larana1192
評価: 0+x

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト8141の低危険度物体収容室のロッカーに鍵をかけて保管されます。Dクラス以外の職員が着用する事は一切禁止します。実験の為使用する際はかならずDクラス職員に行わせてください。また、その際はGPS発信機を身体に取り付けてさせてください。
SCP-XXX-JP-1が出現した道路には地元の警察官に偽装した財団職員を派遣して監視を行わせてください。その際カバーストーリーとして『暴走族の検挙』『違法改造車の取り締まり』の発布を行います。

説明: SCP-XXX-JPは未知の起源を持つバイク用フルフェイスヘルメットです。一般に市販されているヘルメットと異なり、安全基準に合格したことを示すステッカーの類が一切貼られていません。

SCP-XXX-JPは人間によって着用された場合にその異常性が発現します。
SCP-XXX-JPを着用した人間は「自分は一流のライダーだ」との誇大妄想を抱くようになり、主に公道でレースやタイムアタック、スタントなどの危険な行為を繰り返すようになります。
その為、財団の調査で判明した今までの着用者のうち3割が死亡しています。

SCP-XXX-JPを着用してから短い場合で3ヶ月、長くて2年経過した場合着用した人物はSCP-XXX-JP-1と認定できる人型存在になります。
SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPを被った人間のように見える存在で、変異前の着用者と見た目や記憶、言動など全てが一致しています。
話しかけると変異前の着用者の母語もしくはそのアクセントの強い話しかけた人物の言語で会話することが出来ます。
変異について話すと当惑を示し、「何を言っているのかわからない」といった趣旨の発言をします。

SCP-XXX-JP-1からヘルメットを脱がせるとSCP-XXX-JP-1は黒い霧状の存在となって霧散します。

SCP-XXX-JP-1は着用者のバイクと共に各地の高速道路や山間部の道路(訳注:俗に言う「峠」)に出没し、通りかかった人物(以下、「挑戦者」とします)にレースをもちかけます。レースをもちかけられた対象が断った場合や逃げた場合には何も起こりませんが、レースを承諾した場合は以下の事象が発生します。
・『コース』となる場所の周辺に人型実体SCP-XXX-JP-2が出現します
・レースをしている際に警察官や通行人に見つかっても警察には通報されない
・天候の変化、野生動物の沈静化、道路上の障害物の一時的な消滅などのレースの障害となる原因の除去と思われる変化

SCP-XXX-JP-2は人型の実体で、男の見た目の物は160-185cm、女の見た目の物は150-170cmほどの身長です。
話しかけるか一定時間が経過するとランダムにレースや挑戦者について発言します。この発言の中には本人が発言していない情報も含まれることがあります。
その際の言語はSCP-XXX-JP-1と同様に、基本的にはSCP-XXX-JP-1の母語ですが、アクセントの強い外国語でも会話が可能です。
レース以外の事に関して話すとレースに集中するように促します。

レースが始まるとSCP-XXX-JP-1は非常に早いタイムでコースを走り、挑戦者とレースを繰り広げます。
その際SCP-XXX-JP-2は応援、どよめきなどの感情表現をレースの状況に合わせて行います。
レースにSCP-XXX-JP-1が勝った場合は挑戦者の健闘を讃え、SCP-XXX-JP-1やSCP-XXX-JP-2が挑戦者にアドバイスや励ましの言葉を送り、挑戦者が数kmほどコースになった道路から離れた時点でSCP-XXX-JP-1,2は消滅します。

SCP-XXX-JP-1が負けた場合、SCP-XXX-JP-1,2は非常に驚いた後に大歓声をあげて挑戦者の勝利を祝福します。
その後SCP-XXX-JP-1は未知の空間から出現させた(この際挑戦者からは「懐から出した」ように見える)、新品で箱に入った状態のSCP-XXX-JP-3を「贈り物」として挑戦者に手渡します。

このSCP-XXX-JP-3は挑戦者の願望を再現した形状やカラーリングのフルフェイスヘルメットで、SCP-XXX-JPと同じ特徴を持ちます。
SCP-XXX-JP-3を見た挑戦者はその形状やカラーリングが自身の願望に合致している為に通例非常にこれを気に入り、着用してSCP-XXX-JP-1になります。
静止を行うと強い怒りや混乱を見せ、暴力などの公序良俗に反する行為を行ってもSCP-XXX-JP-3を着用しようとします。

財団がSCP-XXX-JPを発見したのは日本国[データ削除]県警察が違法なストリートレースの摘発を行った際、SCP-XXX-JP-1からヘルメットを脱がせようとした時に起きた混乱を当該警察組織内に潜入していたエージェントが発見した事が由来です。