Equally(平等)

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル:
(改訂版: Ver.13.5)その性質上、SCP-XXX-JPは現在まで収容されていません。オブジェクトに関する新たな情報は全てサイト-19の研究対策班とO5評議会に送信され、暫定的な鎮静プロトコル更新とUCHITEイベント撲滅の為の資料に利用されます。SCP-XXX-JPの影響を受けている或いはその兆候が見られる人間を発見した場合、可能な限り速やかに最寄りのサイト/エリアの保安担当者に連絡を取らなければなりません。

イベントをフェーズ1の段階で終了させるため、600人/㎢以上の人口密度の都市での拳銃による自殺事件の発生は速やかに特定され、現場周辺に存在する渉外工作員が事件現場へ出向する事になります。SCP-XXX-JP-αの疑いのあるアイテムへの対処に関する手順はハンマーレスト・プロトコルに集約されており、現場職員には手順が記載された封印文書のアクセス権が、記憶処理の為の遅効性ミームアルゴリズムと共に付与されます。先に現地警察にアイテムが回収されていた場合、エージェントには警察官に偽造した身分証明書が即時発行され、SCP-XXX-JP-α回収とその代替品との交換を目的とした行動が承認されます。回収された全てのSCP-XXX-JP-αはサイト-81██に移送され、危険物品隔離棟-02に収容されます。

イベントがフェーズ2へ移行した場合に備え、機動部隊ろ-13から-27が全国を15ブロックに分けた各区域に割り当てられ、SCP-XXX-JP-βによる異常事象発生の情報を入手後迅速に出動、指定された即効性麻酔弾による影響者の鎮静化を行う為に常時待機しなければなりません。要警戒区域に指定された各都市の警察・消防・その他公的機関に展開しているフィールドエージェントは、イベント発生領域の封鎖と近隣住民の避難が円滑に行われるよう各支援団体に働きかけを行ってください。イベント鎮静後、オブジェクトの暴露・目撃者にはA又はBクラス記憶処理が施され、全員が適切な処置の後に解放されることになっています。SCP-XXX-JPに関する報道機関への情報統制はプロトコル-inspection8に則って行い、特別に構築された31種類のカバーストーリーの中から適切な項目が適用されます。回収された全てのSCP-XXX-JP-βはSCP-XXX-JP-αと同様に取り扱われます。

状況がフェーズ2を突破しSCP-XXX-JP-γの出現が確認された場合、O5と日本支部理事会によりフェーズ3・UCHITEイベント勃発の報告と第一級非常事態宣言が発令されます。SCP-XXX-JP-γ周辺50km圏内に存在する全ての民間人は強制的に財団の管理下におかれ、オブジェクト活性化前までの迅速な避難誘導と情報統制を行うために武力管理プロトコル-MC4の発動が許可されます。航空自衛隊基地に併設された財団武装施設AFB-104に展開する航空機動部隊や-3(“熱砂”)は、SCP-XXX-JP-γの“手部”ないし“引き金”の部分破壊によるオブジェクトの活動停止を目標に攻撃を行ってください。イベント鎮静が確認された際に非常事態体制は解除されますが、日本支部理事会が独自に作成したカバーストーリーの流布と一般市民への記憶処理措置が完全に終了するまで、プロトコル-MCは2まで引き下げられた上で継続されます。

VOLA基準に達していないKeterオブジェクト収容エリア或いは[編集済: 要LEVEL5クリアランス]に於いてSCP-XXX-JP-γが発生し、尚且つ状況の抜本的打開策を構築できない場合、施設管理者は設置されている兵器を速やかに起動しなければなりません。この手順が現地側のトラブルによって正常に機能しない場合は、O5権限により強制的に遠隔起動されます。

説明: SCP-XXX-JPは1984年より世界各地で無差別に観測されている人口密集地帯での不審な自殺と、それに付随して発生する異常現象を指します。対象の性質から、現在まで物理的な収容手順は確立されていません。これまでのSCP-XXX-JPに関する情報の殆どは、複数の財団職員1が数回に渡り経験したオブジェクト関連存在との不可避的な接触により得られています。

SCP-XXX-JPの“イベント”の第一段階(以後フェーズ1)は一人の人間から始まり、その対象はあらゆる社会的要因から発生する欲求不満やストレスにより不安定な精神状態の人間に限定されます。影響を受けた被験者は自らの肉体的・社会的な短所からくる様々なコンプレックスや過去の失敗に関する大小のトラウマ、個人或いは所属する組織や団体の将来性に対する不安(抽象的なものから具体的に説明可能なものまで広義に渡る)などについての被害妄想的な思考パターンに陥ります。激しい自己嫌悪やその反動から来る他者への攻撃姿勢を警戒され、影響者は影響前よりも更に周囲のコミュニティから孤立していきます。影響者は悪化した被害妄想や重篤な幻覚・幻聴などの症状に悩まさせることになり、最終段階において共通の人型存在を幻視します。

SCP-XXX-JP-1と表記される幻覚上の人型存在は、影響者へのインタビューで判明した限りでは全長約180から200cm、多くの男性的特徴を有しています。頭部は幻視者によって種類の異なる巨大な拳銃に置換されていますが、原理は不明ながら通常の人間と同様にコミュニケーションをとることが可能です。SCP-XXX-JP-1は影響者に対して成年男性の穏やかな声から激しい叱責まで多岐に渡る口調で話しかけ、現在対象が抱えている精神不安の抜本的解決策としての自殺を、適切な例や推論を提示しながら推奨します。オブジェクトの影響で精神に問題を抱えている影響者はSCP-XXX-JP-1の意見に高い確率で賛同し、若干の抵抗を見せながらもそれに同意します。SCP-XXX-JP-αの出現と同時にSCP-XXX-JP-1は影響者の前から姿を消します。

SCP-XXX-JP-αは影響者のポケットや手中に不明なタイミングで出現するアイテムで、SCP-XXX-JP-1の頭部と同じ種類の、型番が存在しない事を除けば通常のものと大差ない拳銃の形状を成しています。全弾が装填されており、影響者以外の人間による運用実験では通常の拳銃と同様の性能を示しました。SCP-XXX-JP-αを手にした影響者は即座に又は十数分の躊躇段階を踏んだ後に銃口を頭部に当ててトリガーを引き、自殺します。

第一影響者の死亡から30~80分後、SCP-XXX-JP-αの周辺1km圏内に存在する40~65%の人間の手中にSCP-XXX-JP-βが出現することで、状況はフェーズ2へと移行します。SCP-XXX-JP-βはSCP-XXX-JP-αと同タイプの拳銃に見え、同様に型番が存在しません。SCP-XXX-JP-βと物理的に接触した人間は急激な妄想性人格障害の発現に襲われ、他者に対し攻撃的性向を顕著に示すようになります。その際に表出する異常行動の最たるものはSCP-XXX-JP-βを使用した他者への明確な殺人行動、そして唐突かつ不自然な理由による自死です。これらの活動は影響者にSCP-XXX-JP-βを放棄させるか昏睡状態に置く、又は記憶処理の施行によって封じ込めることが可能ですが、武装した影響者の興奮状態を封じ込めるのは相当な困難を伴います。SCP-XXX-JP-β影響者は互いに発砲し、また周辺に人間が存在しない場合はより多くの集団を探し求めて影響範囲外へと移動するので、結果として多数の死者が発生します。全ての影響者が行動不能に陥り且つ一定以上の死者が発生しなかった場合、現象はその時点で終了します。

SCP-XXX-JP-β発生区域内の死者が200から[データ削除済]人を超過した特殊な場合に於いて、SCP-XXX-JP-γの出現により状況は最終段階に移行します(フェーズ3・UCHITEイベント)。SCP-XXX-JP-γは全長約1.5kmスケールの構造物体で、形状はα、βと同種の拳銃に酷似しています。その途方もない巨大さと頑強さ、そして後述の異常性が原因で、現在までオブジェクトの収容はおろか、資料採取による組織構成物質の特定にすら至っていません。
SCP-XXX-JP-γは出現から30分以内に不明な原理により“撃鉄”部分が下降し、それにより発生する20~30kgf/cm²の爆風をオブジェクト後方広範囲に渡り(以下未筆。撃鉄下ろすだけでもスゲーヤバいことになり、銃弾が発射されたらもうどうなるか分からない)

20██/██/██現在までに121件のSCP-XXX-JPイベントの発生が確認されていますが、全案件の沈静に成功しています2。ハンマーレスト・プロトコルの確立によりオブジェクト暫定鎮静手順の一部は簡略化されました。
新たなSCP-XXX-JPの発生を防ぐため、財団日本支部理事会は199█年から全国的な自殺防止キャンペーンの開催を日本政府に働きかけています。その結果、学校や職場でのいじめやトラブルによって生じるストレスの軽減を目的とした、SCP-XXX-JP発生抑止に繋がるとされている幾つかの法案の成立に影響を与えることができました。性的マイノリティや障碍者、ジェンダーに関する差別意識の撲滅もSCP-XXX-JPの発生緩和に有効であると考えられていることから、そのための更なる枠組みの作成が急務となっています。