アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP‐XXX‐JPは高強度の収容ロッカーに器具に固定された状態で収容されます。雨天時には防音を施したプロテクターを装備した二名以上の警備員を配置し、ロッカーを監視してください。現在、SCP‐XXX‐JPの実験は禁止されています。
説明: SCP‐XXX‐JPは外見上は一般的な雨傘です。材質は市販のものと同じで、非活性時には強度も同じと測定されています。防水加工された傘布の表は濃い緑、裏面は薄緑や茶色、水色など様々な色が混合した縦縞模様になっています。傘先と持ち手は木製、持ち手は山羊の頭部を模した彫像のようになっています。
SCP‐XXX‐JPは雨天時 に活性化し、以下の異常性を段階的に発揮します。
第 一 段 階 |
活性化したSCP‐XXX‐JPは室内であっても雨を感知し、傘先を地面に向け、跳ねながら移動します。活性化した際、人間がSCP‐XXX‐JPを持っていた場合は手から離れ、移動を始めます。進路に障害がある場合は回避しようとしますが、人為的な妨害があった際には体当たりなどの敵対行動をとります。この敵対行動はプロテクターなどの装備を整えることで無力化でき、訓練を受けた警備員であれば問題なく取り押さえることが可能です。 |
第 二 段 階 |
SCP‐XXX‐JPは雨が当たり、傘布を広げられる場所に移動すると、傘先を地面に立てた状態で傘布を開きます。この段階になったSCP‐XXX‐JPは不可視の力によってその場に固定され、物理的な干渉を受けなくなります。同時にSCP‐XXX‐JP自体も物理的干渉を受け付けず、破壊は困難とされています。SCP‐XXX‐JPはその状態を維持し、雨水を貯め始めます。この際に雨を遮るなどの行動に出ると、再び雨の当たる場所へ移動を始めます。 SCP‐XXX‐JP内に雨水が満たされると、SCP‐XXX‐JP内の雨水はSCP‐XXX‐JP‐1に変容します。SCP‐XXX‐JP‐1は白い液体で大量の水を投入しても溢れることはなく、同じ水位を保ち続けます。測定実験ではSCP‐XXX‐JP-1の深度は計測不可能でした。 |
第 三 段 階 |
SCP‐XXX‐JP‐1が発生すると、SCP‐XXX‐JPの持ち手の彫像の口が動き出し、鳴き声を上げ始めます。この鳴き声は音声解析の結果、波長と声量ともに山羊に非常に近いものとされました。哺乳類がSCP‐XXX‐JPの鳴き声を認識すると、SCP‐XXX‐JPへ向かっていきます。影響下にある生物は外的な刺激に疎くなり、SCP‐XXX‐JPに向かうことを最優先します。影響された生物がSCP‐XXX‐JPにたどり着くとSCP‐XXX‐JP‐1内に侵入を始め、消失します。 |
第 四 段 階 |
雨が止むとSCP‐XXX‐JPは鳴き声を止め、SCP‐XXX‐JP‐Aを発生させます。SCP‐XXX‐JP‐Aは雲に酷似した非実体の存在で、視認することはできますが物理的干渉を受け付けません。SCP‐XXX‐JP‐Aは煙のように上昇すると、雲の存在する高度で留まり、視認での区別は困難となります。SCP‐XXX‐JPはSCP‐XXX‐JP‐Aを発生しおえると非活性化し、傘布を折り畳みその場に倒れます。 |
第 五 段 階 |
発生したSCP-XXX-JP-Aは物理的干渉を受けないにもかかわらず、ほかの雲と同じように移動を続け、6日〜12日の期間の間に活性化します。一塊だったSCP-XXX-JP-Aは分裂し、高積雲と類似した形状に変化します。分裂したSCP‐XXX‐JP‐Aは自然崩壊し、実体存在であるSCP‐XXX‐JP‐Bを地上に降らせます。SCP‐XXX‐JP‐Bは通常の哺乳類と類似した生物群です。SCP‐XXX‐JP‐BはDNAや臓器などは通常の哺乳類と変わりませんが、全身の毛がありません。実験の結果、SCP‐XXX-JP‐BはSCP‐XXX‐JP‐1内に侵入した生物と種類が一致、関係性が指摘されています。SCP‐XXX‐JP‐Bは地上に落ちてきた時点では高所からの落下で死亡していますが、SCP‐XXX‐JP‐Aからの発生時に生存しているかどうかは確認できていません。 |
補遺: 実験の際、SCP‐XXX‐JPの影響を受けた羊をSCP‐XXX‐JP‐1の内部に侵入させたところ、SCP‐XXX‐JPが鳴き声をやめました。その後、全身の毛が抜かれた羊を排出すると雨が降っているのにも関わらず非活性化しました。
その後、SCP‐XXX‐JPの傘布の裏に以下の文章が刺繍されていました。
おまえはもうとんでいる
以降、SCP‐XXX‐JP自体に影響をもたらすとして、羊を使ったSCP‐XXX‐JPの実験は禁止されています。
名前:朝夕 まづめ(チョウセキ マヅメ)
セキュリティレベル:0(場合によって1)
所在:サイト81██内荷物検査所
業務:諜報活動、天気予報サイト81██の職員、来客への荷物検査、潜入と体術指導
資格・特技:隠蔽、職員の体をまさぐること、天気予報士体術、海釣り、投擲
来歴:198█年9月13日生まれ、大分県出身。女性。身長168cm、体重██kg、体格は細身です。
朝夕検査員は█████に所属していた諜報員でした。█████は財団とは直接関わりのない組織でしたが、SCP-███-JPの収容時、偶然その場に居合わせ影響を受け、研究対象として保護されていました。その後、危険性はないことと、前職の経験から財団職員として雇用されました。本人はエージェントとしての活動を希望していましたが、彼女の特異性はどうしても目立ってしまうため内務の検査員として採用されました。
朝夕検査員の業務は主に、サイトに出入りする職員、来客の身体及び荷物のチェックです。勤務態度は真面目、作業の最中に頻繁に雑談を交わしますが業務に影響があるほどではありません。
話すと相手の注意がそれるので不審物等の回収がしやすいです-朝夕検査員
彼女はオブジェクトに対する知識は低いですが、諜報員だった経験から、隠し場所や持ち運ぶ方法などを熟知しています。実績としてもいままでいくつもの不審物を回収しています。身体検査の際はセクハラといわれるような念入りな手つきでねちっこく検査します。そのほか、不審者が逃亡した事案でも即座に対応し、習得した体術や投擲術などをよういて即座に無力化しています。ですが回収した不審物をそのまま投げる、という行為はやめてください。
回収した不信物の中でも特に危険性のないものをリスト化しています。返却の手続きは事務の方からお願いします。
名前の記載がないコメントは朝夕調査員のものです。
バックルピストル -とてもマニアックなものをお持ちですねぇ、██博士。え、プレゼントだった? 嬉しいですけど、これはあなたのお腹の方が使いやすそうですよ
二次元BL本
用途不明な蛸の彫像 -これってオブジェクトじゃないんですか? なんだかオーラがすごいですけど! できれば早く回収しに来てください!
飛び出しナイフ -不合格。今度は、もっとうまく隠してくださいね
業務内容に関係ない動画の入ったUSB
ジンベイザメのぬいぐるみ
クラッカー
刃引きのされた刀 -コスプレイベントはいいんですが、本物は持ち込まないようにしましょう
朝夕検査員は腰まで伸びる長い髪を一本の三つ編みに纏めています。彼女の毛髪は、前述のオブジェクトの影響により彼女の近辺の天候に応じて色が変化します。さらに天候が大きく変わる場合、その30分前には色が変わり始めます。また、不可視の髪にのみ働くこともありますが、原因は不明です。
さらにオブジェクトの影響かどうかは不明ですが、彼女の気分の上がり下がりは天気に大きく影響するようです。彼女にセクハラ気質とは関係ありません。
なお、太陽が沈みきった夜間には黒のまま固定され、曇っていようと色の変化はありません。
天気 |
髪色 |
気分 |
晴天 |
透き通るような青い色。目を凝らすと髪の向こう側が見えます |
声の調子は高く、積極的。 |
曇 |
黒みがかった灰色。 |
声の調子が低めに。口数は少なくなり、落ち着きがあります。 |
雨 |
灰色の髪に波紋が広がるようになり、濃い白髪も混じり始めます |
声の調子は曇りの時と変わりありませんが、独り言が多くなります。大半が心の欲望が漏れたものです。 |
豪雨 |
髪の色が薄い青から灰に波打つように交互に移り変わります |
声の調子が高くなり、何度も同じ単語を発するようになります。話す長さの割に内容の密度は低いです |
雷 |
もやのような黒い色。時折“バチッ”と形容される音と共に髪の一部が逆立ちます |
ピリピリしています。下手に逆らわないほうがいいでしょう |
雪 |
白色。 |
口数が少なくなり他人にもあまり関心を示さなくなります。この天候が一番効率よく業務をこなしますが、残念ながら彼女の配属区域ではほとんど雪は振りません。 |
唯一の例外として晴天の“朝方と夕方”は髪色が夕日のような紅色に染まります。この際の朝夕調査員に晴天と変化はありません。
しかし、この状態の彼女と話した一部職員が「検査員を通して故人と話すことができた」などの証言をしています。しかし、監視カメラなどの映像などを確認してもそれらしき人物、発言、会話は記録されていません。
朝夕検査員は非番の日は財団所有の寮にいます。空いた時間等には前職の経験を活かして、エージェントに対する体術指導なども行っています。
期待にそぐえるような実力はないんでしょうが、事務仕事だと体がなまりまして。指導とまで行くかわかりませんが、少しでも役に立てばと思います-朝夕検査員
対人体術なんてオブジェクトと対するエージェントに必要なんですかね?-エージェント松田
そこまでいうからには基礎は完璧にできているのでしょう。ぜひお手合わせ願えますか? -朝夕検査員
私の本、返してもらえないでしょうか-██研究員
しばらくは無理ですね。人にはいろんな趣味があるというものですが、職場にまで持ち込まないほうがいいですよ? あ、私は平気です。見る分にも加わる分にも-朝夕検査員
なぜクラッカーが没収されてしまったのでしょうか? 毒性も何もないはずですが-██博士
博士が持っていらっしゃったのがお菓子のクラッカーだとしたら、なぜ爆発したんでしょうか? 一瞬食べるのにチャレンジしようかな、と思ったのが間違いでした。死にます-朝夕検査員
諜報員だったのに何でそんなに髪が長いんだ?-██研究員
そりゃあもちろん、三つ編みの中にナイフが仕込めるからで……っていうのは冗談ですよ? ほら、せっかく綺麗な髪色になるんだしと思って、いや、だから、冗談だから調べようとしないでください! なにもないから!-朝夕検査員
先日は……手ほどきありがとうございます。あの、また、よろしくお願いします-エージェント松田
いつでも歓迎してますよ! 鍛えがいのある子はいいです。私も出れればいいんですけどね。オブジェクトに遭遇する前に負傷したり、死んでしまったら元も子もないですから-朝夕検査員
関連SCP
SCP-JP:
SCP-JP概要(番号順):
Tales-JP:
Tales-JP概要(投稿順):
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下書き 落ち葉
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは広さ15m × 15m × 6mの標準的な樹木管理部屋に収容されています。管理方法は一般的なイチョウと変わりありませんが、黄葉の兆候が見られた場合、すべての葉を切り落としてください。回収した葉は焼却処分してください。その後、収容室にSCP-XXX-JPの活動に必要な500gの食肉を配置してください。この食肉は切り身ではなければならず、SCP-XXX-JPの吸収が悪いミンチなどは厳禁です。現在、2本のSCP-XXX-JPを収容していますがそれぞれの収容室は直径150m以上離して配置すべきです。
サイト外でSCP-XXX-JPが発見され次第、機動部隊た-1("剪定鋏")がSCP-XXX-JP-1の捜索、処分を行います。
説明: SCP-XXX-JPはイチョウ(学名:Ginkgo biloba)と酷似した樹木です。██県の山林で行方不明が多発し、その調査の末に群生地が発見されました。群生地のSCP-XXX-JPは即座に全て回収、現在収容している2本を除いて処分されています。
SCP-XXX-JPは主に樹木部分(SCP-XXX-JP-1と指定)と、そこから生み出される樹葉(SCP-XXX-JP-2と指定)と根の周辺に作られる地下空間(SCP-XXX-JP-Aと指定)で構成されています。
SCP-XXX-JP-1は見る限り一般的なイチョウと変わりありません。しかし、雌雄の性別が存在せず、銀杏などの種子も実りません。DNAには██%の差異があり、いくつか動物性のものが含まれています。
2本以上のSCP-XXX-JPがあると互いに根を伸ばしあって結合させる特異性を持っています。結合した根の結合痕はほとんど見られず、栄養の循環も円滑に行えます。さらにSCP-XXX-JP-1は根の近くにある植物や動物を探知し、結合しようとします。そして結合した動植物から栄養を吸収し、溜め込みます。
動植物への結合方法は対象によって異なります。
- 植物:対象の根にSCP-XXX-JP-1の根が覆うように絡み付くことによって結合します。一旦結合したあとも、時間をかけて植物の根を侵食し、植物の根だけではなく幹までもSCP-XXX-JP-1の組織に置き換えていきます。植物への侵食率が30%を超え、根のほとんどがSCP-XXX-JP-1の組織に置換されると、植物は完全にSCP-XXX-JP-1の管理下に収まります。管理下に収まった植物は得た栄養をSCP-XXX-JP-1に送るようになり、自らの栄養は生存維持に必要な最低限だけを蓄えるようになります。この特性のためSCP-XXX-JP-1の群生地では通常の植物が育ちにくくなり、SCP-XXX-JP-1ばかりが繁殖します。
- 動物:鋭く尖った根で対象の皮膚を貫いて、内部の組織に細かい根を張っていくことによって結合します。しかし、このプロセスは時間を要するので、結合の最中に強引に引き剥がすことができます。皮膚下にSCP-XXX-JP-1の根は残りますが、特異性はありません。栄養吸収にも時間がかかるため、通常時は植物の根のほかに地中の幼虫や動物の死骸を吸収しているようです。
上記のような性質は若葉が芽を出す春から、落葉がはじめる直前の初秋までです。落葉の季節になると、後述のSCP-XXX-JP-2による栄養補給が活発になります。
SCP-XXX-JP-2は通常のイチョウの葉と変わりありませんが、黄葉とともに葉脈が神経組織へと置き換わり、葉の部分も生物の筋肉と同じ役割を持つようになります。この変化は肉眼ではただの黄葉した葉にしかみえません。前述の特性によりSCP-XXX-JP-2は風に飛ばされる他にも地面を這いずる回るなどの移動をすることが可能です。しかし、脳に該当する器官がないことと、SCP-XXX-JP-1を中心とした直径100mから離れると活動を停止するため、SCP-XXX-JP-1から何らかの指示を受け取っているものと思われます。SCP-XXX-JP-1が複数体結合していた場合、さらに範囲は広がるものとされています。
SCP-XXX-JP-2は基本的に一箇所に集まり、何層にも重なり結合しあいます。そうすることにより下の層のSCP-XXX-JP-2を飛ばされないようにしているようです。範囲内で最もSCP‐XXX‐JP‐2の密度が高い下層がSCP‐XXX‐JP‐Aと指定される空間と繋がる“穴”となります。“穴”となったSCP-XXX-JP-2上部を生物が通過すると上層の結合が解かれ、SCP-XXX-JP-Aとなる空間に落とし込もうとします。“穴”はSCP-XXX-JP-Aと直接つながっている上、穴開口部周囲の地表もSCP-XXX-JP-2に覆われている可能性が高いため抜け出すことは困難になっています。
SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JP-1の根の間近に作られる大小様々な空洞です。大きさは生物が“穴”に落ち込んだ時点で生成され、落ちた生物が殆ど身動き取れない大きさに調整されます。この空間に生物が落ちた時点で“穴”は塞がってしまいます。SCP-XXX-JP-Aの内部に異常性はなく、生物を覆う内壁は周囲の土のままでした。落下での即死はほとんどありませんが、酸素濃度などの関係で数時間で衰弱し、動きや意識が怠慢になります。
SCP-XXX-JP-A内の生物の動きが衰え始めると、SCP-XXX-JP-1の根が生物と結合し栄養を吸い始めます。結合した生物は一日経たぬうちにSCP-XXX-JP-1の根が張り巡らされます。この段階でも生体反応は確認されるものの、外科手術などによる根の除去は不可能なレベルになっており生物の意識もほとんどありません。張り巡らされた根は急激に成長し、結合した生物を苗床としてSCP-XXX-JP-1個体を生み出し、早いもので3日、遅いもので1週間の期間で地表に顔を出します。
大きさは2mにも及び、幹の直径は5cmほどです。地表に顔を見せた直後は緑色のSCP-XXX-JP-2をみせますが、1時間以内にに黄葉、落葉のプロセスを行います。なお、落葉したSCP-XXX-JP-2はほとんど移動できず、まだ“穴”を作ることができません。このことから、SCP-XXX-JP-A内による捕食はSCP-XXX-JPの生殖活動に当たるものと考えられています。
補遺: 回収したSCP-XXX-JP-1の標本を解剖中、根の中心部に人間の背骨と思しきものが発見されました。頭であった部分は幹の方を向いてめり込んでいるようです。
さらに解剖を進めることにより幹の内部より人間の脳だったと思われる器官を発見。ほかにもSCP-XXX-JP-1の内部で活動していた器官の██%が人間のものと一致しました。どれも侵食を激しく受けているものの、かろうじて活動していたことが判明しました。
他の標本からも人間、周辺に生息する小動物などと思われる器官が発見されたため、SCP-XXX-JPは人間の脳などの器官を再利用してSCP-XXX-JP-2などを操作していたのではないかという予想結果が出されています。
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アイテム番号: SCP-XXX-JP-HW
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-HWは標準的な収容ロッカーに折りたたんで数枚ずつ収納してください。実験用のストックは十分に回収されていますので、新たに発見されたものは焼却処分してください。
SCP-XXX-JP-HW-1の備品としての使用は担当責任者の許可を得てください。
説明:SCP-XXX-JP-HWは東弊重工のロゴが描かれたダンボール箱です。材質に異常性はなく、加工されない限りは一般的なダンボール箱となんら変わりはありません。
SCP-XXX-JP-HWは東弊重工の廃棄された関連施設で発見されるほか、財団へ送られてくる東弊重工の配送物などの梱包として使用されています。
SCP-XXX-JP-HWは人の手により切断したり、折り曲げることでSCP-XXX-JP-HW-1に変化します。
SCP-XXX-JP-HW-1は加工によって性質変化したダンボールです。いくつかのパターンがあるようで、パターン以外の加工を行っても特性は発揮されません。加工したパターンにより特性は異なりますが、多くの場合、ダンボールに比べて遥かに硬質となり、火や水にも高い耐性を持ちます。
しかし、カッターやハサミなどの加工に用いる文房具にはほとんど耐性を持ちません。そのため、SCP-XXX-JP-HW-1に変化した後でも文房具を使えば、容易に追加加工、解体を行うことが出来ます。
使用した道具 |
加工形状 |
結果 |
分析 |
カッターナイフ |
円盾のような形状にカットし、取っ手をつける |
ダンボールの重量のまま、硬質な素材へと変化。至近距離の拳銃でも弾くことが確認された |
特性を確認。まずは過去に確認されたパターンを試して行く |
カッターナイフ、糊 |
上記と同じ。ただし、色は塗らずにダンボール自体を三枚重ね合わせる |
材質が変化。拳銃は上記と同じ結果で終わる。ライフルはSCP-XXX-JP-HWの中ほどで停止し、貫通はしなかった |
重ね合わせても一枚分の強度はかわらないようだ |
カッターナイフ、マジックペン |
盾状に加工、枚数は一枚。変わりに色も塗る |
上記と同じく、硬質に変化。さらに硬度が増し、ライフルであっても弾かれた |
装飾を施した方がより良質なものになるらしい |
カッターナイフ |
両刃のナイフのような形状にカットする |
硬質に変化。盾状に加工したものと違い、ナイフの刃に相当する部分が鋭い切れ味を持つ。料理の食材の調理などに使用出来た |
刃の部分が妙に分厚い以外は問題なく使えました |
カッターナイフ、マジックペン |
ダンボール一枚を両刃のナイフ状に加工。刃の部分を灰色に塗装する |
上記と似た性質に変化。しかし、切れ味は市販の防刃ジャケットを貫通するほどのものだった |
間違えて柄を灰色に塗装した結果、軽く指が切れました |
カッターナイフ |
ダンボールを剣、斧、槍、鎌、槌、銃状に加工 |
槍と鎌、銃以外正常に特異性が現れる。大きな差異はなかったが、槌だけ重量が増した |
銃器のような少し複雑な構造のものは無理のようです |
カッターナイフ |
ダンボールを折りたたまずにそのまま加工。人間の体が入るように加工し、頭と両腕が出るように穴を開ける |
人間が着用することで硬質に変化。盾と同じく拳銃の弾丸程度なら弾くことが出来た |
簡易的な防弾チョッキとして使えるようです |
カッターナイフ |
SCP-XXX-JP-1を複数個使い、籠手や兜などを含めた全身を覆えるような鎧を作る |
全体が硬質に変化。しかし、部位により今までと違う特異性が現れました。籠手を装着した場合、握力が1.5倍。足甲を装着した場合、跳躍力が1.5倍に跳ね上がりました |
着色すれば応戦してきた東弊重工のモノと同じものになると考えられる |
SCP-XXX-JPの特異性が確認されたのは、20██年██月██日の東弊重工関連施設の機動部隊による襲撃の際です。
機動部隊が鎧状と剣状、盾状のSCP-XXX-JP-HWを装備した東弊重工職員らしき集団からの妨害を受けました。人的被害は受けませんでしたが、施設内のオブジェクトは全て取り払われていました。回収されたのは取り落とされた剣状のSCP-XXX-JP-HWだけでした。
補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]
――死んでしまうのだろうか?
仰向けに見上げる、真っ白な視界は現実感に欠けていて夢の中にいるようだ。霧が濃いのか、既に自分の目が役割を果たしていないのかすらわからない。
もしかしたら死んでしまっていて、ここは現世ですらないのかもしれない。走馬灯を感じる暇もなく、あっという間に死んでしまったのかもしれない。
すべてが薄ぼんやりとしていて、掴もうと思ってもすり抜けていく。指先も、足も、重くて動きそうになかった。
俺が、失われていく――
『あなた、大丈夫?』
幻聴まで聞こえ始めた。
「「
「トリックアトリート!」」」
「ガキンチョよォ。元気なのはいいけどよ、TRICK“or”TREAT(トリック“オア”トリート)じゃねェのか?」
「細かいことを気にしてやるな。俺たちは命の危険にさらされてるんだぞ?」
「妙なところでノリがいいなァ、保井ィ……ほらよォ、スナックで命を助けてくれるなら釣りが返ってくるぜ」
「わーいっ!」
活気あふれた声が、サイト内に響いた。
ハロウィンの今日。託児所の子供たちが串間保育士の引率の元、サイトのあらゆる部署を回っている。幾つか終え、コツをつかんだ子供たちには道行く職員にまでお菓子をせびっていた。
子供たちの――親が用意した――衣装には気合が入っている。手作り感の溢れる魔女の衣装から本格的な特殊メイクを使ったようなゾンビのマスクまで。
演技のようにわざとらしく驚く職員からクオリティの高さに真面目に驚く職員までみんなの反応は様々。しかし、一様に楽しそうでサイトは笑顔に包まれていた。
ゾンビのに関しては引率に付く保育士、串間も腰を抜かした。保護者の職員が連れてこなければ何かしらの収容違反と勘違いしていただろう。
子供と職員にみっともない姿を見られたが、当のゾンビ君は何のことだかわからないと首をかしげていた。
許可してくれた部署はなかなかに多く、串間自身は少し疲れを感じていたがお菓子を原動力とした子供たちにはお昼寝の時間も関係ないようだった。
疲れ知らずのモンスターたちは、次なるお菓子を求めてサイトを進軍していく――
『トリックア……オアトリート!!!』
扉越しに聞こえた幼稚な声にエージェント・差前は口を釣り上げた。
とうとうきやがったか、と。このハロウィンという日、幼少期の差前は派手に“いたずら”してやることはできなかった。
いやむしろ、何かしでかすと察しられていたからか、出会うもの皆揃ってお菓子を携えていたのだ。大義名分がなければけしかけることはできない。
過去にイベントで大暴れできなかった不満はこの年になって、財団に向けている。もちろん、ハロウィンは例外ではない。
『トリック! オア! トリートッ!』
扉越しの声は大きくなり、たたくような音も聞こえる。
『差前さん? 扉あけてください、子供たち来ましたよー』
――聞こえてる聞こえてる、居留守だよ。
子供たちに驚かされてばかりでたまるか、と差前は扉をロックしていた。ハロウィン期間は許可した部署なら串間保育士のIDでも開くように設定されている。
しかし、この専用仮眠室のドアは差前が細工――本人は開発したと言い張る――したロックにより彼女には開けることはできない。このまま、彼女たちはあきらめるだろう。
そしてトボトボとお菓子をもらえなくて返っていく子供たちに、いたずらを仕掛けるのだ。
差前は野心を燃やし、愛用のアタッシュケースを膝の上に置いてその時を待っていた。
――鼎蔵様ったら……。
串間保育士は困り果てていた。よく考えればあの差前が潔く許可を出すわけがないのだ。
何度IDカードを押し当ててもドアには反応がなく、妙な顔文字がNO! と答えるだけ。
この様子だと差前は寝ているわけではなく、意地悪そうな表情で私たちのことを見ているのだな、と串間は想像した。差前が自分を見てくれている、そう考えると案外悪い気はしなかった。
が
「せんせぇ……」
串間の前には涙を貯めてこちらをみつめる子供たち。魔女もゾンビもジェイソンもキョンシーも狐面もみんな一様に、串間をすがるように見つめていた。
彼らはお菓子がもらえなかったことに悲しんでいるわけじゃない。自分たちが拒絶されて、嫌いになられたのではないかと心配になっているのだ。
両親たちとは長いこといられず、もしかしたら二度と会えない、いやそれ以上にひどいことになるかもしれない子たちなのだ。理屈では分かってはいなくても周りの空気で恐れている。
では、何のために自分はここにいるか、保育士の自分として、何がしてあげられるか。
「安心して。お菓子をくれない悪い大人には“いたずら”するんでしょう?」
――私も、悪い大人だなぁ。
子供たちに串間は笑いかけると、懐から取り出した滅多に使わないIDカードを押し当てた。
串間監察官のレベル3:IDカードの不正使用についての報告書
10月31日に起こった串間監視官のレベル3:IDカードの不正使用については本来許されざる事態である。
相手が彼女の訓練などを担当したエージェント・差前でなければ記憶処理も必要としただろう。普通であれば部署替えも検討される事案だ。
しかし、子供たちがエージェント・差前の仮眠室から持ち帰ってきてしまった物品の回収や彼の“いたずら”の未然の防止によりこれを免除とする。
エージェント・差前はこれら物品の使用目的や入手経路などを説明しない限り、返却は許可しない。無論、今回のハロウィンに起こす予定だった“いたずら”についてもきちんと説明してもらおう。
串間監視官はもう少し立場と行動の後先を考えるように。子供を持つ親として感謝はするが、他を説得する苦労する私の身にもなってくれ。 - サイト8181管理者
私だけのアイデア!(書き書け)
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: [SCP-XX-JPはサイト8181の保管庫に収容しています。
SCP-XXX-JP-1は衝撃吸収材の入ったケースに個別に保管してください。。保管庫への出入りは厳重にチェックされ常に一名以上の武装した警備員によって監視されている必要があります。
SCP-XXX-JP-2はサイト-8181の標準収容ロッカーに収容します。ロッカーの所在はSCP-XXX-JP-1の収容室から出来るだけ遠ざけて配置するべきです。SCP-XXX-JP-2は封筒に一枚ずつ収め、許可された実験以外では閲覧することを禁じます。
SCP-XXX-JP対する実験にはレベル3以上の職員の許可が必要です。サイト外部でSCP-XXX-JPの兆候が認めらた場合、即座に機動部隊によって確保がなされます。]
説明: [SCPオブジェクトの性質に関する記述]
補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス:SafeEuclid
特別収容プロトコル:SCP‐XXX‐JPは特別な収容手段を必要としません。SCP‐XXX‐JPはサイト81██の標準的な収容ロッカーに保管されています。
七日に一度、標準的な収容ルームにSCP‐XXX‐JPを移動させ、自転車とともに一時間収容してください。この際の映像は収容室の定点カメラにより監視されますが、収容室内部に入ることは許可されません。
一時間後、
説明: :SCP‐XXX‐JPは██県██市の███駅の駐輪場で発見された木製の看板です。
駐輪場の職員の手作りであり、木製の板と棒、釘で構成された粗悪な作りです。板には表面には画用紙が貼られており“一時置場”と書かれています。
裏面には日本の時刻一覧とその時刻に午後一時になる国名が記載されています。
職員のインタビューによると19██年に設置され、当初は異常性は確認されていませんでした。そのため後天的な要因と考えられます
補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]
[[/tab]]
下書き 落ち葉
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは広さ15m × 15m × 6mの標準的な樹木管理部屋に収容されています。管理方法は一般的なイチョウと変わりありませんが、黄葉の兆候が見られた場合、すべての葉を切り落としてください。回収した葉は焼却処分してください。その後、収容室にSCP-XXX-JPの活動に必要な500gの食肉を配置してください。この食肉は切り身ではなければならず、SCP-XXX-JPの吸収が悪いミンチなどは厳禁です。
現在、オスとメスの二本のSCP-XXX-JPを収容していますがそれぞれの収容室は直径150m以上離して配置すべきです。
サイト外でSCP-XXX-JPが発見され次第、機動部隊た-1("剪定鋏")がSCP-XXX-JP-1の処理とSCP-XXX-JP-αの捜索、処分を行います。
説明: SCP-XXX-JPはイチョウ(学名:Ginkgo biloba)と酷似した樹木です。██県の山林で行方不明が多発し、その調査の末に群生地が発見されました。
群生地のSCP-XXX-JPは即座に回収し尽くされ、現在収容している二本を除いて処分されています。
SCP-XXX-JPは主に樹木部分(SCP-XXX-JP-1と指定)と、そこから生み出される樹葉(SCP-XXX-JP-2と指定)、果実(SCP-XXX-JP-3と指定)、そして根の周辺に作られる地下空間(SCP-XXX-JP-Aと指定)で構成されています。
SCP-XXX-JP-1は地表から見る限り一般的なイチョウと変わりありません。しかし、二本以上のSCP-XXX-JPがあると互いに根を伸ばしあって結合させる特異性を持っています。結合した根の結合痕はほとんど見られず、栄養の循環も円滑に行えます。
さらにSCP-XXX-JP-1は根の近くにある植物や動物を探知し、結合しようとします。結合の方法は対象によって異なります。
植物の場合、対象の根にSCP-XXX-JP-1の根が絡みつくように覆うことによって結合します。動物の場合、鋭く尖った根で対象の皮膚を貫いて、内部の組織に根を張っていくことによって結合します。
しかし、この結合の速度自体はさほど早くない上、栄養の吸収にも時間がかかるため人間の力であれば強引に引き剥がすこともできます。通常時は地中の幼虫や動物の死骸を吸収しています。
植物への栄養吸収は抑え目ですが、結合した植物の成長は著しく低下します。そのためSCP-XXX-JPの群生地周辺の植物は非常に背が低い傾向にあります。
SCP-XXX-JP-2は通常のイチョウの葉と変わりありませんが、黄葉とともに葉脈が神経組織へと置き換わり、葉の部分も生物の筋肉と同じ役割を持つようになります。この変化は肉眼ではただの黄葉した葉にしかみえません。前述の特性によりSCP-XXX-JP-2は風に飛ばされる他にも地面を這いずる回るなどの移動をすることが可能です。
しかし、脳に該当する器官がないことと、SCP-XXX-JP-1を中心とした直径100mから離れると活動を停止するため、SCP-XXX-JP-1から何らかの指示を受け取っているものと思われます。SCP-XXX-JP-1が複数体結合していた場合、さらに範囲は広がるものとされています。
SCP-XXX-JP-2は基本的に一箇所に集まり、何層にも重なり結合しあいます。そうすることにより下の層のSCP-XXX-JP-2を飛ばされないようにしているようです。
範囲内で最もSCP‐XXX‐JP‐2の密度が高い下層がSCP‐XXX‐JP‐Aと指定される空間と繋がる“穴”となります。“穴”となったSCP-XXX-JP-2上部を生物が通過すると上層の結合が解かれ、SCP-XXX-JP-Aとなる空間に落とし込もうとします。“穴”はSCP-XXX-JP-Aと直接つながっている上、穴開口部周囲の地表もSCP-XXX-JP-2に覆われている可能性が高いため抜け出すことは困難になっています。
SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JP-1の根の間近に作られる大小様々な空洞です。大きさは生物が“穴”に落ち込んだ時点で生成され、落ちた生物が殆ど身動き取れない大きさに調整されます。この空間に生物が落ちた時点で“穴”は塞がってしまいます。SCP-XXX-JP-Aの内部に異常性はなく、生物を覆う内壁も根の周囲の土のままでした。落下での即死はほとんどありませんが、酸素濃度などの関係で多くの場合衰弱死に至ります。SCP-XXX-JP-A内の生物の動きが衰え始めると、SCP-XXX-JP-1の根が生物と結合し栄養を吸い始めます。このことからSCP-XXX-JP-2と“穴”は冬に向けて積極的に栄養を溜め込むための生態と考えられます。
SCP-XXX-JP-3は銀杏に酷似した種です。種子内の構造もほとんど同じで見分けることは困難です。SCP-XXX-JP-3はSCP-XXX-JP-1が二本以上結合していないと生りません。土に植えて通常通りの生育をした場合でも発芽せず、熱や酸などに強い耐性を持ちます。
SCP-XXX-JP-3は生物の体内に入ることで発芽し、接している組織と結合します。種子を生物の皮膚につけても結合は始まりません。種子がどのようにして体内か体外か判断するか原理は不明です。
SCP-XXX-JP-3を取り込んだ個体(SCP-XXX-JP-αと指定)は以下のプロセスを経て、変化していきます。
第一段階:SCP-XXX-JP-3を体内に取り込むと脳の活動が活性化し、軽度の認知障害であれば回復の兆しを見せます。積極的な運動や外出を好むようになり食事の量も増えます。これは胃や腸などに結合したSCP-XXX-JP-3が分泌する成分による効果とされています。発芽したSCP-XXX-JP-3は徐々に根を伸ばし始めSCP-XXX-JP-αの体中に張り巡らせていきます。根を張り巡らせる際に痛みはなく、SCP-XXX-JP-αが気づくことはありません。SCP-XXX-JP-3はこの段階であれば切除することで対処ができます。
第二段階:この段階になると、結合したSCP-XXX-JP-3の根は神経組織にまで届いています。その影響か、自分以外のSCP-XXX-JP-αを察知し、摂取した強い関心を持ちます。この条件は異性であることですが、種族は問わずに関心を寄せ合うことが確認されています。SCP-XXX-JP-αが関心を寄せるのは互いに一個体のみです。結合したSCP-XXX-JP-3の根は神経組織にまで届いているため切除は非常に困難なものとなっています。
第三段階:SCP-XXX-JP-α達はできるだけ多くの時間を共に過ごす事となり、ほとんどは外で過ごそうとします。この行動はSCP-XXX-JP-3にとって最適な土地を探す行動と考えられています。判断基準は不明です。
最適な土地をみつけると強い執着を見せ始めますが、落葉していない期間は何度もその地点に足を運ぶだけで行動には起こしません。
落葉のシーズンになり、地面が落ち葉に覆われると、SCP-XXX-JP-α達は共同作業でその土地に穴を掘り始めます。穴掘りの手段はその動物の最適な手段で行われ、人間のSCP-XXX-JP-1の場合、シャベルや鍬、重機を使用する例もありました。穴はより大きなSCP-XXX-JP-αの大きさに合わせて作られるようです。穴が完成するとより大きいサイズか、メスのSCP-XXX-JP-αが先に穴に飛び込みます。地上に残ったSCP-XXX-JP-αは穴を埋める作業を主に行います。
その後、100m圏内に自分の穴を掘り始めます。後の個体の埋める作業は単調なもので、土で体を覆いきれていないこともありますが落ち葉でカモフラージュしていることもあります。
SCP-XXX-JP-3の根は各所に広がり、SCP-XXX-JP-3を切除したとしても他の根の部分やSCP-XXX-JP-αの脳がSCP-XXX-JP-3の役割を持ちます。
最終段階:SCP-XXX-JP-3の根は宿主の体を突き破り、土に根を張り始めます。この際、埋まりきらなかった個体は穴の周りの土に根を突き刺し、わざと土をもろくし崩すことで自分の体を完全に隠します。
土に張った根は真っ先に埋まったSCP-XXX-JP-α個体に向かい、互いに根を結合させ合います。こうして結合させ合い、栄養を共有させあった後にSCP-XXX-JP-3は急激な成長を見せます。
成長はSCP-XXX-JP-α個体の大きさによっても変わりますが、早いもので3日、遅いもので1週間の期間でSCP-XXX-JP-1個体に変貌します。
大きさは平均2m、幹の太さは成人男性の二の腕ほどのものとなります。地表に顔を見せた直後は緑色のSCP-XXX-JP-2をみせますが、1時間以内にに黄葉、落葉のプロセスを行います。なお、落葉したSCP-XXX-JP-2は既に“穴”を作ることができます。
以上のSCP-XXX-JP-3の特性は成長時の栄養の獲得と生息域拡大が目的であるようです。
補遺: 回収したSCP-XXX-JP-1の標本を解剖中、根の中心部に人間の背骨と思しきものが発見されました。頭であった部分は幹の方を向いてめり込んでいるようでした。
さらに解剖を進めることにより幹の内部より人間の脳だったと思われる器官を発見。SCP-XXX-JPの侵食を激しく受けているものの、かろうじて活動していたことが判明。
他の標本からも人間やそれ以外の動物の脳だったと思われる器官が発見されたため、SCP-XXX-JPは人間の脳などの器官を再利用してSCP-XXX-JP-2などを操作していたのではないかという予想結果が出されています。