アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは収容時に回収された台座と共に施錠可能な低危険物収容チャンバーに収容します。不用意にSCP-XXX-JPの影響を受ける事を避ける為、実験時以外は不透明なカバーを吊るして本体を覆ってください。6ヶ月に1度、SCP-XXX-JPの台座部分が損傷していないか確認し、必要に応じて補修を行ってください。オブジェクトの台座部分への損傷や劣化を可能な限り防止する為、SCP-XXX-JPを用いた実験は現在停止されています。
説明: SCP-XXX-JPは三辺が0.7mの立方体に収まる大きさを持つ、およそ4200kgの未知の金属で構成された物体です。
SCP-XXX-JPは20██年██月██に要注意団体███████の倉庫襲撃時に放棄されていた所を発見されました。発見当時、オブジェクトの周囲は自身の異常性による影響か、激しく汚損していました。そのため、清掃した上で財団に収容されました。
SCP-XXX-JPは600mm四方、高さが平均993mmの大きさを持つコンクリート製の直方体の天面中央に未知の動力によっておよそ30mm浮遊しています。この台座は調査の結果から標準的なコンクリートで構成されており、天面を除く表面にアクリル系シリコン樹脂の塗料が塗布されていることが判明しています。また、一部欠けや傷つきなど多少の経年劣化と思われる損傷が確認されています。この損傷の一部ははSCP-XXX-JPの影響と考えられていますが、台座自体に異常性は見られません。しかし、SCP-XXX-JPを台座上から移動させる試みは現在まで有用な成果を得られていません。台座をクレーンに係留し上下逆にした場合でも、台座とSCP-XXX-JPの相対位置は変化しませんでした。
SCP-XXX-JPは常に不定の方向に向かってゆるやかに回転しており、回転に伴ってオブジェクトの形状を変化させます。この形状の変化は一定でありませんが、およそ大十二面体や正二十面体に近い形状をしていることが多く確認されています。SCP-XXX-JPの表面は滑らかな金属光沢を持っていますが、直進性の高いレーザー光を照射した実験ではオブジェクトの反対側に透過する場合や、複数箇所に分光されてレーザー光が反射することが確認できました。これらの調査から、SCP-XXX-JPは四次元における超立体ではないかという仮説が挙げられています。どのようにしてオブジェクトが現在の形状を保っているかは不明です。
SCP-XXX-JPを直接視認した人間はオブジェクトの異常性に晒されます。この異常性はカメラを通した映像、静止画、写真では現れませんでした。SCP-XXX-JPの異常性は、視認する時間の長さによって、以下のように症状が進行していきます。
暴露開始から5分未満: 被験者は次第にリラックスした状態になり、質問や命令に対して非常に従順になります。また、異常性を受けた対象はSCP-XXX-JPに対し「素晴らしい芸術作品だ」「神々しい」「もっと近くで見たい」といった賞賛の言葉を述べるようになります。 SCP-XXX-JPを被験者に視認できない状態にするとこの異常性は即座に改善されます。この状態の被験者に対してSCP-XXX-JPに対して質問した所、短期間の健忘症のような症状を示しました。
暴露開始から5~10分: 被験者はよりオブジェクトを褒め称えるようになり、可能であれば被験者はSCP-XXX-JPに接近しようと試みます。被験者に対して質問や命令を行うと暴露開始時と同様に従順ですが、その見返りとしてSCP-XXX-JPへの接近や接触を求めるようになります。SCP-XXX-JPを被験者に視認できない状態にすると、被験者は即座に失神します。回復後の被験者は一様に強い喪失感の症状を訴えます。この症状は数時間ほど続きますが、カウンセリング等により容易に治療が可能です。
暴露開始から10分以上: 被験者はSCP-XXX-JPに接触しようとあらゆる試みを行います。この状態の被験者に対して質問や命令を行った場合、オブジェクトに接触させるよう懇願する回答のみが得られます。この状態に至った全ての被験者は拘束し固定した状態でも激しく暴れます。拘束から逃れるために無理に全身を動かし骨折を引き起こすなどの重症を負うことが多数報告されています。この症状を発症している被験者をSCP-XXX-JPが視認出来ないようにした場合、被験者は昏倒します。昏倒した被験者はおよそ数時間~数日に渡って目を覚ましません。症状から回復した被験者は自身の記憶を全て喪失した症状を訴えます。被験者へのインタビューから、SCP-XXX-JPについての曖昧な説明やオブジェクトを見つけることで記憶が戻ると感じるといった情報が得られることが明らかになっています。被験者を再度SCP-XXX-JPに暴露した場合でも特にオブジェクトの与える異常性に変化は見られません。そのため、記憶喪失の症状が回復するといった結果は得られません。
この性質から、SCP-XXX-JPは要注意団体の███████において尋問用具として使用されていたと考えられています。もし、被験者が十分にSCP-XXX-JPに近づくことができた場合、自らの手などでSCP-XXX-JP本体に触れようとします。SCP-XXX-JPに接触しようとしたものは、SCP-XXX-JPの回転によって非ユークリッド的に湾曲もしくは切断されます。この時被験者はSCP-XXX-JPに接触し損傷した場合でも苦痛を感じない為、そのまま全身をSCP-XXX-JPに触れさせようと試みます。多くの場合、指先を喪失した後に頭部をSCP-XXX-JPに接触させることで被験者は死亡します。SCP-XXX-JPは非常に高い破壊耐性を持っており、被験者が暴力的な接触を試みた場合でも物理的な影響を受ける様子はありません。しかし、オブジェクトの台座部分は一般的なコンクリート製であるため、飛散した物体や液体などで汚損や損傷を受けることがあります。
補遺: 以下はSCP-XXX-JPの収容時に見つかった2通の書類です。どちらも手書きと思われる文面で、一部判読不能です。1通目がA5サイズの横書きの便箋、2通目がA6サイズ程度の淡黄色の紙片です。文面や筆跡から文書中の企業や個人について調査が進められていますが、詳細は判明していません。
Obj-2A[判読不能] 20██年 10月 吉日
拝啓
上 様
いつもお世話になっております。
████の████です。
以前大[判読不能]かを頂きました[判読不能]のものですが、
申し訳ありません、こちらの不手際で現在[判読不能]状態でございます。
現在、代替の品をご用意しております。
10月12日にて[判読不能]にてお送り致しますが、ご都合はよろしいでしょうか。
この品なら財団の██████でも███でも何でも教えてくれるはずです。
貴方様の随に。
敬具
████
████ 社
████ 殿
毎回とても美しい作品をありがとう。
これなら自宅に飾っても申し分無い美しさだ。
しかし、試したが時間が短すぎる。これでは使えない。
いつもの通り置いておくから持って行ってくれ。
次の品を楽しみに待っているよ。
Dr.
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは低危険物保管庫に収納されています。搬送時の振動による不用意な異常性の発現を防ぐ為、舌と本体が触れ合わないように防振ゴムで包んだ状態にしてください。
説明: SCP-XXX-JPは由来不明の鉄製の風鈴です。風雨に晒された結果と思われる錆付きがオブジェクト表面の随所に見られます。20年月日、県—市において「老朽化した廃墟アパートから叫び声がする」という通報を受け、警察官に扮した財団職員が調査し、SCP-XXX-JPを収容しました。収容時、オブジェクトには短冊は付属していませんでした。一般的な風鈴と同じく、オブジェクトの天面から伸びている紐を使用して吊るし、風を受けることでSCP-XXX-JPは通常の風鈴と同様に鳴動します。しかし、オブジェクトより発せられる音は人間には全く聞こえません。オブジェクトが振動していることはカメラの映像から観察された為、オブジェクトの音波について調査が行われました。その結果、SCP-XXX-JPはある一定の周波数を持つ超音波を発生させていることが判明しました。この超音波は他の非常に減衰が強くSCP-XXX-JPから100m程度離れた場所では観測できなくなります。SCP-XXX-JPが鳴動する際に超音波が発生するメカニズムは現在も不明です。
この超音波が届く範囲に居た人間はオブジェクトの異常性に晒されます。この音波は可聴域を大きく外れているのにも関わらず、被験者は幻聴に似たの症状にさらされます。幻聴はSCP-XXX-JPが鳴動している間継続し、遮音性のあるヘッドホンや耳栓などで防ぐことは出来ません。内容は自分に対して、現在地点が危険である旨を警告するものや、今すぐ逃げろと叫ぶ声など、被験者によって内容は異なりますが概ね現在地点を離れるように言い聞かせる何者かの声であるという点は一貫しています。もし被験者が聞こえた声に従ってオブジェクトから離れた場合、オブジェクトの超音波が観測できなくなる地点(およそ100m離れた地点)で幻聴は消失します。しかし、声の指示に背き幻聴が聞こえる状態を継続すると、繰り返しSCP-XXX-JPが鳴動することによって幻聴は重なって行き、より大音量で聞こえるようになります。連続して10回以上重ねられる幻聴を経験した被験者は、実際には音が聞こえていないにも関わらず聴力系に異常をきたす場合があります。
補遺: 以下の文章はSCP-XXX-JPが発見された建物内から見つかった日記帳の内容です。
XXXX年 XX/XX 晴れ
今日はいい天気だけれど、少し暑い。洗濯物はよく乾きそう。
だけど、ラジオの天気予報では夕立が降るとの事だった。早めに帰ってきて取り込んで正解だった。
夕焼けに見る虹は綺麗だった。
XXXX年 XX/XX 夜までくもり
明日、隣の方が出てってしまうらしい。
あと、誰が残っていただろうか。102号室だっただろうか。
XXXX年 XX/XX 晴れのち雨
最近、隣の部屋がうるさい。
なんだか夜中でも叫び声が聞こえることがある。
何か隣人トラブルでもあったのだろうか。
うるさい年 うるさい/うるさい うるさい
うるさいうるさいうるさいうるさいうるさい
うるさいうるさいうるさいうるさい
うるさいうるさいうるさい
うるさいうるさいうるさいうるさい
年 /
にげて
要注意団体『食中毒撲滅の会』
類似ネタを調査中
読んで作ると嘔吐する料理本があったような
「食」を嗜好であり、中毒性のある病とみなす断食団体です。
細々とした賛同者の集約、賛同者へ(より食べないことを可能とする)人体実験を行っている など。
主として「断食」を行うものが「生物として最適である」と考え、どのようにして出来る限りエネルギーを摂取しないかを考えて活動している。それがこの団体にとってエコロジーであり、絶対的正義である。
その為には異常性のある物体、食品、植物、生物などを厭わず利用する。トライ・アンド・エラーを引き起こす為、残存オブジェクトの状態も悪く、対象(被害)者もまともな状態で見つからないのが特徴。人体の植物化はもちろん、機械化だろうが、より物質の消費が少ないアトミックなエネルギーだろうが、喜んで利用する。
以下はビラ案
何故皆様は食べ続けるのですか!
朝、昼、夜と、毎日数千kcalともなると多大なエネルギーです。
まさに食に中毒していると言っても過言ではありません。
実にもったいない!!
そんななか我らは、如何にして「食」の中毒から逃れるか!
その方法、お伝えいたしましょう。
賛同者は:██県███市[削除済] までご連絡
代表:██ ████
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは標準的な人型SCP収容室に収容されます。SCP-XXX-JPには1日3回、標準的な低運動量の人間に適した食事を与えてください。週に一度、SCP-XXX-JP対し「医師による症状の確認」と称して身体検査及び異常性の確認を行ってください。SCP-XXX-JPは自ら歩行が可能ですが、移動する際には可能な限り収容室に備え付けられている車椅子を使用させてください。車椅子は1ヶ月に1度故障などが無いか検査され、必要に応じて修理もしくは交換してください。
説明: SCP-XXX-JPは日本人の男性(██ ███)です。199█年██月██日、███県の████小学校にて不規則で短い地震が観測された際、当時████小学校の教員に扮していた財団職員によって収容されました。SCP-XXX-JPの異常性は学校に居た教師及び生徒の数十人が目撃していた為、SCP-XXX-JPの親族も含めてカバーストーリー[大型トラックとの交通事故]を適用しました。
SCP-XXX-JPは歩行する際、自身の足裏を震央とした非常に規模の狭い短時間の地震を発生させます。これはSCP-XXX-JPが自発的に発生させることはできず、意識せずとも足裏を床面と接触させることで発生することが分かっています。この時、足裏の面が接触した場所は地上面である場合である場合、建造物内の床面である場合、壁面である場合のいずれの状態でも異常性に変化はありませんでした。SCP-XXX-JPの発生させる地震の規模はSCP-XXX-JPの感情によって変化することが分かっています。収容当初のSCP-XXX-JPは収容のストレスからか神経が高ぶっており、エージェントに取り押さえられながら両足で地団駄を踏みました。この際に最大震度6強の地震を観測しましたが、この振動の影響範囲は周囲120m程度でした。現在、SCP-XXX-JPは収容に対して好意的であり、自身の異常性を消去する方法の調査や実験について非常に積極的です。以下の音声記録はSCP-XXX-JPに行われたインタビューの記録です。
インタビュー記録 XXX-JP 199█年██月██日:
対象: SCP-XXX-JP
インタビュアー: 市科研究員
<記録開始>
市科研究員: おはよう、SCP-XXX-JP。元気かい。
SCP-XXX-JP: おはようございます。先生。今日はお腹も痛くないよ。
市科研究員: そうかい、それは何よりだ。ところで、君が地震を起こせるようになった理由、今なら聞かせてくれるかい?
SCP-XXX-JP: …わかった。学校にいた時、僕はクラスメートから相撲取りとか、豚とか、百貫デブと言われていました。
市科研究員: ほう、なるほど。ひょっとして、君はいじめにあっていたのかな?
SCP-XXX-JP: はい、僕は太っているし、足も遅かった。だから授業中でも休み時間でも馬鹿にされるし、カバンに悪口を落書きされたりもした。 僕はいじめてる奴らが大嫌いだった。それが嫌で、あの時は体育の授業なんかサボって裏山に逃げてたんだ。そこで白い服を着た人に会ったんだ。
市科研究員: 白い服を着た人、それはどんな人だい?
SCP-XXX-JP: ちょうど今、先生が着てる服みたいな服だった。覚えてる分ではもう少し身長が低かったきがする。あと、黒い帽子をかぶってて、サングラスをかけてた。その人が話しかけてきたから、僕はいじめられている事をそいつに打ち明けたんだ。
市科研究員: ほうほう、それでどうなったんだい?
SCP-XXX-JP: うん、『君がそのいじめっこを見返してやれるようにしてあげよう』って言われたから、僕は喜んだんだ。そのあとで、目をつむってくれって言われたから、僕は目を閉じたんだ。そして、その人は僕のおでこに手を当てたところで、「いいよ」って言われた。目をあけたら、その人は消えちゃってたんだ。
市科研究員: 消えてしまった?
SCP-XXX-JP: そう、きえたの。なんかわからなかったし、近くにはもういなかった。
市科研究員: ふむ、それで、君はどうしたんだ?
SCP-XXX-JP: 僕は裏山から走って校庭に戻ったんだ。そうしたら先生も、みんなも校庭の真ん中に集まって怖がってた。これは僕がほんとにあいつらを見返せるようになったと思ったんだ。
市科研究員: なるほど、そこで異常性が発現していた為、全員が校庭に避難していたってことか。
SCP-XXX-JP: いじょうがはつげん?
市科研究員: あぁ、難しい言葉をつかってごめんよ。ありがとうね、教えてくれて。
SCP-XXX-JP: はい先生。はやく治してお母さんに会いに行くんだ。
<記録終了>
このインタビューから確認された人物の捜索が行われていますが、現在までに有用な情報は得られていません。
補遺: 200█年█月█日、SCP-XXX-JPの体重はほぼ標準的なものとなりました。しかし、異常性が縮小もしくは消失したという事実は確認できていません。
[[tab SCPのような何か —時刻啓発看板]]
ASAP-SCP (出来る限り短い - SCP)
短くて簡潔なSCPを作りたいが、文字列の指数的減少を利用するのがとても難しい。
お前達は滅茶苦茶時間にルーズだ
もっと時計を見てから行動しないか
SCP-XXX-JPは400×300×5mmの鉄板に未知の方法で刻印された文字列です。
視認した者は時間に対し厳格に行動を起こすミーム的効果を受けるようになります。
時間制限や予定時間に非常に厳しくなり、従わない人物を叱責するようになります。
この症状は徐々に進行し、定期的に発生しないイベントに対して対処が不能になる。
自身の行動を単位時間に分け非想定な状況が発生しても放置するようになります。
症状は徐々に進行し他人の助けなしでは正常に活動することが不可能になります。
また、時間の分割単位が短くなり、活動の分散性も次第に上昇していきます。
それは行動間隔が1分を切り、各活動の達成自体が不能になった時に
多大なストレスとして表出し、激昂する様子を見せます。
症状の最終段階では全身痙攣に似た状態になり、
補助無しで生命活動の維持が
不可能になります。
助け
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは乾燥機と共に、密封された低危険物保管庫に収納します。定期的に乾燥機をチェックし、SCP-XXX-JPが湿潤することの無いようにしてください。SCP-XXX-JPを屋外に持ち出すことは禁止されています。
説明:SCP-XXX-JPは20██年に行われた花き市場において金属製の植物が植えられた鉢植えを売っている店舗を非番中であった財団職員が発見、販売者を詰問し、販売者の自宅でSCP-XXX-JPを発見しました。販売者はSCP-XXX-JPを使用して生成された金属を販売し生計を立てていたと述べました。入手先については「ゴミ捨て場で拾った」と答え有用な情報を得られず、身辺調査の結果危険性が確認されなかった為記憶処理を施し、SCP-XXX-JPは財団に収容されました。
SCP-XXX-JPは直径40mm、高さ20mm程度の主に生花の台座として使用される未知の金属製の剣山です。SCP-XXX-JPはその見た目とは裏腹におよそ5kgの重さがあります。SCP-XXX-JPを水に浸し、何らかの植物を生けると、その異常性が発現します。生けられた植物は徐々に硬化し、SCP-XXX-JPに刺さっている根元から単一もしくは複数の金属からなる物質に緩やかに変化していきます。この成長速度は生けられた植物の種類やサイズを問わず、1時間におよそ5cm程度の割合で変容していきます。しかし、SCP-XXX-JPが乾燥している状態ではこの異常性は見られません。その為、現在のプロトコルが確立されました。
生けられた植物の茎部についてはほとんどの検体が一様の金属、もしくは合金の筒に置き換わることが確認されています。この部分は表面が非常に滑らかであり、一般的な鉄パイプ等と比較しても剛性が強く堅牢です。葉や花の部分については一様な変化性を示しません。葉は鋭い切削刃のような葉先を持つものに変化するものが多いですが、中には非常に柔らかい葉を持つものもあり、その様態は不定的です。花弁は他の生物を捕食することに特化した形状に変化します。変容後の形状は肉食動物の口腔を模したものから鋭い槍のようなものまで様々です。変容した植物は高い敏捷性や強い剛性を持ちますが、これまでに破壊・溶解できないものは現れていません。
完全に金属に変化した植物は金属音を出しながら行動し有機物を捕食、摂取しようと試みます。これはもともと光合成で得ていたエネルギーを外部から取得する代替手段と思われますが、金属に変容した植物が摂取した有機物をどのようにエネルギー源へ変化し動作しているのかは現在まで判明していません。SCP-XXX-JPを用いた実験は実験記録-SCP-XXX-JPに記載されます。
実験記録-SCP-XXX-JP-2-200█/██/██
対象: SCP-XXX-JP 水に浸した状態
実験対象: 水仙,高さ13cm
結果: 花はワニのような大型爬虫類の口を模したものに、葉は鋸の様な鈎状の刃を持つものに変化。
Dクラスを近づけた所、鋭く変化した2枚の葉を振り回した。
全体の重量から、ステンレス製に変化したと思われる。
考察: どんな植物でも物騒な機械になってしまうようだ。
実験記録-SCP-XXX-JP-3-200█/██/██
対象: SCP-XXX-JP 乾燥した状態
実験対象: 実験用ラット
結果: 実験用ラットは怪我を負い、SCP-XXX-JPは湿潤したが異常性は発生せず。
考察: 生物は対象外のようだ。
実験記録-SCP-XXX-JP-4-200█/██/██
対象: SCP-XXX-JP 乾燥した状態
実験対象: チューリップ,高さ14cm SCP-XXX-JPに接触させる部分を乾燥させた
結果: 異常性は発現しなかった。
考察: SCP-XXX-JPを水に晒さないと異常性が現れないようだ。
実験記録-SCP-XXX-JP-8-200█/██/██
対象: SCP-XXX-JP 水に浸した状態
実験対象: 芝(シバ)縦横30cm平方、高さ平均4cm
結果: SCP-XXX-JPに刺さっていない部分も含め全体が未知の金属で構成される鋭い棘に変化。Dクラスを近付けても一切動作しなかった。
高さ1mから重さ800gの煉瓦塊を落下させた所、煉瓦塊が滑らかに突き刺さった。
各棘に対し煉瓦の重さによる形状変化は見られなかった。
考察: 植物の種類ではなく、その形状に応じた変化する模様。しかし、勝手に動かない奴も居るんだな
実験記録-SCP-XXX-JP-11-200█/██/██
対象: SCP-XXX-JP 水に浸した状態
実験対象: 向日葵(ヒマワリ)高さ40cm
結果: 花全体がミキサーのような形状に変化。茎部はネジのような構造を持つ伸縮部分と多数の関節部に変化。
Dクラスを近づけた所、非常に高い俊敏性を見せ、捕食しようとした。
考察: 大きな植物の場合の方がより捕食活動に有用な形状に変化するようだ。
実験記録-SCP-XXX-JP-12-200█/██/██
対象: SCP-XXX-JP
実験対象: トマト(果実のついた苗)高さ120cm
結果: [削除済]
考察: 本実験を担当した某博士は頭部を粉砕され死亡。
これであなたも永遠の17歳!?
ビールのCMだっけか。こういうの
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは移動することが出来ない為、カバーストーリー「耐震強度不足」により一般人の侵入を防ぎます。周囲には警備員を配置しSCP-XXX-JPへ侵入を試みている者がいる場合は警告もしくは終了して下さい。
説明: SCP-XXX-JPは東京都███区にあるビルのエレベータ(SCP-XXX-JP-1)とその先のフロア(SCP-XXX-JP-2)です。ビルの入り口を通じてSCP-XXX-JPと特定されているエレベータを用いて各に移動した時に異常性が発現します。最初に異常性が確認されたのは20██年であり、これはビルの完工から██年が経過しており、テナントは既に全て撤退している状態でした。不法侵入した一般人が影響を受けた所を財団エージェントが確認、調査を行いSCP-XXX-JPの異常性が確認され、財団のフロント企業によって買収されました。
現在SCP-XXX-JPには電気が通っていないにも関わらず、SCP-XXX-JP-1内は通電しており、動作します。SCP-XXX-JP-1は古く、内壁に汚れや傷を確認できますが、大きな破損などは見られません。また、内部からは会社名、定員、積載重量などの記載は確認できません。階を選択するボタンはSCP-XXX-JP-1を使用する度に表示されている階数、配置されるボタンの個数が不規則に変動します。開く、および閉じるボタンの配置は現在までに確認されていません。SCP-XXX-JP-1内で表示されたボタンを押下した場合、押したボタンに応じた階層(SCP-XXX-JP-2)へ移動します。SCP-XXX-JP-1は現実的に存在しない場合(SCP-XXX-JP-1のあるビルは5階建てです)でも問題なく動作します。
補遺: [補遺が入ります]
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは移動することが不可能な為、その周囲に鋼鉄製障壁が構成されます。SCP-XXX-JPへの無断侵入を防止する為、常に監視カメラと巡回する警備員によってSCP-XXX-JPの周囲を監視してください。許可されていない人物がSCP-XXX-JPへ接近した場合は適切に排除してください。
SCP-XXX-JP内でSCP-XXX-JP-Aの出現が確認された場合、実験で必要な分を除き焼却処分してください。
SCP-XXX-JP内からSCP-XXX-JP-Bが発生した場合、SCP-XXX-JP内部に居る間は継続的な監視に留めてください。もし、SCP-XXX-JP-BがSCP-XXX-JPを囲う障壁を突破し外部障壁に到達しようとした場合、機動部隊と-3("農業組合")により直ちに対処してください。
説明: SCP-XXX-JPはXX県XX郡とXX郡にまたがる地域に存在する廃棄された工場です。19XX年から農薬メーカーXXXXXXXの工場として稼働していましたが19XX年にXXXXXXが倒産したため廃棄されたものと推定されています。20XX年に周辺地域にて「深夜に工場がうるさい」や「工場から煙」の目撃情報が発生、当該の工場をSCP-XXX-JPとして収容しました。XXXXXXXは同県に他に2つの同様の農業薬品系列の精算工場を所持していましたため財団はXXXXXXXの倒産後に調査を実施しました。しかし、SCP-XXX-JPのような異常性は確認されていません。
SCP-XXX-JPの電気・水道・ガス全ての経路は発見当初から既に寸断されており、ライフラインはSCP-XXX-JPに供給されていません。この状況にも関わらず、SCP-XXX-JP内部の設備は突然起動する場合があります。例としては、部屋の一部もしくは全ての部屋の電灯が点灯する。機械の稼働音が聞こえ、振動がSCP-XXX-JP外部で観測される。建物上部の煙突から白煙(水蒸気)が排出される。といった事象です。これらの事象がSCP-XXX-JP内に存在する何者かが発生させているのか、SCP-XXX-JP自体が施設を稼働させているのかははっきりと分かっていません。
SCP-XXX-JPの内部では不定期的に生産物(以下、SCP-XXX-JP-A)が内部で確認されることがあります。SCP-XXX-JP-Aが発生する前には必ず前述のようなSCP-XXX-JP内で機械が作動している事象が確認されますが、リソースの供給が無いにも関わらずSCP-XXX-JPがSSCP-XXX-JP-Aを生産できるメカニズムについては分かっていません。
特異なSCP-XXX-JP-Aが発見された場合は、記録:XXX-JP-Aに記載されます。
- - - - -
オブジェクト:SCP-XXX-JP-A-1 (新規)
発見日:20XX年09月XX日
発見場所:北東にある倉庫内
状態:ビニール製の袋。20kgの袋が6つピラミッド状に重ねられていた。外袋には「8-12-14」と油性インクで印字。
調査結果:水稲用の高度化成肥料。田植機で圃場に自動的に散布する顆粒状であった。
考察:今後、SCP-XXX-JP内で新規に出現したと思われるオブジェクト群はSCP-XXX-JP-A群として記録される。
オブジェクト:SCP-XXX-JP-A-5
発見日:20XX年10月XX日
発見場所:西側「搬入口B」と書かれた場所
状態:40cm×30cm×60cm、重さ3kgの箱。2箱が黒いテープで封をされた状態で縦に積み重ねられていた。
調査結果:外見は一般的に段ボールと呼称するものに似ているが、材質は豚皮を鞣したもの。黒いテープは牛の革で構成されていた。内容物はホルスタイン種の牛干し肉であることが判明した。
考察:本当にSCP-XXX-JPは元農薬工場だったんだろうな?
オブジェクト:SCP-XXX-JP-A-14
発見日:20XX年12月XX日 (SCP-XXX-JP-B-4発生後)
発見場所:北側倉庫内
状態:66m×66cm×66cmのサイズの木箱。天面に「FLACK」と大きな赤い印字がある。
調査結果:非破壊検査の結果、内部に有機物の反応が見られた。実験室にて開封、内部からは直径が10cm程度あるゼリー状の赤い球体が4つ確認された。対象は1つを除き処分。実験を希望する職員はサイト-81XXの生物類保管担当者に問い合わせてください。
考察:SCP-XXX-JP-Bの卵だろうかと推測されているが、これまでに目立った変化は見られていない。
オブジェクト:SCP-XXX-JP-A-18
発見日:20XX年12月XX日
発見場所:東側機械室内
状態:およそ130,000粒の植物の種子とみられる黒い小さな物体
調査結果:摂氏40度以上になると融解することが判明。切断した所、裸子植物の構造が確認されたが、類似する構造を持つ植物は確認されていない。また、発芽実験では有用な結果が得られなかった。SCP-XXX-JP-A-18のサンプルはサイト-81XXの低危険物保管庫に保管されている。
考察:私達の知識では植物の種子に見えるが、違うものなんだろうか。
- —— —
オブジェクト:
発見日:
発見場所:
状態:
調査結果:
考察:
SCP-XXX-JPでは稀に生物と思われる存在(以下、SCP-XXX-JP-B)が出現します。SCP-XXX-JP-Bは形状が不定であり、人型のものや4足歩行の動物の形状のSCP-XXX-JP-Bも確認されています。SCP-XXX-JP-Bは敵対的な性質を持つものが確認されているため、SCP-XXX-JP内にSCP-XXX-JP-Bが出現した場合は機動部隊と-3("農業組合")により適切に対処する必要があります。出現したSCP-XXX-JP-Bは記録:XXX-JP-Bに記録されます。
オブジェクト:SCP-XXX-JP-B-1(新規)
発見日:20XX年XX月XX日
時刻: 18:32:33
事象:SCP-XXX-JP内を外から監視するカメラにおいて、SCP-XXX-JP内を移動する黒い柱のような物体が確認された。対象をSCP-XXX-JP-B-1と指定。しかし、工場内に設置された監視カメラからはSCP-XXX-JP-B-1の姿が確認されていない。その後、SCP-XXX-JP-B-1の姿は確認されていない。
考察:以後、SCP-XXX-JP内で発生したと思われる移動する存在はSCP-XXX-JP-B群として記録される。
オブジェクト:SCP-XXX-JP-B-2
発見日:20XX年XX月XX日
時刻:03:32:59~03:35:02
事象:SCP-XXX-JP内に設置されたカメラ-No.3に灰褐色の楕円体状のオブジェクトが出現、西側から北側に向かって移動している様子が撮影された。その後、カメラ-No.4の正面から工具が乱雑に置かれた棚に向かって速度を下げずに移動、棚に吸い込まれるように消失した。その後、SCP-XXX-JP-B-2は確認されていない。
考察:特に無し。
オブジェクト:SCP-XXX-JP-B-3
発見日:20XX年XX月XX日
時刻:09:11:21~09:15:33
事象:SCP-XXX-JPの西側の破損して開いているトラックの搬入口にスーツ姿と見られる人型のオブジェクトが出現、SCP-XXX-JP外へ移動した為機動部隊と-3("農業組合")にてインタビュー後に処理を実施。(インタビュー記録:XXX-JP-B-3を参照)
考察:SCP-XXX-JPの収容プロトコルを変更、周囲を壁で囲いSCP-XXX-JP-Bが外部へ逸脱することを防止する。
オブジェクト:SCP-XXX-JP-B-4
発見日:20XX年12月XX日
時刻:18:42:33~19:00:04
事象:SCP-XXX-JPの北側倉庫内で爆発音に似た音が発生、直ちに確認した所、SCP-XXX-JPの北側倉庫内で火災が発生していた。北側倉庫の入り口には赤と緑の斑模様を持つ6足の昆虫類に似た外見を持つ体高1.4m、体長2mの生物が複数出現、SCP-XXX-JP外へ移動を開始した為機動部隊と-3("農業組合")によって処理を実施。SCP-XXX-JP-B-4は石材製の物質を溶解させる体液を放出する器官持っており、障壁の一部に損傷を与えた。SCP-XXX-JP-B-4のサンプルはサイト-81XXの低危険物保管庫に収納されています。
考察:SCP-XXX-JPのオブジェクトクラスの細分類を申請する。また、障壁も強固なものでなければならない。早急に対応を願う。
補遺:SCP-XXX-JPのクラスがEuclidに分類されました。
オブジェクト:SCP-XXX-JP-B-5
発見日:20XX年XX月XX日
時刻:23:57:31~23:57:33
事象:南側の生産ライン上に植物の蔦のようなものが無数に発生、直後に消失した。
考察:SCP-XXX-JP-B-6が発生した機械の確認が行われましたが、異常性は確認されませんでした。
オブジェクト:
発見日:20XX年XX月XX日
時刻:
事象:
考察:
----メモ--—
評価は、相対的でなく
絶対的であるべきだ
という姿勢は歓迎しよう。
だが、絶対的な評価などありはしない。
ここで作られる、全てのものは相対的に評価されるのだ。
そう、オリジナルと比較されて。