アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 全国の鉄道路線の終点駅の隣駅にCクラス職員を常駐させ、通信が失敗した場合は確認手順AMr-18を実行します。陽性と判断された場合、レベル4c職員が主導してプロトコル「山の手」を実行してください。
説明: ██████2███年██月██日に確認された現実改変です。███鉄道██線の終点、██駅の█ホテルに滞在していた藤川教官の報告から発見され、翌日に██駅とその周辺が消失しているのを終点█████駅近隣に住む██████調査員が報告したことから確保が開始されました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 映像記録・手順記録表をSCP-XXX-JP習得計画書としてセキュリティレベル3で保存します。
SCP-XXX-JP発生条件保存のため、指定された職員以外のXXX-JP収容指定範囲への進入は許可されません。XXX-JP収容指定範囲の周囲半径5km範囲内の主要な獣道に小型カメラとセンサーを設置、周囲半径3km地点には村民に発見されないよう偽装した武装職員詰所を六ヶ所設置することで、村に指定職員と村民以外の出入りが発生しないよう監視します。
24歳以下のDクラス職員からXXX-JP特別補助職員を選抜し、常時2名、SCP-XXX-JP習得計画書を使用したXXX-JP事前講習を受講させます。
藤末家には武装職員3名、レベル4研究員とXXX-JP特別補助職員が1名ずつ配備され、それ以外の職員の進入は一年毎の補給・職員交代を除き緊急収容レベル4まで許可されません。村に滞在しているXXX-JP特別補助職員が36歳以上になる年度初頭、XXX-JP事前講習を10年以上受けたXXX-JP特別補助職員が再配備されます。Eクラス職員「藤末」が身体的障害を負う等の緊急事態の発生によってSCP-XXX-JP継承が不可能になった場合に、XXX-JP特別補助職員が「藤末」の指示を受けながら次期継承までの「おぬけさまの式」のカケテを請け負います。
メディアで SCP-XXX-JPの手順一と類似した行動を促す情報発信がなされた場合、情報発信者には記憶処理を施し、カバーストーリータイプ0248「大して効果は無いうえ実際は軟骨に負担のかかる体操」を流布してください。
説明: 18██年収容。二人の人間によって行われる9段階の手順です。二人はそれぞれの役割によって、SCP-XXX-JP-1(以下、報告書内で「カケテ」と表記)、SCP-XXX-JP-2(以下、報告書内で「カケラレ」と表記)と呼称します。連続して行われるカケテの動作によってカケラレの身体は変異を繰り返し、全ての手順を終了させた時、カケラレは脳と心臓と肺以外の身体機能がほぼ停止し、肉体が乾燥して非常に低い新陳代謝で超長期間生存します。
SCP-XXX-JP手順簡易一覧表手順番号、手順名 | カケテの行動 | カケラレの変異 | 特記事項 |
---|---|---|---|
一、コトハジメ | [削除済] | 主に頸部から骨盤にかけての筋肉が硬化 | 担当職員及び収容違反収拾エージェントにのみカケテの行動を開示 |
二、フタノテ | 左手人差し指と中指でカケラレのうなじを支え、左肩甲骨下部を右手の小指で3秒以上強く突く | 左右の腋が締まり、肘から先の関節が伸ばされる | |
三、ミノテ | カケラレの両肩を両手の小指の第一関節で挟み、尾てい骨に右足の正中線を合わせて甲を当て、肌の上を滑らせながら右臀部、左脚内腿、左脚膝裏、左脚外踝に当て、カケテのつま先が地面に接触した段階でカケラレから手を離す | 足が揃って筋肉が硬直し、支え無しで直立するようになる | カケラレを押しても簡単には倒れない。全身の筋肉が直立姿勢を保つため微細に活動している |
(第一欠番)シトビ | 右手で略礼 | なし | 実行しなくとも最終手順まで完遂できるが、カケラレは二日以内に死亡する |
五、イツノテ | 左の手のひらを胸骨に当て、右手の薬指でへその上4cmの位置を押し込む | 胃の内容物を即座に嘔吐、腸の内容物を30秒程度で肛門から排泄。発汗量増加 | この手順までなら、現手順から手順1まで動作を逆の順に行うことでカケラレは無傷で回復する |
六、ムノテ | [削除済] | 爪、歯、全身の毛が身体より分離。体表面からの水分排出が著しくなる | この手順以降の不可逆性が発覚したため、閲覧セキュリティクリアランスを4に繰り上げ |
七、ナナノテ | [削除済] | 顎の関節が外れて口を大きく開く。この際体内から水蒸気が吹き出すことが多い。多くの場合、急速に乾燥した頬が裂ける。身体の末端に血が集中する | 難易度から完全習得の最大障壁となる |
(第二欠番)オヌキ | カケラレのうなじに利き手の人差し指と中指で作った輪を近付ける | 頸部から指のような一対の肉塊が生え、カケテの指の輪と鎖状になるように指の輪をつくる。体の末端に集中していた多量の血液が血管及び皮膚を破って出血する | この「指」は脳幹に繋がっている。手順8を行わなければカケラレは1分以内に死亡 |
八、ヤノテ(シメ) | 指の輪を引くことでカケラレの首の骨と皮膚が溶け、「指」と接続している脳がうなじから出現。開いた口腔内に脳幹を挿れる | 蠕動によって脳が運ばれ、口腔内に脳が収まる。その後大脳真皮質と口腔の細胞が癒着 |
一連の手順は手順通り、精密に連続して行うことでのみ有効です。また、カケテの動作はカケラレとの接触以外に大仰な動作を多量に含み、簡易手順表にある単純なカケラレとの接触をなぞっただけではカケラレの変異は一切発生しません。詳細な手順及び映像は付属資料:SCP-XXX-JP習得計画書[要レベル4クリアランス]を参照してください。
追記 1982/2/15: SCP-XXX-JPの生物学的特異性は手順七及び第二欠番以外発見されていません。血流や生体電気や深層筋肉麻痺などの身体的要因を複雑な手順を介して肉体を操作しているという説が有力です。
収容経緯: SCP-XXX-JPは██県██山系中腹(東経███.██.██ 北緯██.██.██)の山間の村で発見されました。この小部落の存在は周辺地域の一部集落に認識されていたものの、「平家の誇りの為」という大義名分を掲げた藤末家とそれに賛同した有力家によって、外部との交流は最低限に制限されていました。
村では「おぬけさまの式」として、毎年大晦日の夜に翌年の数え年18歳以上になる人間1が大御殿と呼ばれる堂に集まり、数え年44歳以下のカケテと継承資格のある者が集合者全員にSCP-XXX-JPを施してから、大御殿内の巨大な雛壇に直立させて並べます。発見当時、おぬけさまの式は500年以上実施されており、大御殿の中にはSCP-XXX-JPを完遂されたカケラレが████体存在していました。
大御殿を管理する藤末家の第一・第二男児だけが10年以上修行を続けた上でカケテとなることを許されており、おぬけさまの式の手順は村の者・家の者にも門外不出とされています。由来は平家ゆかりの陰陽師:新部音丸の秘術という伝承が村に残っていますが、藤末家が最低でも二十世代に亘って研究し完成させたことが残存資料により判明しているため、あくまで原型になったものであるとの結論が出ています。
特別収容プロトコル制定会議では藤末家のSCP-XXX-JP継承体制を利用した収容プロトコルが提言されました2。また、藤末家が村への不干渉を条件にした場合のみ協力を許可したこと、更にSCP-XXX-JPの複雑な手順が特殊な閉鎖環境で発生したことによる村の状況を保存する提言があった為、村と藤末家を維持した上での収容が決定しました。SCP-XXX-JPのカケテの手順を習得する人物をEクラス職員「藤末」として雇用し、それに際して藤末家と協議した内容を調整し特別収容プロトコルが制定されました。
1960年現在でも、XXX-JP収容指定範囲ではおぬけさまの式を行い人口抑制をすることで自給自足を保っています。
XXX-JP収容指定範囲の文化の詳細は別紙「【担当者必読】村内に於ける警戒すべき風習と禁忌について」を参照してください。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル:人型オブジェクト収容基本規格に則って収容されます。人型オブジェクトとして極めて温厚であること、特異性が完全内向性であること、そして復活イベント後の再収容効率向上の観点からサイト内のレベル1セキュリティクリアランスエリアの行動が監視一名付きで許可されます。復活イベントの後、予測された死亡予定日の1ヶ月前には収容コンテナに収容します。死亡後にはサイト内の目撃情報から、回収部隊し-3丁【三賢】が現場に急行してSCP-XXX-JPを確保・収容します。
概要:1928年に誕生を記録、復活イベント(後述)を経て1942年に収容。ヒトのメス個体です。容姿・知性共にヒトの標準範囲内であり、社会生活を問題なく遂行できる常識を備えています。長期間収容している人型実体であるにも拘らず容姿は若く、おおよそ青年期に見えると形容されます。
自らの特異性により、SCP-XXX-JPは常に妊娠しています。一度に妊娠している胎児の数は平均84.3です。この胎児は母体が死亡するか子宮内から人工的に摘出されると死亡しますが、それ以外の要因では流産することなく確実に成長を続けます。また、肥大化した腹部による極端な内臓圧迫・腹部面積の増大による血圧低下・大量の栄養を胎児に奪われることによる栄養失調など、母体は妊娠を原因とする様々な体調不良で衰弱します。2015年現在まで全てのケースで出産することなく死亡しています。
SCP-XXX-JPが死亡した時、SCP-XXX-JPが生存した状態で出現する復活イベントが発生します。死亡した体は体内の胎児と共に一瞬で消滅し、元いた地点には衣服と体内の全水分、排泄物のみが残されます。この後長くとも2秒以内にSCP-XXX-JPは生存した状態で不確定な場所に出現します。この時既にSCP-XXX-JPは着床を終えています。
出現する場所は一定ではなく、収容コンテナ横の監視室からサイト外壁部のフロントエリアまで遠近様々です。唯一の傾向として、男性用トイレやDクラス男子房などの男性専用施設にはほとんど出現しません。
復活イベント直後、SCP-XXX-JPの生殖器には血液が通っておらず、膣には少量の血液が存在しています。この血液の由来は不明ですが、近年の研究によりそれ以前に受けた手術痕や傷は一切見受けられず、復活イベントを経ることで身体の状態をリセットしているようです。しかし、ケースによって未確認の手術痕や痣が認められ、更には生傷や復活イベント直後にも関わらず妊娠線が存在したこともあります。これらは次の復活イベント後には消失しており、詳細は不明です。
人型オブジェクト近況報告:第7版
2000年現在までに自己の特異性によって既に214回の復活イベントを経ているSCP-XXX-JPですが、現在まで出産を完遂する意思を持ち続けています。近年は復活イベントから1時間程度で精神的に回復し、無事出産できる確率を訊いてくるなど冷静な様子が伺えます。なお、帝王切開や人工中絶などの外科手術による干渉が不可能なこと、胎児の多さによる物理的な問題から現在も出産は絶望的です。
併記:第4版
当初会話できない程に精神が後退していたSCP-XXX-JPですが、現在ではほぼ回復し、明確な意思を持つようになっています。出産が絶望的であることや復活イベントにより死亡が不可能なことを受け入れて、科学技術の発展による将来的な出産を期待しています。しかし、復活イベントの直後には毎回絶望・悲嘆に暮れ、頭を抱える、逃げるように這いだすなど奇行を取ることもあり、未だ混乱が伺えます。過去いくつかのケースでは罵声や悲鳴などを発すこともあります。カウンセリングを継続してください。
初期収容記録:新聞1942年版「娘が」
補遺1:SCP-XXX-JPの平均生存期間が徐々に長くなっています。復活イベントからの平均生存日数は、収容当初から1945年で126.4日、1946年から1972年で135.2日、1972年から2010年で141.7日です。この変化の原因は不明です。なお、この変化により今後自然出産が可能になる確率は0%とみられています。
補遺2:2011年6月4日の復活イベント後、SCP-XXX-JPの胎児数が61と過去最少であったことから、博士考案の計画【助産】が発動されました。
計画【助産】概要
目的:SCP-XXX-JPの特異性の解明のため、死亡及び復活イベントを回避して出産を完遂する
手順:SCP-XXX-JPを絶対安静状態に置き、栄養と水分補給を点滴で行う。腹部を弛ませるよう皮膚と筋肉を移植、腹部の肥大に備える。内臓系は柔軟性のある耐圧プロテクターで保護。骨盤・背骨・肋骨を超合金のコーティングど芯で保護。輸血・ホルモン調整剤・麻酔・筋弛緩剤などを随時投与し出産を全面的に補助
結果:失敗。復活イベントから201日目に子宮が破裂。即座に復活イベントが発生、実験室内に出現したSCP-XXX-JPは絶叫した
子宮はおおよそありえない程膨らんでいたので破裂も仕方ないと思えるのだが、そう、ありえない程に膨らんでいたのだ。大人数妊娠の事例は世界にいくつもあるが、合計75kgの胎児を胎内に保持できた記録など前例が無い。復活イベントを経ることで、SCP-XXX-JPの性器はなんらかの方法で出産に向けて成長しているのだと推測する。平均生存日数増加は性器の成長による出産への適応だと思われる。しかし、体の方は妊娠直後の状態に戻されるために妊娠についていけないのだ。出血は成長過程で廃棄されるようこつSCP-XXX-JPの出産完遂に向けて【助産】は有効だ。今後
補遺3:2015年2月、胎児数67のSCP-XXX-JPに第二次【助産】を発動しました。第一次場合に出産が完遂されるのは西暦22年頃という見方が有力です。
名前: 甘草 エリナ
職員クラス: レベル1 クラス3
職務: 経理
所在: 研究サイト8181
人物: 甘草氏は25歳の女性です。身長は162.3cm、体重は██.█kgと平均的な日本人女性の体格を持ちます。一般的に美麗とされる容姿をしています。血液型はA。基本的に温厚な性格で、サイト8181では『エリナ様』『甘草女史』『妖怪ボーナス削り』と呼ばれ親しまれています。現在諸事情により、サイト8181の屋上のプレハブ小屋を自室としています。
自室にいる甘草氏の提示した使い走りはフィールドエージェントが可能な限り遂行してください。彼女が自らの部屋に足りないと思ったものが調達されない場合、調達が終わるまで部屋から出てこないことがほとんどです。
これまでの最長引きこもり記録は███時間██分です。
甘草氏は会計経理の能力に優れ、サイト8181のそれらを一人で全て引き受けています(もっとも、月に数回経費の使い込みや無駄遣いを注意するのがもっぱらの仕事ですが)。経費に関する申請は慎重に行ってください。たった一つのくだらない申請で私達のボーナスを研究費に当てさせないでください。
甘草氏の特技の一つとして、収容違反を起こしたSCPを再収容する能力が極めて高いことが分かっています。他の研究員を「頭が固い」と罵りながら特異な方法を考案して速やかに再収容をこなすその手際は、O5-2にも評価されました。これについて甘草氏は「ヒントはいつも身の回りにある」とだけコメントしています。
この再収容能力の高さから、彼女はセキュリティクリアランス3を与えられ、サイト8181に収容されているSCPの情報についてはほぼ全てを閲覧できる状態になっています。
人事ファイルに寄せられたコメント
「妖怪ボーナス削りってなんですか。私をなんだと思ってるんですか」 ‐ 甘草
「尊敬すべき経理様」 ‐ エージェント・紅郡
「偉大なる会計様」 - 刈谷崎博士
「サイト8181の誇り」 - 乾博士
この人事ファイルによってサイト-8181の全職員の給与の2割が研究費に割り当てられたことを忘れてはいけません。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: サイト-8181にて勤務しています。夜間、プレハブに偽装された人型実体収容コンテナに収容され、8時間の睡眠を義務付けられます。収容コンテナの壁の厚さは600mm 800mm 1100mmです。また、勤務時には財団製眠気覚ましドリンクの携帯を義務付けられます。SCP-XXX-JPが睡眠状態に陥った場合、近くにいる職員は即座に覚醒させてください。それができない場合はSCP-XXX-JPの存在する部屋を隔離します。
説明: 説明: 現在25歳の女性です。身長は160.3cm、体重は52kgと平均的な日本人女性の体格を持ちます。血液型はA。人間の素体には特異性はみられません。
SCP-XXX-JPがノンレム睡眠状態にある時、その体の上には半透明の姿(熊や狐、狼や兎などの野山の獣をコミカルにデフォルメしたもの)が12体現れます。これらは心臓の上42cm地点を中心軸にして密集状態で周回し続け、これに干渉する試みは全て失敗しています。写真、映像に収められることはありません。
これらの姿は誰かに視認されることで数を増やし、周回半径を増大させます。1人の人間に見られることで、一秒 心臓の一拍毎に実体は2体増加し、周回半径は16cm増大します。この姿に触れた人間は著しい眠気を覚えます。
財団フロント企業にて勤務していたSCP-XXX-JPは、2009/07/09の昼頃に上記の特異性を発現させ社内の一階層の人間を全て眠らせました。報告を受けたエージェントが確保し、多数の実験により特異性の詳細が判明しました。
インタビューログ
では甘草女史…いえ、SCP-XXX-JP、インタビューを開始します。
よろしくお願いします。
特異性が発現したのはいつ頃か分かりますか。
うーん…分かりません。ずっと一人暮らしだったので。もしかしたら実家を出てすぐにそういう効果が出たのかも。
では、事案の後に初めて気づいたということでいいんですね。
そうなります。多分、通勤の電車の中で寝たことは無いですし…
分かりました。(通信で指示を受けるため10秒沈黙)…(財団フロント企業。以前SCP—JPが勤務していた)では何かありましたか?
特には。私を変な目で見てくる人もいませんでしたから、あれ以前には会社で眠ったことは無かったと思います。
ありがとうございました。
SCP-XXX-JPは協力的かつ温厚な態度を示しており、また優秀な洞察力・情報処理能力を持つためにサイト-8181に雇用されています。本人はこれを好意的に受け取っており、現状危険性は限りなく低いと思われます。しかし、本人の意思に関わらず発生する特異性であること、その広範囲への被害から外出は許可されず、低レベル職員には事実は伏せられます。また、SCP-XXX-JPをナンパする試みはSCP番号指定されている以上に他職員から敵意を買う可能性があるため推奨されません。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特記: 状況が変異しない限り、SCP-XXX-JPを現在の特別収容プロトコル以外の手順で収容しようとする計画の提案は禁止されます。
特別収容プロトコル: 特殊収容連隊し-25から6人が各曜日の古書店の勤務に当たってください。これらの職員は以下のことが義務付けられます。
1.対策文書"古書店での平和な日々"の設定の遵守
2.SCP-XXX-JPの心理状態の確認及び勤務終了後のし-25所属心理学者への報告
3.SCP-XXX-JPとの友好関係の構築
4.勤務終了後の健康診断
古書店周辺・通勤ルート・自宅周辺には常にし-25のエージェントを配置し、SCP-XXX-JPによる想定外の行動(休日である火曜日の外出を含む)及びSCP-XXX-JPに危害を与えようとする要素に対応し排除してください。この任務に当たるエージェントはSCP-XXX-JPから発見されないでください。
SCP-XXX-JPが旅への憧れや海外旅行に出かける願望を持ったことが確認された場合、古書店勤務職員は心理学者のアドバイスを受けてそれらの欲求を減衰させてください。
説明: 1988年生誕のホモサピエンスの女性です。現在日本国内の██県█市█████に在住しており、SCP-XXX-JP専用の財団所有店舗である古書店(名称不定)に勤務しています。古書店勤務やストーキングを行う特殊収容部隊し-25(幸せな人生)のエージェントはSCP-XXX-JPに肉体的/精神的被害が与えられることを可能な限り回避してください。SCP-XXX-JPの受ける損害はその程度を大幅に増幅して周囲に拡散されることになり、またSCP-XXX-JPには一切の損害は発生しません。SCP-XXX-JPは自身の拡散した損害を観測できません。一般的に魅力があると認識される容姿及び性格を持つことに留意してください。SCP-XXX-JPに接触しようとした人物によると思われる事案が多数発生しています。
心理学者による研究の結果、拡散される損害はSCP-XXX-JPが不幸に繋がる事象についての思考と関連することが判明しました。
日時 | 発生した損害 | 推測される原因 | 補足・考察 |
---|---|---|---|
2005/8/16 | 多数のエージェントの山中での遭難。死者・行方不明者共に無し | SCP-XXX-JPの遭難 | 遭難したエージェントは全員、なぜ自分が山にいたのかを答えられませんでした。周辺地域を調査した結果、文書が発見されました。 |
学年内の教師・生徒の不倫の多発 | |||
内容 | 内容 |
・
・複数の教師が新婚の妻に浮気される
・同学年での大学不合格率が不自然に高い
・大学で単位を落とす者が不自然に多い
・野良猫2匹の誤収容
・雨の日に下り坂を通った時、追い抜いた人がどんどん転ぶ
・親しい友人数名が裏でひどいいじめをうけている
・一日の間に大学近くでの交通事故の多発
・カナダから帰ってくる最中に世界で飛行機が4機墜落
・父が大きな負債を抱え内臓摘出、母が有機溶剤にハマる
・落雷によって近隣の住宅でイヤホンをしていた住人計18名が即死
・██町で███人の頭の突然の破砕
・電車で通勤中、隣の車両で[編集済]
・古書店で継続勤務していた4名の職員の全身末期がん
・帰宅ルートにある28軒の家で発生した[編集済]
おぬけさま(執筆中)
アイテム番号: SCP-XXX-JP-EX
オブジェクトクラス: Safe Euqlid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-EXはSCP-EX指定を受けましたが、財団がその存在を秘匿することが決定されています。テレビ番組、書籍、インターネットなどで SCP-XXX-JP-EXの手順と類似した行動を促す情報発信がなされた場合、情報発信者には記憶処理を施し、カバーストーリー「大して効果の無い上に体に負担のかかる体操」の流布をしてください。財団の管理の外でSCP-XXX-JP-EXが実行された場合、フィールドエージェントを派遣して迅速に実行者存在を秘匿した上で█村は封鎖し、財団職員以外の人の出入りがないようにしてください。
説明: ██県山中の█村で行われる通過儀礼の儀式です。1月1日の早朝、数え年60になる村の人間が全員神社の本堂に集められ、日が上るまでに完了させられるのが条件とされています。この儀式は█村でのみ成功します。補遺1を参照してください。
60歳未満の村の男が務める「つままれ」と、集められた数え年60の老人が宛てられる「つまみ」からなる二人一組のペアを作ることで行われます。儀式は七段階に分かれているとされ、以下がその手順です。
[編集済] 儀式の手順は秘匿されます。閲覧にはSCP-XXX-JP-EX研究主任、またはレベル4クリアランス職員の許可を得てください
SCP-XXX-JP-EX終了後、口腔の内部に自らの脳を詰められた「つまみ」は「おぬけさま」と呼ばれ、本堂内部の階段状の巨大祭壇に配置されます。「おぬけさま」は緊張状態を保ったまま時間経過と共に体内の水分を失っていきますが、エネルギー供給が無い状態で呼吸から栄養を得、極めて低い新陳代謝で生命活動を維持しています。現在800体超の「おぬけさま」が祭壇に配置されており、最も古いものは炭素放射線測定で西暦1080年頃のものという調査結果が出されています。
手順1〜7を行っている「つまみ」を観察した結果、手順の中で発生源不明の電磁波が「つまみ」の内部で目的不明の挙動を見せており、これが「つまみ」を「おぬけさま」に変異させる原因だと思われます。補遺7を参照してください。
SCP-XXX-JP-EXは命を消費しない口減らしとして研究がされ誕生したと推測されていますが、詳しい起源は分かっていません。SCP-XXX-JP-EXは█村独自の宗教観の中でも重要な行為であり、これを妨害しようとする行為は収容に対する村全体からの反発を招くため許可されていません。
補遺1: Dクラス職員を用いた多数の実験の結果、手順7までの全行程は元旦でなくとも日が出ていない間なら完遂可能ということが判明しました。
SCP-XXX-JPの性質調査実験を拡大する。 -研究主任 ██博士
補遺1: Dクラス職員を用いた多数の実験の結果、手順7までの全行程は手順の最中に含まれるいくつかの大仰な手振り・身振りを無視しても遂行可能ですが、「つまみ」と「つままれ」の物理的接触は全て必要であることが判明しました。
補遺2: Dクラス職員を用いた多数の実験の結果、手順7までの全行程は数え年60でなくても20〜84歳なら完遂可能ということが確認されました。また、人間以外の動物には効果が無いことが確認されました。
補遺3: Dクラス職員を用いた多数の実験の結果、手順7までの全行程は█村内でなくても██県内 日本国内なら完遂可能ということが確認されました。
SCP-XXX-JPの性質調査実験を拡大する。この儀式は徹底的に解明されなければならない。 -研究主任 ██博士
補遺4: 世界各国でSCP-XXX-JPが完遂可能か調査する実験が提案されましたが、財団倫理委員会の勧告により中止されました。
Dクラス職員の浪費は許可されません。実験規模を縮小させてください。 -倫理委員会 ██
補遺5: 新生児から20歳毎、100歳までの人間にSCP-XXX-JPが完遂可能か調査する実験が提案されましたが、財団倫理委員会の勧告により凍結されました。以後、██博士によるSCP-XXX-JPに関する実験は禁止されます。
██博士、二度目の勧告です。Dクラスは確かに「使い捨て」が語源ではありますが、浪費は許されません。私達は興味本位で実験をして、貴重な人的資源を失うべきではないのです。また、Dクラス職員を妊娠させた後に帝王切開をして新生児を入手するというのはあまりにも非人道的です。心的ダメージを受けている可能性を考慮し、8週間のカウンセリングを受けてください。 -倫理委員会 ██
私がどのようなことをしているのかなど分かっている。だが、収容は完璧にあるべきであり、そして人類のためにSCP-XXX-JPの謎は解かれねばならないと確信している。今回はおとなしく引き下がろう。確保、収容、保護。 -研究主任 ██博士
補遺6: 200█/██/██ ██博士が自らの誕生日パーティーの最中に家族全員に対しSCP-XXX-JPを実行しました。6人は脳を引き抜かれたまま死亡しましたが、生後2週間の新生児と96歳の祖父の二人は手順7までの全行程を完遂され、現在も生命活動を維持しています。██博士は研究主任の職を解かれました。更なる処分は検討中です記憶処理を施され、セキュリティクリアランスを下降させられた上でSCP-XXX-JPの研究職員として着任しました。なお、 SCP-XXX-JPは直接的な精神作用を持たないことが確認されています。
補遺7: 手順1〜7を行っている「つまみ」と「つままれ」を精密に観察し脳医学的に解析した結果、 SCP-XXX-JPは生体電気と免疫機能を用いた生物学的な根拠があり、特異性を一切持たないことが判明しました。これにより、 SCP-XXX-JPはSCP-EXに再分類されました。
//SCP-XXX-JP-EXは特異性を持たないが、問題はそんなところには無い。この儀式の手順をこなせば、手順1を完了するだけで対象を夜の間完全に沈黙させ、手順5まで実行すれば人間の脳をいとも簡単に引き抜いて殺すことが可能だ。悪用されずとも、こんなものが道具も使わずに人間の素の身体機能を用いて行われていることが世に知れれば要らぬ不安を煽ることになる。SCP-XXX-JP-EXの財団での封じ込めを継続する。SCP-XXX-JP-EXは漏洩の危険性を考慮し、手順は担当職員にのみ公開されるものとする。なお、SCP初期収容後の科学捜査は可能な限り精密に行うこと。 //-財団日本支部
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは解体・移動・隠蔽ができません。元来 SCP-XXX-JPの周囲にある金網より外に有刺鉄線付きの高さ3mの鉄条網を設置し封鎖します。詰所を設置して周囲を30分毎に巡回、不正な進入及び鉄条網の破損に警戒し、不審な点があればサイト8162に連絡してください。興味本位で付近をうろつく者には記憶処理を施して山の麓に放してください。
説明: ██県█市███に存在する、10階建ての集合住宅に見える物体です。起源はいかなる情報を辿っても割り出せませんでした。SCP-XXX-JPの敷地を四角く囲うように設置されている高さ1.5mの金網はペンチや爆弾や重機などを用いても破壊は不可能です。
内部に進入しようとした物体は、SCP-XXX-JP周辺の空間上のある面に接触すると一瞬で消失します。この範囲は金網の内側数センチ、SCP-XXX-JPを内部に収めるよう直方体型に存在しています。この効果の対象外であるために、唯一、屋上の貯水槽の上半分には安全に接触できます。この直方体の中に大気が取り込まれることはありません。現在までに消失した物体が再出現した事はありません。
各部屋のベランダには生活痕が見られますが、SCP-XXX-JPの内部に生物の存在は認められていません。窓から内部を覗いても、光を吸収しているのか窓際のフローリング以外に部屋の内部は視認できません。
補遺: 2002/██/██の初収容時、玄関の奥にこちらを見る人を見たという報告があります。現在までそのような存在が再出現したことは確認できていません。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 各都市の指定されたポイントに、街頭スクリーン緊急終了用のスイッチを持たせたエージェントを配置します。SCP-XXX-JPによる被害が発生した場合、プロトコル「」
SCP-XXX-JPの存在または特異性の発生条件をほのめかすような記述・伝聞は即座に抹消され、情報発信者の元に部隊を派遣して尋問した後、Aクラスの記憶処置を施します。このオブジェクトは収容より事案の終了が優先されます。
説明: 電子媒体の画面上に表示された画像に文章が出現する現象です。日本国内でのみ発現が確認されています。SCP-XXX-JPの性質により、被害を出さずに終了された事例を完全に把握することは非常に困難であり出現パターンの解析は難航しています。
SCP-XXX-JPを観測している者がSCP-XXX-JPの文章の意味を理解した上でSCP-XXX-JPの対象の画像が縮小された時、観測者は不可視の力によって画面に押し付けられ、顔面(左右の頬骨の端と端、額と下顎の先端の四点を頂点とした撓んだ四角形)の形状が縮小された画像と同じ形状・大きさに物理的な力で変形させられた後に解放されます。SCP-XXX-JPが発現している電子媒体は、この際発生する衝突及び圧迫の影響を一切受けません。被害を受けた者の86%が主に脳の損傷かショックで即死します。
複数人が観測をしていた状態から画像が縮小された場合、観測者のうち一人のみが効果を受けます。観測者選定の基準は不明です。
[編集済]
SCP-XXX-JPの表示されている画像が縮小されることなく画面上から消失した際にはこの異常は発生せず、終了したとされます(これは画面のスクロール等、結果として画面内から消失する内容でも同様です)。SCP-XXX-JPは肉眼でのみ観測が可能です。SCP-XXX-JPが発現した画像を保存・撮影したり終了した後に再度表示しても、SCP-XXX-JPがその画像に留まっている例は報告がありません。アニメーションなどのフレームに出現する事例もあるようですが、その性質上一瞬で消える画像にはほとんど効果を持たないため対策は必要ありません。
普通の画像にSCP-XXX-JPの文章を記載してもSCP-XXX-JPは発現しません。
補遺:
[編集済。閲覧にはレベル5クリアランスが必要です。]