T13
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 決してSCP-XXX-JPが上下逆転する事の無いように、また上下逆転した状態になった時は速やかに元の状態へ戻すように、細心の注意を払って下さい。SCP-XXX-JPは非生物保管コンテナに固定した状態で収容して下さい。そのコンテナは、サイト-8181内の特別収容室内に、金属製のワイヤーを用いて天井から吊り下げた状態で設置されます。また、吊り下げられたコンテナ内部のSCP-XXX-JPが鉛直状態を保っているかどうか、センサーを設置し12時間毎に確認して下さい。収容設備のメンテナンスは24時間以内に完了してSCP-XXX-JPが鉛直状態に戻るように計画して下さい。SCP-XXX-JPを用いた実験はレベル3クリアランスを持つ職員の許可を受けた上で行って下さい。
 
 
説明: SCP-XXX-JPは████社製の普通教室用机とその上に垂直に立った████社製の鉛筆です。████県████市の廃校舎内の異常な変形についての情報を財団エージェントが入手し、発見、回収されました。異常な変形については「校舎の劣化による自然な変形である」というカバーストーリーが流布されました。

以下、普通教室用机に見えるオブジェクトをSCP-XXX-JP-1、鉛筆に見えるオブジェクトをSCP-XXX-JP-2と呼称します。SCP-XXX-JP-1は、自然劣化が全く見られなかった点以外の異常特性は見られず、移動させる事が出来ます。

SCP-XXX-JP-2は、2つの異常特性が確認されています。1つはSCP-XXX-JP-1と同じ自然劣化が確認できないという特性です。もう一つは、SCP-XXX-JP-2は常にSCP-XXX-JP-1の上面に対して垂直を保ち、外見上は固定されていないように見えるにも関わらず、既知の如何なる方法を用いてもその状態を変化させる事が出来ないという物です。直接力を加えた場合は、力の大きさに関わらず固定されているかのように静止したままであり、SCP-XXX-JP-2に衝突した物体は壁などの固定物に衝突したかのように跳ね返ります。また、SCP-XXX-JP-2を何らかの方法で持ち上げようとした場合、持ち上げようとした生物あるいは物体が、その力により本来であればSCP-XXX-JP-2が持ち上げられる高さだけ宙に浮き上がります。この状態は持ち上げようとする力をかけている間持続します。宙に浮いた物体が手あるいはそれに類する部位を離した場合は即座に鉛直方向に落下します。実験によって、SCP-XXX-JP-2の特性により自身を持ち上げるのに必要な力は、鉛筆一本を持ち上げるのに等しいと判明しています。

また、SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-2が鉛直線に沿わない状態で置かれたまま24時間経過すると、SCP-XXX-JP-2が鉛直線沿うように周囲の地形を変化させる異常特性が有る事が実験により判明しました。
 
 
補遺: SCP-XXX-JPによる実験中、SCP-XXX-JP-1が倒れ、SCP-XXX-JP-2の後端が接地しSCP-XXX-JPが上下逆転した状態が2分間程度持続しました。その際、実験に立ち会った職員の他、実験区画周囲の複数の職員から、上方に引っ張られるような感覚を覚えたという報告が為されました。その後の調査の結果、丁度SCP-XXX-JPが上下逆転していた期間、実験区画周辺に重力場の異常が発生していた事を示す観測データが発見されました。この為、特別収容プロトコルが改訂されました。