に以下の現象が発生します。
毎日午前4時頃、SCP-XXX-JP内部に立つブナ、またはマツのいずれか一本が根から抜けた状態で倒れます。倒れた木の付近には若木が一本生え始め、4時から6時の間に急速に成長し、周囲の成年樹同様のサイズになったところで成長を止めます。急速に成長する若木の種類は倒れた木の種類によって決定され、ブナが倒れればマツが、マツが倒れればブナが若木として生え始めます。
XX神社に残された記録によると、これらの現象は1793年に始まったとされています。1793年以降のSCP-XXX-JPの変遷を以下に記します。
年(西暦) | 記録された現象 |
---|---|
1793年 | この年までSCP-XXX-JPは一般的なマツ林でした。ある日、SCP-XXX-JPの中央に10本ほどのブナの木が生え、代わりに同数のマツが倒れている状態をMM村の樵が発見しました。当時、SCP-XXX-JPに立ち入る人間に対しての精神的影響はありませんでした。 |
1795年 | ブナの木の分布が最初の発見地を中心として徐々に拡大しています。当時の資料の図から、ドーナツ状の分布を示すマツ林と、その中央部を埋める形で生息するブナ林でSCP-XXX-JPが構成されていたことがわかります。 |
1801年 | この年からSCP-XXX-JP内部でブナの木が倒れ、代わりにマツの木が生える現象が記録されています。 |
1802年~1806年 | ブナ、マツの分布域が徐々に変化します。最終的にはそれまでのドーナツ状を示していた分布から、SCP-XXX-JPの東側にブナ、西側にマツが密集する形に変化します。分布図によれば、当時マツの総量はSCP-XXX-JP全体に対し2割前後まで減少しています。 |
1808年 | この年、SCP-XXX-JP内部に立ち入った樵が突如としてブナの木に体当たりを始める、という記録が残されています。体当たりを始めた樵は4本のブナを折った後、死亡しました。 |
1808年~1814年 | SCP-XXX-JPの規模が徐々に縮小しはじめます。1808年以降、MM村の住民はSCP-XXX-JPへの立ち入りを行わなくなったため、この期間におけるブナとマツの分布の変化は不明です。 |
1815年 | この年よりMM村の青年がSCP-XXX-JP-1として機能するようになり、以後、MM村の村民のうち一人が常にSCP-XXX-JP-1としての役割を果たすようになります。SCP-XXX-JP-1のSCP-XXX-JP内部立ち入りにより、山賊、侍、旅人と思われる多数の白骨死体、倒れたブナとマツの木を発見しています。このことから、MM村の住民がSCP-XXX-JPへの立ち入りを行わなくなった期間中に、人間への精神影響によるマツの木への体当たり現象が発現したものと思われます。 |
1816年 | SCP-XXX-JP-1主導によるSCP-XXX-JPを御神体とするXX神社が建設され、SCP-XXX-JPへの立ち入りを禁止する柵が作成されます。こうした宗教的活動はSCP-XXX-JPの特性とは関係がないことが財団職員のMM村での生活により判明しています。この際SCP-XXX-JP-1によるSCP-XXX-JPの分布調査が行われ、マツの分布がSCP-XXX-JP全体の5割程度まで回復していること、ブナ、マツの分布状況がほぼ現代と同様の形になったことが判明しました。 |
SCP-XXX-JP-1はMM村の住民に発現する、SCP-XXX-JPへの立ち入りが可能となる人物です。SCP-XXX-JP-1は1815年の最初の発現から今までの間、MM村に一人だけ存在する状態が続いています。
現行のSCP-XXX-JP-1が何らかの原因により死亡した場合、10日以内にSCP-XXX-JP-1の「代変わり」現象が発生します。「代変わり」の対象となるMM村の住民は20~40代の住民と見られ、SCP-XXX-JP-1として機能する人間は、「代変わり」期間中のある日の午前4時、SCP-XXX-JP内部へと即座に移動させられる事で確定します。
補遺: 19XX年9月XX日、SCP-XXX-JPはMM村に関するフィールドワークを行っていたXX大学の民俗学研究グループの数人がSCP-XXX-JP内部で暴走をはじめた、という通報がきっかけで発見されました。以後、SCP-XXX-JP及びMM村をサイト-81XXとして指定、SCP-XXX-JPに立ち入らなかった研究グループの人間をはじめとする事件関係者にAクラス記憶処理を施しました。MM村住民に関しては、SCP-XXX-JPが生活、風土に強く密接していること、住民の最年少が60歳を超え、外部との接触が殆どない限界集落であることから記憶処理の実施は見送られました。現在MM村には元々の住民が10数人と、SCP-XXX-JP-1である菱山研究員をはじめとする数人の財団職員が暮らしています。