mizeonの砂の箱

SCPの下書きです。

オブジェクト名:出来損ないの死神

評価: 0+x

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8141のコンクリートで構成された標準人型収容施設に隔離されます。収容施設内部に表面が鉄で構成された物体を持込む事は許可されません。SCP-XXX-JPに接触する際は、標準の対細菌用防護服を着用して下さい。SCP-XXX-JPを移動させる際には車椅子を使用して下さい。SCP-XXX-JPは逆行性健忘の状態にあります。セラピストは週に1度、カウンセリングを行って下さい。

説明: SCP-XXX-JPは灰色の髪と青い瞳を持つ、人型の実体です。年齢は肉体的には10代後半と見られますが、実際の年齢は不明です。身体的特徴として、背中には人為的に付けられた、×印の大きな切り傷と共に、"蒼は疾しく"とヘブライ語表記で記された刺青があります。
SCP-XXX-JPの特異性は、対象の持つ、ヒトパトローマウイルスなどのDNAウイルスに類似した未知のウイルス(以降SCP-XXX-JP-Aと呼称)によります。SCP-XXX-JPの血液が鉄で構成された物体に触れたとき、未知のプロセスによってSCP-XXX-JP-Aが発生します。鉄以外の物質ではSCP-XXX-JP-Aは発生しません。SCP-XXX-JP-Aは鉄に付着している時は不活性状態になっていますが、32℃以上40℃以下のヒトの皮膚に移動すると1週間の潜伏期間の後活性状態になり、付近の細胞にDNAを注入することによって悪性腫瘍を形成します。悪性腫瘍は発病から約4ヶ月で心臓に到達しますが、臓器に発生している場合を除き、手術による摘出は容易です。臓器が悪性腫瘍に侵蝕された場合でも、一定量の栄養を摂取し、適切な運動を取れば治癒することが確認されています。以上より、SCP-XXX-JP-Aによる死亡率は約15%と推測されます。SCP-XXX-JP-Aがヒト以外の生物の表皮等で活性化した例は確認されていません。感染箇所の温度が32℃未満、あるいは40℃よりも上昇した場合、SCP-XXX-JP-Aは不活性状態に移ります。ワクチンの開発はまだ成功していません。
対象にもSCP-XXX-JP-Aの効果は存在します。症状の進行を防ぐため、血液透析が行われています。SCP-XXX-JPは脚部の8■%と右腕部の■%、胴体の■%を悪性腫瘍に侵蝕されています。悪性腫瘍により、SCP-XXX-JPの脚は麻痺状態にあります。
SCP-XXX-JPは■■県での新種の腫瘍を患った患者■■名の発生の後、同県内のある病院施設で治療の必要があるとして保護されていたところを拘束されました。SCP-XXX-JPは同病院施設の従業員によって発見されており、その時に流血していた背中の切り傷のために保護されたことが従業員へのインタビューによって明らかになっています。SCP-XXX-JP-Aの感染は病院内で発生したと推測されます。

インタビューログ

対象: SCP-XXX-JP

インタビュアー:賽目博士


<録音開始>

賽目博士:インタビューを開始します。SCP-XXX-JP、まず始めに、自分の名前とどこから来たのかについて教えて下さい。
SCP-XXX-JP:…私は、お父様からは特に名前などで呼ばれた事はありませんでした。あと…私がどこから来たのかについても、よくわかりません。
賽目博士:お父様?それは誰を指していますか?名前で呼ばれなかった理由は?
SCP-XXX-JP:お父様は…私を造った存在。因なくして果は存在しないから…でもお父様に関係する事はあまり覚えていない。名前で呼ばれなかった理由は…私が"死を与える"のが苦手だから。
賽目博士:では、お父様に関する事柄を教えて下さい。
SCP-XXX-JP:私は昔、お父様と兄弟姉妹達と一緒にいた。彼らは沢山いた。100かもしれないし、1000かもしれない。種類もいろいろ…物や場所に呪いをかけたりとか。で、皆"死を与える"ためのものを持っていた。私のは、鉄を使う呪われた殺人者とその子孫を罰することが目的。けれど私はうまく出来なかった。この足はその罰だと思う。お父様からの。[SCP-477-JPは自分の麻痺した脚部を指差す]
賽目博士:お父様と兄弟姉妹はどこに居ますか。
SCP-XXX-JP:わからない。ただ…私みたいに出来の悪いのは何人もいたから、そいつらは私みたいに見つけられるかもしれない。

<録音終了>

終了報告書:私が思うに、SCP-XXX-JPはそこまで危険な存在ではない。対象に敵意があまりなく、能力自体も即効性のある物ではない。しかしながら、SCP-XXX-JPの言葉にあった"お父様"と"兄弟姉妹"が気にかかる。対象より上手に死をもたらす存在があと何百体も居るかもしれないのだ。 _賽目博士

補遺:SCP-XXX-JPの収容後の■■■■/■■/■■に、SCP-XXX-JPの研究主任である賽目博士のコンピューターが差出人不明の電子メールを受け取りました。発信源の特定には未だ至っていません。内容は以下の通りです。

まず始めに、私の子を匿ってくれていることに感謝する。
あなた達は強大な力を持っているようだ。老いた私など比べ物にならないほどに。どうか、私が自分自身の尻拭いをするまで、あの子を守ってやってくれ。
蒼043は私にとっては失敗作の一つだった。私は失敗作を憎んだ。そして地に落とし、追放した。考えてみればおかしな話だ。そもそもは私の責任なのに。
あの双子の塔を鉄の鳥が啄んだ事から始まった、蒼の失敗作の021、074、063、058が起こした連鎖によって、私は思い知らされた。お前達は失敗作などではなかったと。
私は傲慢だった。私は愚かだった。すまない、蒼043。私を許してくれ。君達と話がしたい。
最後に、貴方達のような気高き守護者に安寧と幸福のあらんことを。