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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル:SCP-XXX-JPは常に周囲50mに見張りを置き、一般人等の侵入を防ぐ必要があります。侵入者を発見した場合には警告後に拘束し、Bレベルの記憶処理を行い解放して下さい。また、SCP-XXX-JPの異常性の効果拡大を防ぐ為に一ヶ月に一度、Dクラス職員をSCP-XXX-JPの内部に一歩足を踏み入れ外に出るという動作を行う必要があります。その際に、Dクラス職員の動作後の発症しがちな精神ストレスのケアをする手間を省く為にもフルフェイスのマスクの着用が推奨されています。

説明:SCP-XXX-JPは5m×3m×3mのサイズの農機具用倉庫様なの外見しています。
瓦と粘土に近い物質の屋根と外壁で構成されており、窓は無く入り口は材質不明の黒い布で覆われて長めの暖簾の様になっています。SCP-XXX-JPの内部を確認する方法は入り口の布を潜る以外に無く、X線等では確認できませんでした。また、新たに侵入口を作ろうと外壁や屋根を破壊する方法は未だ成功に至っていません。

SCP-XXX-JPは愛媛県██市で発見されました。██年前まで[削除済み]という人物が所有していましたがその当時に異常現象があったという情報は確認されませんでした。内部の詳細は使い古された鍬や鎌といった農機具が置いてある事が確認できます。
SCP-XXX-JPの異常性は、半径約8m圏内に人間(以下、対象と表記)が近付くと対象の最も心地いい、好ましい人物の声が聞こえる点にあります。(音の発生源をSCP-XXX-JP-Aとします。)
SCP-XXX-JP-Aの発する音声を認識した対象はSCP-XXX-JPの中への侵入するという衝動を引き起こします。その後、対象の全身がSCP-XXX-JPの内部に入った瞬間、0.2秒から█秒にかけて対象の頭部や腹部又は全身が消失します。対象の身体が何処に消えたかは確認されていません。

この内部に入りたいという欲求は決して強くなく容易に抑える事ができ、Dクラス職員を使った実験では30人全員がSCP-XXX-JPの内部に立ち入るなという命令に従う事が出来ました。
ですがこの実験の際にSCP-XXX-JPの内部に一歩踏み入れて外に出た際に、SCP-XXX-JP-Aが何者かに潰される、又は殺されている様な音が確認されています。音声のみでしか観測できませんが対象以外の人間にも観測できる事、死亡時の悲鳴が決して対象に精神的苦痛を与える事が目的ではない事等からSCP-XXX-JP-Aは視認はできない何らかの生物ではないかと思われます。

補遺: その後繰り返された実験によってSCP-XXX-JPは対象を引き寄せる役割のSCP-XXX-JP-Aと、対象を殺害または捕食するSCP-XXX-JPの2体で構成されている事が確認されました。
SCP-XXX-JPが餌とするのは人間のみで、動物や無人機も異常は確認されませんでした。またSCP-XXX-JP-Aが殺害されるとモデルとなった人物も█秒から72時間以内に何らかの死因で死亡すると思われます。
またSCP-XXX-JPは1ヶ月から█ヶ月間、人間が近付かないとSCP-XXX-JP-Aの声をより遠くまで飛ばす性質にあるとされます。発見当初の異常性の効果範囲は5m程でしたが現在は約8mまで広がっています。

メモ: 現状SCP-XXX-JP-Aが殺害される際にモデルとなる人物は時間差や死因の差異はあり、関係性があるとは言えないが全員が死亡している。
一人の例外もなく全員が、だ。これを偶然と言えるのだろうか。

それはつまりDクラス職員かモデルの人物か数ヶ月に一人、必ず死亡していることだ。
死亡事故を防ぐ事が出来ていない以上、これは収容できていると言えるだろうか?
即刻SCP-XXX-JPのクラスをEuclidからKeterへの変更。及び破壊または無効化を進言する。-██博士