TADANO

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル:SCP-XXX-JPはサイト-8181の低危険性物品保管ロッカーに収容されます。実験はサイト管理者に許可を得たうえでDクラス職員を用いて実施してください。また、実験に用いたSCP-XXX-JP-Aはさらなる実験、調査が必要な場合は標準的な人型オブジェクト収容室に収容し、さらなる実験、調査が必要ない場合は終了してください。追記:現在、同一の被験者を用いた2回以上の実験は制限されており、レベル4職員2人の許可が必要です。また、実験の結果、SCP-XXX-JP-Aの顔面にSCP-XXX-JP-5が確認される場合は必ず終了、焼却処理をしてください。

説明:SCP-XXX-JPは目や鼻といったパーツの無い人間の顔が描かれたA3サイズの用紙(SCP-XXX-JP-1)とそれぞれ紙製の2つの目(SCP-XXX-JP-2)、1つの鼻(SCP-XXX-JP-3)、1つの口(SCP-XXX-JP-4)からなる一般に"福笑い"として知られる玩具です。

SCP-XXX-JPは目隠しをした福笑いのルールを理解する一人の被験者(以降SCP-XXX-JP-A)がSCP-XXX-JP-1を保持するとともに活性化し、SCP-XXX-JP-1~4はSCP-XXX-JP-A以外が保持することは不可能となります。この時、SCP-XXX-JP-Aは目隠しのため視覚は制限されていますがその他の感覚は正常に働き、外部からの刺激にも反応します。

活性化したSCP-XXX-JPを用いて福笑いを行い、目隠しを外すとSCP-XXX-JPの活性化は終了し、SCP-XXX-JP-Aの顔面のパーツの配置はSCP-XXX-JP-1上のSCP-XXX-JP-2~4の配置と同様に変化します。この時、SCP-XXX-JP-Aには自覚症状はなく、配置の変化したパーツは問題なく機能します。

SCP-XXX-JPは20██/1/1に”実家に遊びに来ていた孫の鼻と口の位置が入れ替わった”との通報を傍受したことから収容につながりました。SCP-XXX-JPとともにSCP-XXX-JPを活性化させた3名のうち隠蔽および治療が不可能と判断された1名2名(補遺XXX-JP-1参照)を収容、関係者には記憶処理の後、カバーストーリー「餅は凶器」が適用されました。

実験記録XXX-JP-1 - 日付20██/██/██

対象: D-XXX-JP-1

実施方法: 目隠しをした対象に外部から指示を出し、SCP-XXX-JP-1上にSCP-XXX-JP-2~4を一般的な人間の顔の配置としたうえで目隠しを外す。

結果: 問題なく指示ができ、目隠しを外すとともに活性化は終了する。対象の顔面のパーツの配置はSCP-XXX-JPの活性化の前後で変化なし。

所見:福笑いを"完成"させれば影響はないらしい、もっとも”完成"の範囲は分からないが。それにしても外部から指示できるのは有りがたい。 ██博士

実験記録XXX-JP-2 - 日付20██/██/██

対象: D-XXX-JP-2

実施方法: SCP-XXX-JP-1上にSCP-XXX-JP-2~4を配置せずに目隠しを外す

結果: 目隠しを外すとともに対象の目、鼻、口はすべて消失。

所見:やはり一度活性化したら途中終了はできないか。 ██博士

実験記録XXX-JP-3 - 日付20██/██/██

対象: D-XXX-JP-3

実施方法: 目隠しをした対象に外部から指示を出し、SCP-XXX-JPをSCP-XXX-JP-3(鼻)とSCP-XXX-JP-4(口)の位置を入れ替えた配置としたうえで目隠しを外す。

結果: 目隠しを外すとともに対象の鼻と口の位置が入れ替わる。対象の自覚症状はなく、鼻と口も問題なく機能する。

所見:次はもう一度作用させて元の配置に戻せるか実験を行おう。 ██博士

実験記録XXX-JP-4 - 日付20██/██/██

対象: D-XXX-JP-3(実験XXX-JP-3の対象と同一。実験XXX-JP-3の影響で鼻と口の位置が入れ替わっている)

実施方法: 目隠しをした対象に外部から指示を出しSCP-XXX-JP-1上にSCP-XXX-JP-2~4を一般的な顔の配置としたうえで目隠しを外す。

結果: 活性化とともに1つのSCP-XXX-JP-2(目)がSCP-XXX-JP-4(口)に変化した。 対象は指示に従いSCP-XXX-JP-1上に一般的な目の位置に2つのSCP-XXX-JP-4(口)を口の位置にSCP-XXX-JP-2(目)を配置して終了。対象の顔面はSCP-XXX-JPと同様に目の位置に二つの口、口の位置に1つの目の配置となるが自覚症状はなく2つの口と1つの目もそれぞれ口、目として機能した。活性化終了とともに活性化時に変化したSCP-XXX-JP-4(口)はSCP-XXX-JP-2(目)に再度変化し、活性化以前の状態となった。

所見:一度”間違えた”対象だとエラーが起こるのか? もう一度条件をそろえて実験を行う。 ██博士

実験記録XXX-JP-5 - 日付20██/██/██

対象: D-XXX-JP-4(事前にSCP-XXX-JPを利用して鼻と口の位置を入れ替えている)

実施方法: 目隠しをした対象に外部から指示を出し、SCP-XXX-JP-1上にSCP-XXX-JP-2~4を一般的な顔の配置としたうえで目隠しを外す。

結果: SCP-XXX-JPが活性化するとともにSCP-XXX-JP-3(鼻)が[データ編集済み](SCP-XXX-JP-5と指定)に変化した。対象は指示に従い SCP-XXX-JPを目、口を一般的な位置に配置して終了。対象の鼻は失われた。

所見:以降、同一被験者を用いた2回以上の実験は制限します。 サイト管理者

補遺XXX-JP-1:収容時にSCP-XXX-JPを活性化させた未収容の2名の再調査を行ったところ1名の左右の眼球が入れ替わり、神経の配列が[データ編集済み]となっていたことが判明しました。