shinobu-RO
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SCP-xxx-jp

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Safe keter

特別収容プロトコル: SCP-xxx-jpは定められた保管用の容器にまとめて保管してください。個別に保管してください。また、同一の個体が新たに確認された場合は古い個体の焼却処分を行ってください。容器内にはSCP-xxx-jpの安定した保存に適した環境である人間の血液を模した溶液に銅イオン、[編集済]を含んだ栄養水で満たして保管してください。容器内の栄養量を調べる際は感染を防止するため防護服を着用して行ってください。SCP-xxx-jpと接触した職員、もしくはSCP-xxx-jpと確認された物品を所持していた職員については物品の回収および新たなSCP-XXX-JPに発見・報告した職員に対し微量金属探知機による身体の診察および感染治療が行われ、最低でも██日間の保護観察期間が設けられます。

説明: SCP-xxx-jpは、起源不明のアップル社製のiphone4用に製造されたケーブルへ同化を行う線形動物の一種です。体組織のほとんどは本来のケーブルと同様の物質と微量の生体組織で構成されています。SCP-xxx-jpは、本来のケーブルと同様に携帯機器に対し充電することができますが、充電効率は個体により多少の違いはありますが、平均的に2%ほど低いです。SCP-xxx-jpは基本的に携帯機器に充電された際に送電される電気をエネルギーとして摂取しており、動くことはありません。そのため日常生活においてケーブルがSCP-xxx-jpになっていることに気付くのはほぼ不可能です。

SCP-xxx-jpは基本的には人間を第一段階の媒介者(ベクター)とし、携帯機器を拡散目的のための第二段階のベクターにし、ケーブルを最終宿主およびベクターとしています。第一ベクター(以降SCP-xxx-jp-1と呼称)は、身体の末端部分、特に手における圧迫感と発汗、喉の痛みと咳やくしゃみをともなう軽度の風邪に似た症状を報告しますが極稀に金属を齧る、プラスチック製品を食べる等の悪食行動が確認されます。これはSCP-xxx-jpが携帯機器に自身の幼体を移動させるために多く触れる部分である手に集まるものと、咳・くしゃみにより発生する飛翔物に紛れて移動すると考えらており、後者の場合、SCP-xxx-jp-1中に生育する幼体の成長に必要な成分を摂取するためではないかと考えられています。似た症状が確認できた場合、すぐに財団の医療機関に報告することが義務づけられます。SCP-xxx-jp-1が携帯機器に接触した場合、上記の症状が多くの割合で発生することが判明しています。これはSCP-xxx-jpが携帯機器に乗り移るためにSCP-xxx-jp-1になんらかの影響を及ぼしているとと推測されていますが現在調査中です。またSCP-xxx-jp-1は通常の線虫による感染症と同じ治療法により排除できることが確認されています。


SCP-xxx-jpによって寄生された携帯機器(以降SCP-xxx-jp-2と呼称)は携帯機器がケーブルと接続するための端子に存在しますが複数の個体が移動した場合、もしくはすでにSCP-xxx-jp-2となっていた場合、新規に移入したSCP-xxx-jpは携帯機器のバッテリーや電子盤などに移動していることが確認されており、これらによってわずかではありますが携帯機器の電池消費量が増えていることが確認されます。それに伴い携帯機器の所有者は充電を行う機会が増えることになります。充電ケーブルに接続されたSCP-xxx-jp-2からケーブルに向けてSCP-xxx-jpが移動を開始します。ケーブルに侵入したSCP-xxx-jpは数時間かけてケーブル内に侵入し、本来のケーブルを摂食しながら成長と同化を開始します。この同化は最短で█日、最長で██日であると判明していますが、同化が進行しているケーブルの早期発見は極めて困難です。
完全にケーブルに取って代わったSCP-xxx-jpは充電のために接続された際に携帯機器の接続端子にSCP-xxx-jp-1から出る幼体よりも長期にわたって生存が可能、感染力も強い幼体を産み付けます。その幼体はSCP-xxx-jpがSCP-xxx-jp-2から切り離されたと同時に活動を開始し新たなベクターに感染するために行動します。
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SCP-xxx-jpの存在が確認された初期の████研究員の金属反応写真
(感染期間は███日以上と推察される)

補遺: SCP-xxx-jpは20██/██/██に実施された人事異動によりサイト-███へ転属が決まったエージェント██が空港において金属を保持していないにも関わらず金属探知機に反応し、手と足及び[削除済み]に多量の金属反応が確認されたため、エージェント██へ詳細な診察を行った際に発見されました。これにともないエージェント██が所属していたサイト-██内に努めていた職員及びサイトの周辺に住む住民に対し診察を行ったところすべての職員と住民だけでなくiphone4が発売されている地域から少なくとも██km圏内にて感染が確認されました。事態を重く見た上層部よりプロトコル: j が発動され、SCP-xxx-jpと同一のケーブル及びそれに対応した携帯機器であるiphone4や電子機器を全てを回収し焼却処分しました。感染している民間人にはそれぞれ感染症治療が施され、SCP-xxx-jpが体内から根絶されたのを確認したのちにクラスA記憶処理が施されました。そしてSCP-xxx-jpが繁殖の機会を与えぬためにもアップル社に定期的な携帯機器とケーブルの新規開発を申告しました。これによりプロトコル: j 発動から█年後にはSCP-xxx-jpの外部根絶が確認され、オブジェクトクラスはEuclidからsafeに変更されました。