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SCP-778-JPとSCP-778-JP-1のとりうる位置関係を示した概略図

アイテム番号: SCP-778-JP

オブジェクトクラス: Euclid Safe

特別収容プロトコル:

SCP-778-JPは現在日本の無人島に作られた5x5x3mの不燃性の特別収容室に収容されています。突発的なSCP-778-JPの移動による、周囲の物質の発火とSCP-778-JPの膨張に備えるため、標準的な電子的監視装置による監視に加え、日本支部のエージェントが交代で特別収容室から最も近い有人島に滞在します。SCP-778-JPによる火災が発生した場合、エージェントはすみやかにSCP-778-JP周囲の消火を行い、SCP-778-JPの膨張を抑えて下さい。

SCP-778-JP-1は現在パラグアイ共和国東部の臨時サイト-90██に設置された金庫の内部に保管されています。SCP-778-JP-1の移動により発生しうる被害を防ぐため、SCP-778-JP-1を金庫から持ち出すには日本支部への事前の連絡と、レベル3以上を持つ日本支部職員の承認が必要です。

説明: SCP-778-JPは直径が約1mの赤色をした球形の炎で、その表面温度は約700度ほどであると測定されています。SCP-778-JPは水や砂などの消火剤を用いる、酸素の供給を遮断するといった通常の手段によっては消火不能です。SCP-778-JPに可燃性の物質が接近した場合、発火します。これは通常の手段で消火が可能ですが、SCP-778-JPによって物質が発火させられた場合、発生した炎の大きさや温度の高さに応じてSCP-778-JPは膨張し、表面温度が上昇します。この現象はSCP-778-JPにより発生した炎が完全に消えるまで継続します。

SCP-778-JP-1は重さ10g、大きさ80x25x12mmの一般的な使い捨てライターです。内部が空であるにも関わらず、ライターとしての通常の使用が可能です。

SCP-778-JPは常にSCP-778-JP-1の存在する位置から地球の中心点を挟んで対称な位置に存在します。SCP-778-JP-1が移動する場合、どのような速度であっても、SCP-778-JPは常に対称関係を保ったまま同じ速度で移動します。SCP-778-JPの移動に際して経路上に障害物が存在する場合、SCP-778-JPは球形を保ったまま障害物をすり抜けます。このとき障害物はSCP-778-JPの持つ熱にさらされるため、発火によるSCP-778-JPの膨張を引き起こす可能性があります。

SCP-778-JPは当初「上下左右に動き回る火の玉」として日本支部の超常現象記録に記載されていました。しかし後の調査により、一時的な現象ではなく、膨張しながら不規則に移動を繰り返していることが明らかとなりました。そのため20██年██月█日、Euclidクラスのオブジェクトとして特別収容プロトコルが定められました。SCP-778-JP-1は以前「燃料が無いのに使用可能なライター」として財団本部のAnomalousアイテム記録に記載されていましたが、20██年の財団資料一斉確認調査においてSCP-778-JPが活発に移動していた日が、ライターの持ち出し記録と完全に一致していたことが判明したため、詳細な実験を行いました。その結果両者の関係性が証明されたため、ライターはSCP-778-JP-1に指定されました。SCP-778-JPの移動をコントロールする方法が確立されたことにより、20██年█月█日、SCP-778-JPのオブジェクトクラスはSafeに変更されました。

補遺: 以下は最初期のSCP-778-JP及びSCP-778-JP-1についての財団記録です。

SCP-778-JP(20██年██月██日 日本支部超常現象記録)
概要紹介: 人間の拳ほどの大きさの、熱と光を放つ火の玉のような物体が上下左右に動き回るのが観測されました。
発生日時: 20██年██月██日
場所: ████県██████島南西沖。
追跡調査措置: その場で別件任務にあたっていた職員が追跡を試みましたが、対象の急な加速によりその場の追跡は失敗しました。本件が一時的な異常現象にとどまるものかどうかについては現在調査中です。

SCP-778-JP-1(██-██-20██ 本部Anomalousアイテム記録)
概要: 燃料が無いのに使用可能なライター。
回収: █-██-20██
回収場所: ブラジル南部の████████████。
現状: ハラ博士の机の中に保管中。

追記: 臨時サイト-90██保管部門主任のヘルツォーク博士から、SCP-778-JP-1の危険性評価を上方修正する旨の申請がなされています。(20██年██月██日)

現在SCP-778-JP-1は金庫に入れられ、持ち出しについては厳重に管理されてはいます。しかし私はこれだけでは不十分であると考えます。SCP-778-JP-1には少なくとも通常の収容室、可能であればより外からの衝撃等にすぐれた設備が必要です。その性質から、SCP-778-JP-1の移動にはリスクが伴います。我々は恐れるべき不測の事態に対し、SCP-778-JP-1を持って移動することができません。災害や収容違反等によるSCP-778-JP-1の不測の移動を避けるため、SCP-778-JP-1の危険性評価を修正し、より強固な防護を行うよう申請します。 -ヘルツォーク博士

この申請については現在検討中です。