SCPの下書き
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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル:SCP-XXXX-JPはサイト-8123の低危険性物体保管ユニットに保管されます。何らかの理由でSCP-XXXX-JPを使用する場合は、レベル3クリアランス以上の権限を持つ職員の許可が必要です。SCP-XXXX-JPの被験者は必ずDクラスに限定し、実験終了後にはすぐSCP-XXXX-JPの柄部分に直接触れずに回収。そのうえで被験者には精神鑑定を行った後、クラスAかBの記憶処理を行ってください。

説明:SCP-XXXX-JPは一般に知られているごく標準的な一本の文化包丁に見えます。SCP-XXXX-JPの特異性は、人間がSCP-XXXX-JPの柄に触れた際に表れます。
SCP-XXXX-JPは、岩手県██市内にある料理店で起きた異物混入事件に財団が関心を持ち、収容に至りました。

SCP-XXXX-JPの柄部分に触れた被験者はSCP-XXXX-JPによって即座に記憶改竄が行われます。改竄後の被験者は、自らは最高の食材を追い求める料理人であり、SCP-XXXX-JPは料理人になった頃から所持していたと主張します。また、被験者はSCP-XXXX-JPを手放さなくなり、未知の食材を調理してみたいという欲求に駆られます。
この記憶改竄は幸い軽度のものであり、クラスAかBの記憶処理で処置できます。

興味深いことにSCP-XXXX-JPを用いた調理において被験者はその場に他の調理器具や調味料、食器が無いにも関わらず、どこからかそれらを出現させて調理しています。財団が調査した結果被験者が器具や調味料を出現させた同時刻に、サイト-8123の財団施設内の食堂に設置してある同器具、調味料が消失しています。
これらから被験者は自らの周囲から一番近い調理器具を無意識に転移させていると考えられます。

SCP-XXXX-JPを用いて作成された料理には食べた者に依存性と幸福感を与える効果があります。この依存性は微々たるもので、通常の調理器具で作成した料理よりも、SCP-XXXX-JPで作成した料理の方が好ましく感じる程度のようです。またSCP-XXXX-JPで作成した料理を食べた量に応じて幸福感と依存性は増加するようです。しかし依存性の多少にかかわらず、SCP-XXXX-JPで作成した料理の摂取を中止して数日間で完全に消え去ります。

補遺1:“未知の食材”の判断基準や料理の技術は、被験者の改竄前の記憶に依存するようです。また、味や技術に関係せず、作成した料理は摂取した者に幸福感や依存性を与えるようです。

実験記録XXXX-JP-1 - 日付2005/8/19

対象: 市販の鮭1匹と調理前の米1合

実施方法: 調理の訓練を受けさせたDクラスにSCP-XXXX-JPと食材のみを持たせて調理させる。

結果: 被験者は財団の食堂から必要な調理器具と調味料を出現させ、寿司を作成しました。

分析: この実験はもっとも一般的な結果です。

ふむ、普通に美味しそうですね。…私は食べませんよ? -██博士

実験記録XXXX-JP-2 - 日付2005/8/20

対象: 市販のカレールウ20g、ジャガイモ1個、人参1個、豚肉60g、調理前の米1合

実施方法: 実験記録XXXX-JP-1と同じDクラスにSCP-XXXX-JPを用いて調理させる。

結果: 被験者は財団の食堂から必要な調理器具と調味料を出現させとても美味しそうな一般的なポークカレーを作成しました。とても美味しかったです。

分析: この実験も一般的な結果でした。まだ調べる必要があります。

私はチキンカレー派です。…というかあなた達、ただ食べたいだけじゃないですか? -██博士

実験記録XXXX-JP-3 - 日付2005/8/24

対象: 強力粉100g、バター小さじ2、砂糖大さじ1、ドライイースト小さじ1、牛乳70cc

実施方法: パン作りの経験のあるDクラスにSCP-XXXX-JPを用いて調理させる。

結果: とても美味しいパンができました。

SCP-XXXX-JP使ってないじゃないですか!というかあなたたちもランチ感覚で実験しないで下さい!降格させますよ! -██博士